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閑話  ヒビキという子供  ルディ目線  下

折よく アイスブルー男爵の長男が王立学園の入学試験の為に王都を訪れるというので、旦那様と男爵との面会の席を設けました。


私が男爵家を訪れた時には、ヒビキに夢見の才能が有るという話はしたのですが、養子の話はしていなかったからでしょう。


「ヒビキ様をお返しいただきたい。 ネイビー伯爵家に養子として迎え入れる」


私の言葉に男爵は見るからに当惑していました。

次男が本家の養子になるというのは 名誉な事、喜ぶべきことでしょうに、一日でも早くヒビキ様をお迎えしたいというネイビー家に対して なぜか「長男が反対するだろうから相談したい」と言いだす男爵。


不本意ながら「本家に逆らうのか」と迫り ヒビキが楽しみにしているというアイスブルー男爵領での収穫祭が終わり次第、迎えに行くという事で落ち着いたのでした。

書類もすでに整えてありましたので その日のうちに手続きも終えることが出来ました。



ヒビキ様を迎えるまで 二か月足らずです、忙しくなります。


弟が()()()()()と聞いたお嬢様は大喜びで ヒビキ様のお部屋とする為に整えているお部屋を覗きに行っては 侍女のクレアに自室につれ戻されていました。


活発で積極的なお嬢様と 大人しそうなヒビキ様ですからいい組み合わせになるかもしれません。



ただ、ヒビキ様は男爵家の出ですから 不満を持つ使用人も出て来るでしょう。

ヒビキ様が仕えるべき主人であると知らしめるは私の仕事です。


とはいえ 人の心の中の事ですから、末端の使用人まで教育するにはすこし時間が足りないような気もします。


我がネイビー伯爵家に仕える者の中に、旦那様が楽しみに待っているヒビキ様を侮る者やヒビキ様のお心やお身体を傷つけるような者はいないと 信じるしかないのですが……胸騒ぎがします。



アイスブルーでの収穫祭の3日後 早朝からヒビキ様を迎えに上がったのは

アイスブルー領地から 王都までの遠さや 幼いヒビキ様の負担を考え途中での休憩を入れる事を

考慮しての事でもありましたが、私が 家族との別れに涙するであろうヒビキ様を見たくなかったからでもありました。


私も人の子 人の親ですので、たった4歳で たった一人、故郷を離れ 見知らぬ人々の中で暮らすヒビキさまの最初のお味方になる所存でございます。  


ルディさんのコト、お気に召して頂けましたら★を投げて下さい。

夜また本編の続きを投稿予定です

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