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死神だった俺、暗黒魔法の転生者として平和な時代で再び戦いに巻き込まれる  作者: バッチョ
魔導大会一日目

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厳しい戦い

「【雷化礼装(らいかれいそう)】」


 トールズは雷魔法で生成した鎧を全身に(まと)い、戦闘態勢を取る。


「「「ッ……!」」」


 空気中に伝播(でんぱ)する電流にマリアたちは身震いする。


『周囲に(ほとばし)稲妻(いなずま)はまるで落雷が地上に顕現(けんげん)しているようです!』


『去年より一層洗練(せんれん)され、完成度を増した彼の魔法と正面からぶつかり合うのは厳しい戦いになるでしょう』


「ラビスとスベンはまともに戦える状態ではない上に数の有利を活かせる足場も無い、か……」


 戦闘経験が豊富なライザが冷静な見解(けんかい)を述べ、戦いの行方は言いとどめる。


(ここは正念場(しょうねんば)だぞ、マリア……)


 テイバンも同様の見解を(いだ)きつつも、彼女らの勝利を願っていた。


(この道幅じゃ奇襲(きしゅう)や不意打ちは無理だけど、正面突破は自殺行為……せめて一瞬の気を()らせれば勝機が見える)


「私と大熊(グリ)ちゃんが突っ込むので援護をお願いします!」


 自身の作戦を敵に知られても影響は無いと考え、マリアは大々的に伝える。


(援護……崖に伝わらせれば向こうに届くけど、攻撃速度が遅すぎて(かす)りもしないだろう。もう少し魔法精度が高ければ、マリアちゃんたちの合間を()って撃てたかもしれないけど――――)


「行くよ、大熊(グリ)ちゃん!」


「あ、【氷結(アイスフロア)】!」


 有効打を考えているあいだにマリアたちが突っ走ってしまい、スベンは崖に触れて氷を張っていく。


「……! スベンさん、向こうに氷塊(ひょうかい)をお願いします!」


 何を思いついたのかラビスは崖の反対側、つまり何もない場所を指差す。


「えェ⁉ ああもうっ! 【氷塊(アイスロック)】!」


 スベンは二人の少女に振り回され、指された方向に氷塊を放つ。


「【風魔弾(ウィルショット)】!」


 氷塊に目掛けてラビスも魔法を放つとじっと凝視(ぎょうし)する。


(まだ、まだ、まだ……今ッ!)


 空気を圧縮(あっしゅく)させる風魔弾の魔法特性を解除し、氷塊のそばに爆風を発生させる。

 強烈な風に吹かれた氷塊はトールズのほうへ進路を変えた。


「……⁉」


 トールズは想定外の攻撃に驚くも一歩下がって難なく回避し、正面のマリアたちに視線を戻す。


「【風刃(ふうじん)】!」


 ラビスは山道から飛び降り、斜めの角度から風刃を飛ばす。


「ッ……⁉」


 トールズは彼女の行動に動揺を見せるが、崖のほうへ寄って決死の攻撃も難なく(かわ)す。


「「「――――――――‼」」」


 少女が身を投げ出す光景に会場では叫喚(きょうかん)の声が響く。


(ここで見殺せばなに言われるか分からん、さっさとこいつら倒して――――う、動けねェ……⁉)


 自ら迎え撃とうとした時、冷たい何かで背中が固定されているのを感じた。


「氷⁉ いや、ここまで来るには早すぎ――――いや……」


(飛ばした氷塊を繋げて範囲を広げた⁉)


「ゴオオォ――――!」


 大熊は大きな口を開けてトールズの右腕に咬み付き、引き()り回しながら外装を削る。

 トールズは感電させようと試みるも大熊の脂肪と体毛が電流から身を守っていた。


「ッ……やめ――――離せええええェェェ‼」


 魔物に咬まれる恐怖体験と弱まっていく自身の魔法に(おのの)き、高出力の電撃を放流する。

 流石の大熊でも電撃を無効化することは出来ず、全身を痙攣(けいれん)させて倒れ込む。


「……はぁ、許さ――――」


「【火球(ファイヤーボール)】」


 涙目になりつつも起き上がろうとした瞬間、マリアの火球が放たれる。

 電撃を放流したことで鎧を構成できなくなった彼は火球に直撃し、大きく後ろに吹き飛ばした。

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