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3-3 サプライズ、再び

「あしたからも よろしく!」


担任がそんな事を言って 教室を出て行った。

母上の事も気になるが 他のクラスにいるかもしれないピンクブロンドの事も気になる。


それでも なんとか表面上は取り繕って、こっそりとピンクブロンドを探しながら 馬車まで行きつく。

姉上がエディのエスコートで乗り、僕が後から乗ると、そこに母上が座っていた。


「Aクラスでは あなた達二人だけよ 私の話の最中に横を見ていたのは。」


おっとりやんわりだが叱られた。


「「すみません」」


でも、だって、母上が…という言い訳はしない。


「なんてね 冗談よ  ビックリしたでしょ」


「「はい」」


母上は楽しそうに笑っている。


「ふふふ あのね 私もフレーミイ王子と一緒に学園に入ったの。潜入調査?って言うのかしら?私って知識の家系のヒトでしょ?好奇心も旺盛なのよ」


あの双子とフィルを見ていると知識の家系の方の特性が好奇心と情報収集といわれたら、納得するしかない。

姉上も同じように思っているのか 黙って頷いている。


「それでね あなた達より先に学園の様子を見てきたってワケ 本当は一緒に通学したかったんだけどね それはダメって言われちゃって だから 入学試験の少し前までしか居られなかったのよ 残念だわ」


母上と一緒に通学、それは、嬉しい事なのでしょうか?

ちらりと姉上を見ると


「お母さま そろそろ子離れして頂きたいですわ。わたくしたちもう十三歳ですのよ」


姉上は大袈裟に溜息までついて、首を横に振った。


「ザベス そんな悲しい事言わないで… ね、ビイは一緒に通学したかったでしょ?」


母上がいつの間にか取り出したハンカチで目元を押さえて 僕の方を見る。

その演技は何なんですか?

口元は笑ってますよ?



「「正直に言っていいのよ」」


姉上と母上の声が重なります。四つの目がじーと僕に注がれます。

助けを求めて エディの方を見ると……さっきまでいたはずのエディの姿が無い。

いつのまにか御者台の方へ行ってしまったのか?



「僕は 僕も、母上とはあまり通学はしたくないです…」


「ふふふふふふ、そうよねえ、良かったわ二人とも親離れしてくれていて 嬉しいわ、ふふふ」


母上が嬉しそうに笑って ハンカチで目元を押さえるのを姉上と僕はあっけにとられて見ていた。



**



家に着いた僕は 着替えもしないで父上の執務室へ向かった。


トントントン トントントントン


ルディが待ち構えていたようにドアを開けた


「待って居たよ、ビイ」


ソファセットでは、メイドがお茶の支度を終えた所らしく 僕と入れ替わりに部屋を出て行く。

僕の好きなベリータルトも用意されている


「母上のサプライズは成功したのかな?」


「はい 驚きました」


でも この気持ちは驚いただけじゃない。

なんで こんなに焦ってここに来たのかというと、怒りだ。

怒ってる? 誰に??


「座って」


父上は僕に座るように促して 僕が座ったソファの横に座る。執務室ここでは こうやって並んで座るのがいつもの事なので 少しだけ落ち着く。


父上が 先にカップを手にして、僕にも飲むように態度で示す。


「母上の調査では、今日の新入生を含めて在学生にリリという名前の生徒も 該当するような容姿の生徒も居ないということだ。」


「そうですか、それは良かったです」


はあ?父上 何言ってるんですか?

それに僕も 何を落ち着いて答えているんだ?


僕が言いたいのは、僕が父上に言いたい事は、こんな事じゃない。

落ち着け!僕 慌てても良いことなんて一つもないぞ。

僕は自分に言い聞かせて 僕の方に置いてあるカップを手に取り 一口飲んだ。


「父上は 何故 母上にこんな危険な事をするのをお許しになったのですか?」



thank u!


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