表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
77/109

閑話 シュウマン ネイビー伯爵令息の場合 3/4

「ほらね あったでしょ?」

「ぶっぶー」


ぶっぶーって何?


「クレッシェンド王国ってお話の中の国だよ?今度 持って来てあげるね 全部じゃないけど

おばあちゃんちにマンガがあったの見つけたからね」


マンガ?なんだろう?


「そうだ。にほんっていうのは ルディも知らなかったんだよ」

「そっかあ そっちは、こっちの事、知らないんだ。……ふーん」


ユメはスカートのポケットに手を入れた


「あ!あやとり紐が入ってる。シュウ君 あやとり知ってる?」


ポケットから ユメが輪になった紐を取り出した。


「あやとり?」


ユメが”あやとり”というのを教えてくれた。

ホウキというのをやっと一人で出来るようになった時に 池の水が震えた

何だろうと 二人で池を覗き込んだら


目が覚めた


”ユメに あやとりを おしえてもらう ユメは大きくなるのが早い にほんじんだからかな”


夢見帳を書くのと同時に 僕は床に崩れ落ちて眠った


あやとりは 夢見の芸術 と名付けられて 技の家系に伝えられた。

ここからは 技の家系の仕事だ



***



また長い事ユメに会うことは無く 久しぶりに会ったのは花畑だった。

白い花が沢山咲いていて、甘い匂いまでして 僕はこれが夢なのか それとも現実なのか?と

考えながら歩いていたら 向うから ユメが来た


「ユメ?」

 

明るい中で初めて見るユメはいつもより大きく感じた


「なんだか 大きくなってない?」


「シュウ君!!久しぶりって私のせいかな? もう私十歳よ。シュウ君は小さいままね?」

「え? 僕はまだ八歳な――」

「それよりもさ 会えて良かった!シュウ君ってクレッシェンド王国の 夢見の伯爵家のシュウマンネイビーだったのね? あたし シュウ君を凄い予言者にしてあげる!」

「預言者?」


「そう 例えばこの草とお花よく覚えておいて 多分名前はホワイトリリ、この先、悪い病気が流行るの 主に子供がかかって 指先から死んでいく病気 そしたらこれが、特効薬になるの。飲むのよ。王子様もこの病気にかかるからね、爪が伸びなくなるのが予兆だよ。それから えーと」


ユメがここまで言った時に 地面がグラリと揺れて 目が覚めた



”子供がかかる病気 王子も ゆびさき 爪が伸びないのが予兆。ホワイトリリ飲むと薬になる”


「王子!?」


夢見帳を見た父とルディがひどく慌てたのを覚えている。

それから 二人からいろいろと聞かれて僕はユメから聞いたことを全部話した、関係があるのかわからないことまで 全部だ。足元に咲いていた花の事も聞かれたから 思い出せる限り話した。

夢見の一族の 見たものを記憶する力は僕にもある事が分かってそれがとても嬉しかった。


隠されていた王子の病気を僕が夢見で知り、治療薬まで夢見した。

ホワイトリリはすぐに探し出されて 武と知識 緑の家系の共同で研究された


流石夢見の一族の跡継ぎ、と一族はこの時に大いに喜んだのだと後でルディが話してくれた。



***


その後、またユメに会うことは無くなった。

でも僕は王立学園への入学が決まったことを知らせたくて、寝る時間を早めてみたり、夢の中でドアを探したりしていた。

学園の入学式が近づいたころ、現実世界は寒いのに 夢の中はふわふわと暖かかった。


「ドアを探そう」


僕がそう思って歩いていくと ドアがあった。ノックもしないで開けると目の前にユメがおどろいた顔で立っていた。


「あああ ビックリした!」

「こっちこそ びっくりしたわよ ノックしてよ!」

「え? 外に出るのにノックする?」


あの頃 そのままのセリフに二人で笑った。


感謝

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ