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月夜の農村②

ヤンシンハイの動機それはどのようなものか?第3話始まります!!

ヤンは自身の罪恩の源である動機を語り出した。

「俺の動機は血中を流れる欲に忠実に生きるということだよ。」

「血中に流れる欲望?」

「あぁ、あれは初めての殺人をした時だった。軽犯罪を重ねて、社会からゴミとして見られていた、でもどうだ!!一度殺人をしたら欲望が湧き出して全身を流れたんだ。そこからは簡単だった。ただ欲に身を流しながら殺人という殺人をした。だからもう過去は振り返ることもない!!社会に貢献したり一員として組み込まれることない!!生きることもどうでもいい!!今、この瞬間、俺は欲望という名の殺人へのカンフル剤を流すために・・お前を殺す。」

斬れた腕を前に出しながら、ヤンはそう宣言した。

「おや?ベルトはしなくていいのですか?」

「止血用に貰ったやつな、いらない。今気づいた。俺の血は欲望だ。欲望は力だ。」

腕から血がドバドバ出る。しかしヤンはそれを気にしていない。その血はヤンの周りの地面や構造物を赤く染め上げている。

「今まで、血は自身に流して使う物だと、勘違いしていた。」

ヤンが背中につけていた、複数の凶器を片手で持ったと思うと、それを地面に突き刺した。

ドゴォン

轟音が響いたとところ地面が豆腐になったかと思うほどにあっさりと凶器は刺さった。すると、真夏の暑い日にストローで吸われるキンキンのジュースのように血が凶器に吸われていた。


「なんだ。ヤンの奴トチ狂ったのか?」

「血を流しすぎて、おかしくなったに違いない。」

「それにしてもなんだ?あの地面に刺っているヤンの武器が赤く染まっているぞ。」

そんな神々たちの反応の中一人の神だけ目立つように声援を上げていた。

「ガハハハ!!ヤンの奴、掴んだのか自身の罪恩の本質を!!」

饕餮が豪快に笑っていた。


赤く染まった凶器は周りに溢れていた血を全てを吸収した。それは赤というよりも深く汚いようで美しい赤、いや血の色であった。

「素晴らしいですね。でも大丈夫ですか?あれだけの量の血は死ぬとかのレベルではないですよ。大丈夫ですか?」

フィッシュは顔についたヤンの血を少し舐めていた。

「無問題!!言ったろう!!欲は血、血は欲、俺の体は欲望が今、コンコンと溢れていてる。俺に失血死という死は延々に訪れない!」

煉欲化血 獄海

ダクダクタバタバドドドド

地がなくなり、血が海のように農村が血の池のようになっていた。その血は足首のあたりまで浸かっていた。

「まじか、これは凄いですね。」

パチパチ

「と言うわけだ。まずはこれをやろう!!」

グググ・・ゴォン

周りの血が斧に纏わりついていく、それは斧を車輪のようにしていった。

「血斧車輪!!」

「おっと。これはまずいですね。」

狂食満月 調理

「クレセント・クリーバー」

ズバババ

持っていた包丁の刃が鈍い黄色に光ったと思うと三日月型の斬撃が飛び出した。

「オットーー!!三日月型の斬撃と車輪になった斧が激突しているぞ!!」

ギリギリ

拮抗していた、斬撃同士の鍔迫り合いはガギンという音と共に次に進んだ。

スバッン

「フィッシュの左肩に斧が喰い込んだ!!この鍔迫り合い勝利したのはヤン・シンハイだぁ!!」


「いや、あの鍔迫り合いの勝者はフィッシュの方ですね。」

「ほう?何故そのように思う?」

「避けることができるのに、態々、斬撃同士の鍔迫り合いに持ち込んだ。」

「・・・理由は?」

神妙な顔になった閻魔様を見て少し驚いたが、自分の考えを素直に話した。

「理由は軌道を逸らすため、フィッシュは後ろにある鍋を守って戦っている。」

「そんなことまで、わかるのは凄いのう。ではこちらから質問じゃ?何故フィッシュはあの鍋を守る?」

閻魔様は自分の考えを聞いた後に、朗らかな笑顔しながら自分に質問した。

「わかりません。気まぐれですかね?」

「いんや。もっと単純でもっとわかりやすい理由じゃな、あの顔は。」

閻魔様はあのフィッシュの笑顔を見て、彼の心情を見透かしたようだった。


農村が血の海になっている中、二人の殺人鬼は立ち尽くしていた。二人とも疲れの色などは一切見せず、魅せるのは血の赤と溢れ出ている恍惚な笑顔である。

「左肩がもう使えませんね。しかしやってくれましたね。Mr.ヤン。」

「あぁ、やってやったよ。フィッシュ。」

「マァ、コレコレハデ」

「なんか言ったか?」

「いいえ」

「そういえばよう、お前の動機はなんなんだ。」

一瞬の間が空き。辺りに山の頂にいるぐらいの静けさが響く。

「どうした?」

フィッシュは目をまんまるにしながら固まっていた。

「すいません。呆気に取られてしまいました。私の動機の話でしたね。最も単純な動機ですよ。」


アルバート・ハミルトン・フィッシュ。彼はただ人を殺したからという理由でアメリカの中で最も有名な殺人鬼と呼ばれたわけではない。そんなことで有名になっていればアメリカの殺人鬼の全員がハリウッド俳優並みの有名人になっている。彼が彼たらしめる動機は人間の中で最も単純で最も禁忌的な動機である。それを裏付けるかのように彼はとある手紙を残している。この手紙は実際にある少女の両親の元に1934年11月に贈られたものである。

親愛なるA夫人へ。1894年、私の友人で蒸気船Bの船長をしている船長Cは積荷を輸送していました。彼らはサンフランシスコから香港まで航行しました。そこに着くと、彼は他の二人と共に陸に上がり、酒を飲みました。彼らが戻った時には、船はなくなっていました。当時、中国は飢饉に襲われていました。あらゆる種類の肉がポンドあたり1~3ドルの値段で売られていました。そして、飢饉は重大であり、飢饉に苦しむ人を守るため12歳以下の子供たちはすべて食べ物として売られていました。14歳以下の少年、少女も街路では安全ではありませんでした。どんな店でも、ステーキ肉やチョップ肉、シチュー肉を買うことができました。少年少女を連れてきて、欲しい部位を切り分けたのです。少年少女の尻は体の中で一番美味しい部位で、子牛のカツレツとして高値で売られていました。Cは長いことそこに滞在し、人肉の味わいを習得しました。彼はニューヨークに戻ると、7歳と11歳の少年を盗みました。彼らを自分の家に連れて行き、戸棚の中に縛り上げました。それから、彼はまず11歳の少年を殺しました。なぜなら、彼のほうがより太ったお尻で、当然それにはより多くの肉が有ったからでした。頭、骨と内臓を除いて彼の体のすべての部分は調理され、食べられてしまいました。オーブンでローストにされ、ボイルにしたり、焼いたり、油で揚げたり、煮込んだりと彼は調理されました。次に小さなほうの少年も同じようにされました。当時私はD右側の近くに住んでいました。彼はしばしば私にどれだけ人肉がうまいかを語り、私もそれを味わってみたくなっていました。1928年6月3日の日曜日に、購入したカテージチーズとイチゴを持って、私は貴方の住所Eを訪れました。私はその時昼食を取っていました。すると、Fは私のひざに乗り、私にキスをしました。私は彼女を食べることを決めました。彼女の全部を食べるのに9日間要しました。

この手紙にある通り、彼の殺人の動機それは自らの口に殺した人間を入れることであった。食人カニバリズムと呼ばれるこの人間の中の禁忌の一つ。これによりアルバート・ハミルトン・フィッシュはアメリカで最も有名な殺人鬼になった。いやならざるおえなかった


「食べること、最も単純で最も禁忌なる動機です。この動機を崇める奉るように私はいつも生きていました。人肉の筋肉質ながら牛の肉のようなあの感じが好きなんですよ。止めようとしたところでこの禁忌の食欲を止めることはできませんよ。Mr.ヤン」

フィッシュは自身の狂った動機を悪びれもせずに己の信念のように話した。

「長い!!その長ったらしい前口上抜きにどうして欲しい!!言え、今の己の要求を!!」

フィッシュの丁寧な言葉に少しムカついていたのだろうか再度聞き返す。

「チッ、さっさと死んで口の中に入ってくれよ。」

「やっと、本音が出たな。だが断る。俺は俺の欲があるからな!!」

場の空気は完全にクライマックスに突入していた。

次回、第一試合クライマックス!!どちらが勝つか予想してみてください!!コメント、感想お待ちしております。

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