3-35 リックもお見舞いに来てくれて フィルは爆弾発言連発!って話
「僕は見たわけじゃないけど、廊下で王子とピンクウサギがピッタリと身を寄せ合って語り合ってるのを見たって数人が言っているんだ。もちろん 直接見た、って言っているんだよ。御付きとか護衛とか何やってるんだろうね?王族の侍従失格だね。ぼくが知ってるんだから グリーン公爵の耳にも入ってると思うんだ」
「ああ それはフレーミイ王子にもだけど、グリーン公爵令嬢にとっても良くない話なんじゃない?」
「まあ 今更、だけどね」
キャサリン嬢は何も悪い事してないのになあ。
お菓子を口に入れてみるけれど、ノツノツして喉に引っかかる気がするからお茶で飲み下す。
話題を変えよう。
「あ、それでフィルは踊ったの?」
「去年と同じ感じかな?エウとユウと踊って あとは 主に踊るのは制服組。
二年生の制服組はもう話しながらでも踊れるようになってたよ。
うちの制服可愛いけど さすがに気合の入ったドレスには負けちゃうでしょ?
それでもって参加するだけあって 制服組は上達早いよ 感心しちゃうよ」
「ビビア嬢は?」
去年の卒業パーティでビビア嬢と踊って、大変な目にあった事を思い出した。
トントントン
「はあい?どうぞ」
「ビイ 倒れたんだって?…… って思ったより元気そうだな よかった」
入って来たのはリックだった。
「これ お見舞い お茶」
「ありがとう リックもそこに掛けて」
リックがお見舞いを僕に渡しながら僕の顔をじっと見る
「うん 大丈夫そうだな 武の連中も心配してたし、アルも元気なかったぞ」
ははは…またアルだ。
リックの為にお茶が出て、フィルのカップも交換された。
「今ねぼくたち、ビビア嬢の話をしようとしてたんだよね リックなら知ってるかな?」
フィルがリックの方に身体を傾ける
「ビビア嬢ってフレーミイ王子の婚約者候補って噂があるんだけど 本当?」
「公爵令嬢なんて、特定の相手がいなかったら、皆、候補者だろう?」
大して興味もなさそうにリックが応えた
「リックはそれでいいの?」
「え?」
「ビビア様とリック お似合いだと思うんだよね ぼく応援するよ」
「はあ?」
畳みかけるように言うフィルにリックがあきれ顔になり、お茶を飲む。
「あのなあ ビビアは公爵令嬢で 俺んちは侯爵、格が違うんだよ」
「でも 筆頭侯爵なんでしょ?
ビビア嬢がピンクウサギが気に入らないのってさ、リックに色目使ってるからじゃないの?」
「色目?ピンクウサギが?俺に?」
「あー やっぱり気が付いてないんだね」
フィルが肩を竦める
「ビビアがピンクウサギが気に入らないのに俺は関係ないと思うぜ。
ビビアはああいう、相手に敬意を払わない態度とか、努力しないニンゲンが嫌いなんだよ」
「なるほどね ピンクウサギ 何の心残りもなく男爵令嬢になって、6年もたつのに全く貴族らしいマナーも身に付けず 入学以来1年経つのにダンスもダメダメ、だもんね」
僕はピンクウサギの事は遠目にしか見ていないけれど、それでも二人のいう事に同意できるくらい、
ピンクウサギの行動は目に余っていた。
「ぼく思ったんだけどさあ フレーミイ王子って フレデリック王太子が結婚して子供が出来たらお城を追い出されるんだろ? いっそヤナギ男爵家に婿入りしたら幸せなんじゃないの?」
フィルが、とんでもないことを言う
「「フィル!」」
僕とリックの声が重なる。
「だってさあ、それが一番皆が幸せになるんじゃないの?
王位継承順位って、今は 第一王子 第一王女 第二王子 でしょ?
数年のうちにフレデリック王子は結婚されるだろうし、フレミング王女もそろそろ婚約されるのかな?
いいいんじゃないの、 第二王子は男爵家に婿入りでさ。ちょっと行動が最近アレだけど、男爵としての領地経営くらいなら出来るでしょ?教育はされているだろうし、頭は悪くないでしょ?」
僕達に咎められるくらいではアルのお喋りは止まらない。
「まあなあ、フレーミイ王子、この卒業パーティの騒ぎ、違うな、後夜祭の騒ぎあたりから人望が無いんだよなあ」
最後にはリックまで同調しだして、極力王子に近づかないで過ごしてきた僕は苦笑いするしかなかった。
thanks!




