第49話・ジンの苦悩 / 前編
皆さん、こんばんわ! ジンです。
僕は今、物凄く困った状況下に置かれています。
皆さんは覚えているでしょうか? 山賊達のアジトである旧坑道跡地で救出した人達の事を・・・
その中に物凄く面倒な人が居るんです!
それはもう周りの人達からすれば、僕が悪者に成りそうな勢いで僕に詰め寄って来るんです!
それに、このことに関しては僕の家族であるヒルドも、ポプラも、ラタニーにバーニャにラムネも、シオンすらも僕の意見には賛同してはくれないのです。
あのセバスすら、
「それが皆様の同一の意見だと思いますし、今回は今後の事を考えますと、私はその方がジン様の為かと思われます。」と言って、僕の意見よりも彼女達の意見の方を尊重していたんだよ~~~!
酷くない? 僕って仮にでもヒルド達の『旦那様』だし、シオンやセバスにとっては一応は使える『ご主人様』だよね?
しかも、一人でペコを抱き抱えて愚痴を零していると、ペコにまで、
「ゲコ、ゲコゲコゲコ? ゲコゲコ? ゲコゲコ、ゲコゲコゲコ!(なあ、そんなに悩まなくても良いんじゃないのか? 嬢ちゃん達も納得しての事だろう? 人生なんて悩んでも上手く行かない時は、どんなに頑張っても上手く行かないもんさ!)」って慰められるし・・・
こんな時に『精神感応』スキルや『情報共有』スキルが発動して、カエルさんに慰められている僕って・・・・(泣
まあ先ずは、色々と順を追って説明しないと訳が分からないですよね?
あれは、主神様がこの世界に住む全生命体に姿を晒した二日後の事だった。
その日は、予めセバスの子機達を張り付かせていたあの男と、その長男、そして元アルバ王国所属のAランク冒険者ザンギエフ達を追いかけて捕縛し、ブラストの街へと連れ帰った日の事だったと思う。
あの男達を捕縛するのに、ブラストの街の治安維持と防衛に関して大活躍している『soldier / Ⅹ』及び『soldier / Ⅷ』達の出番は無かった。
あの夜空の天空で漆黒に輝く『月』の統括者である『00号』が、
「ジン殿、ちょっとしたお願いが有るんだけれど、私の為に時間が取れるかしら? 私の方でもトラブルが発生してて、ああトラブルと言っても大した事では無くて、もうそのトラブル自体は解決はしているのだけれどね~ まあジン殿にお願いしたい事は、そのトラブルの後片付けに関するお願いって言った方が良いかも?」と僕の左手首に装着している腕輪に00号からの通信が入った。
ああ、この腕輪に偽装しているバトルコマンダーの端末、物凄く便利なんです。
この端末を装着している左手の指で、僕の蟀谷をチョイチョイと二度触ると、僕の目の前に色々な情報を表示してくれるディスプレイが現れるんです!
しかも僕以外の誰にも見えて無いんですよ! もうこの街の情報だけでは無く、街の外の情報もばっちりと手に入ったりします! 完全に前世で使っていた脳内インプラント型の情報端末と同レベル、いや、それ以上の使い易さ!
それで、僕の側で色々と補助をしてくれていたセバスや、シオンの姉達に『暫く別室に籠ってママと会って来るから』とだけ伝えると、元は五つの商家の家長達が集まってブラストの自治に関する会合を開く場所であり、古い時代にはこの辺一帯を治めていた人物の城だった建物で、それをあの男が自分の屋敷として使用していた建物を、僕も執務用の建物&宿泊施設として使っていたのだが、その建物の中でも最上階と言うか?屋根裏部屋の様な場所に籠り、空間魔法で収納していた安楽椅子を取り出して座ると、左腕の端末を使用してバトルコマンダーの頭部だけを装着して、00号へと回線を接続した。
その数秒後、ふわりとした感覚と一緒に僕の目の前にはメイド姿をした黒髪の少女が立っていた。
「ジン殿、ようこそ『月』へ」と、目の前に現れた黒髪の少女からニコリと微笑まれる。
思わず赤面しそうなぐらいの美少女だった。
「初めましてになるのかなママ?」
「そうね、お互いに間近で挨拶をするのは初めてかしら? では改めて、私がこの『月』の統率者であり、娘達の母親的存在でも在る。
始まりのキリングドールでも在る。完全自立型ドール No-00号よ!」
「ジーンサイザー・フォン・アルバトロスです。」
「ふふっ♪ いまさらな感覚でちょっとこそばゆいわね? 挨拶はこれぐらいにして、ジン殿は感覚的に変調は無いかしら?」
「ええ、少しふわふわとした感覚ですが、概ね大丈夫です!」
「なら良かった。 今回はこれで我慢して頂戴ね~ 次回、ジン殿が『月』に来る時は、もう少し上等なボディを用意しておくから、まあジン殿が『月』に滞在出来る時間も限られているでしょうから、先に私のお願いを聞いて欲しいんだけれど、良いかな?」
「はい、ママには色々とお世話に成っていますから、僕が出来る事なら何でも」
「あらジン殿、女性の言葉に安易に頷いてはダメよ~♪ そんなだと直ぐに変な女に引っ掛かってしまいそうで、ママは心配になるわ~♪」
「あの、それでママからのお願い事って何なんでしょうか?・・・(汗」
「今回、ちょっとした事情が有って、完全自立型として機能している超弩級サイズのバトルシップ数隻を鹵獲したんだけれどね、その鹵獲物を調査した結果、どうもジン殿が前世の世界に居た頃の世界と現実平行線的位相世界、まあ簡単に言えばジン殿前世の世界のパラレルワールド的世界って言えば分かるかな? そんな場所から送られて来たバトルシップの様で、どうもこの下の世界に降下して占領するのが目的だった様で、まあ結果的には私が鹵獲したんだけど、そのバトルシップのメインAIがね、なかなか私の言う事を聞いてはくれなくて困ってて、色々と調べてたら、どうもジン殿が居た世界とは関係が深そうだとの調査結果が報告されて来たから、ちょっとジン殿にもそのバトルシップのAIと話をして貰いたいな~♪って思って、ダメかな?」
「まあ自分の知識なんかが、ママの為になるなら・・・」
「じゃあ早速AIちゃんとコンタクトしてみましょう♪」と、00号がコントロールパネルを操作し始めた。」
結果として、この世界まで遠征して来た7隻の超弩級バトルシップは、僕が居た世界のパラレルワールド的世界から来た船らしく、試しに僕の前世での認識コードを使用してバトルシップのAIとコンタクトを取ってみたら、前世の僕の認識コートがそのまま使えたので、バトルシップのAIに命じて詳しい経緯を報告させてみると、最初は100隻単位の船団で広い宇宙に点在すると思われている『人類が住める星』を探索し始めたのだが、この7隻は、銀河を航行している途中で次元断層に落ちてしまった様で、7隻のバトルシップが連携して船団の下に戻ろうとしていた際に、第一の目的でも在る『人類が住める星を探す』に合致する惑星を発見したので、取り敢えず地表に降下して色々と情報を収集しようとして、ママに捕捉されて鹵獲されてしまったらしいとの事だったが、ただ、ママにしてみれば、ママが統括している『月』と比べると小さな米粒以下のバトルシップでは有ったが、それでも超弩級の4000m級のバトルシップだ、強力な出力を誇る通信機で仲間を呼んでいる可能性も捨て切れなかったので、取り敢えず色々と調べてみる事にした程度の事だったらしいが、前世と似た世界で僕が関わっていた事が身を結んでいた事が知れたのは、純粋に嬉しかった。
そして、ママに頼んで7隻のバトルシップのAIを、僕の新しい手足として働いて貰う事にして、セバスと同じタイプのアンドロイドのボディにコピーして貰うと、地上に意識が戻った僕が固有スキルである『thousand swords』で召喚して7体の機械人形を呼び出すと、そこには軍服ポイ制服をキリリとスマートに着こなした。
美形の男性達・・・・・・
では無く、7人の美形の女性達が、直立不動の姿勢で整列していた。
・・・・・orz
一応、00号にも
「セバスと同系統のアンドロイド達ってお願いしたよね? 7体のアンドロイドって女性型のアンドロイドだったの?」と聞いて見たのだが、ママからは、
「ジン殿、古来より船は男性と女性のどちらに例えられるか考えて頂くと、自ずと答えは出て来そうでは有るが?・・・」と、苦笑されながら言われてしまった。
・・・・・(汗:(;゛゜''ω゜''):




