第31話・旅の道中にて
『毎日投稿!』にチャレンジし始めて31日目、1ケ月継続する事が出来ました。
これも、この物語を読んで下さる皆さんのおかげでもあり、日々PVが伸びている事も、
私にとっては大きな励みに成っています。
明日からもまた毎日投稿させて頂きますので、応援のほど宜しくお願いします。
追伸・今日も、いつも投稿している時間よりも12時間も早く投稿させて頂きますが、
明日はいつも通りに16時〜21時に投稿する予定です。
by . 八葉門希
貿易都市国家フロトに向かう街道へと続く、アルバ王国の王都であるトロの西大正門前では、出発前からキャラバン隊の護衛を依頼して来たメルクと色々と揉め事は有ったが、今はメトに向かう街道をのんびりと進んでいた。
「うぅ~~~ん! トロを出て三日目、今日も文句なしに良い天気だニャ~♪ これでワイバーンやらリザードマン達が出て来なければ、言う事は無いニャ♪」
「・・・・(コクコク)」
「何を暢気な事を言っているの? 昨日も、ラタニーさんの発見が遅れて・・・ ラタニーさん、前方のアレって?・・・」
「ああ・・・ 全くポプラが話題を振るから、アレは多分リザードマン達じゃ無いかな?」
「・・・・(コクコク)」
「貴女達は何を暢気にして・・・ キャラバン全体に報告! 前方にリザードマンの集団を発見! ・・・・・ 今、リザードマン達の殲滅を確認しました。
キャラバン隊は安心してそのまま前進して下さい。
繰り返します。
ウォーリアバニーさんが襲来して来た全リザードマンを殲滅するのを確認しました。
キャラバン隊は安心してそのまま前進して下さい。」とリザードマン達の集団を発見したポプラが、風魔法系の『伝達魔法』を使って、キャラバン隊全員にリザードマンの襲撃を知らせた途端に、幌馬車内で待機していたラムネが、ウォーリアバニー姿で飛んで(文字通りに、飛行魔法で飛んでました。)行くと、瞬く間にリザードマン達を切り捨てて、その残骸を収納魔法で収納すると、また幌馬車内に戻って来た。
「ほらね~ 私が殲滅魔法を使う暇が無いニャ~♪」
「・・・(ラムネ、頑張り過ぎ、私、出番無い)」
「そうなんですよね~ ラムネさんが頑張って下さるのは良いのですが、その分ラタニーさんがダラケテダラケテ・・・ 」と、幌馬車の馭者を務めるポプラと、その左右に並んで座っているラタニーとバーニャの三人が、まるで緊張感の無い『ゆる~い会話』をしながら、全長約1キロ半にも及ぶキャラバン隊の先頭を進んでいる。
普通なら、アフタータイム近くになると、今夜の野営場所を探さないといけないのだが、流石に国から国へと続く主要な街道なだけ有り、何処で野営すれば良いか?は、この街道を旅慣れた者達なら熟知しており、総勢83台のキャラバン隊の一行は、今夜の野営地に早々に到着して、場所取りも済ませて、キャラバン隊に参加している商人達は各々が自由に過ごしていたが、本来ならばキャラバン隊を護衛している冒険者達は忙しく動き回らないといけないバスの時間帯なのだが、ジン達のクラウンメンバーでは誰一人として忙しそうに動き回っている者はいなかった。
ただ、キャラバン隊が野営地と定めた場所の周囲を、金ピカの鎧姿の兵士達がグルリと取り囲んでいたからだった。
まあ、この兵士達はジンが呼び出した兵士達なのだが、ジンと同じ様に、召喚魔法を使って大量のリビングデット兵や、スケルトン兵、武装したゴブリンやオークを呼び出すスキルを持っている冒険者も居るので、さほど商人達には驚かれる事も無く普通に受け入れられており、逆に、
「いや〜 兄いちゃんが呼び出したのがリビングデット兵で良かったよ! 以前、アンデット兵やゾンビ兵を呼び出した冒険者がいたが、アレは盗賊達も怖がって近寄って来なかったが、逆に俺達も怖くて寝れなかったからよ!」とも言われていた。
ただ、ジンの固有スキルも『召喚スキル系』のスキルで間違い無いので、これからクラウンとして活動して行く事を考えた上でも、色々と都合が良い事も有り、キャラバンに参加している商人達にはそのまま『普通の召喚スキル』だと勘違いして貰う事にした。
ただ、ワイバーンの大群が襲ってきた場合は、嫌でも通常のリビングデットと、ジンの固有スキルで呼び出した『thousand swords』では、戦闘状態に突入した際には格段にその動きに差が出てしまうし、ワイバーンから攻撃を受けたリビングデットは簡単にその鎧姿がバラバラになってしまうが、ジンの『thousand swords』で呼び出した兵士達は、鎧がバラバラになる事も無ければ、ましてワイバーンの攻撃を受けてしまう程に動きが遅い事は無い、なんと言っても、あのウォーリアバニーと同等の動きが出来る兵士が居るかと思えば、光の戦士のバックを取る兵士まで居るのだ、
「じゃあ冒険者の兄さん、俺達は宿場町の方に行って休んで来るから、後は頼んだぜ~♪」と言って自分達の荷馬車に空間魔法系の『封印魔法』を施すと、若い商人は手を上げていってしまう。
ジンはそんな商人達を苦笑しながら見送ると、また1体の『thousand swords』を呼び出してその荷馬車の見張りを指示すると、次の、荷馬車に封印魔法を施している商人の下に一応の確認をしに行く、
今夜の野営地でもあるコノ宿場町の様に、この街道には『宿場町』が数か所ほど点在してはいるが、今回、ジン達が引率している様な『規模が大きいキャラバン隊』を全て収容出来る程の宿場町は少なく、今夜もコノ宿場町の入口前の広場で荷馬車を止める事が出来る様に、予めに連絡を入れて場所を確保しており、当然の様に全ての商人達が宿場町で宿を取れている訳では無いが、そこはやはり旅慣れた商人達、馴染みの店でもあるのだろうか?久しぶりにゆっくりと湯に浸かり、保存食では無く宿屋で出される旨い食事に、女性の人肌も恋しいのであろう。
早々に荷馬車に封印魔法を施した商人達が、我先にと宿場町の外壁の門を潜っている姿も見られたし、荷馬車を引いてくれていた馬や、荷馬車を引く為に調教している魔獣達の世話をしている商人達も見受けられた。
因みに、荷馬車を引いている馬も様々だ、普通に馬も居るが、軍馬にも使われている8本脚のスレイプニル、商人がティムしている魔獣でケルビムやグリホン、珍しい所ではゴーレムが荷馬車をけん引していたりもするが、全長が3m近いヘルハウンドをティムして荷馬車を引かせている商人も居たりした。
ジンが、キャラバン隊が野営している広場を一通り確認した後、シオンが用意した馬車が止まっている場所に戻ると、親父であるダンとジェス兄さんにメイヤーさんが待っていた。
「ようやく戻ったか?ジン、父さん達はメイヤーさんの『転移魔法』でトロに戻るが、俺達が明日の早朝に戻って来る際にお前は何か欲しい物は有るか?」
「ありがとう父さん、でも今は何も欲しい物は思い付かないかな~? 皆はどう?」
「私達も、今必要としている物は有りませんので・・・」とポプラが代表して答える。
「と!言う事らしいよ父さん、」
「そうか、じゃあなジン、あまりお嬢さん達と一緒になって羽目を外して騒ぐんじゃあ無いぞ、他の関係が無い人達に迷惑掛けるなよ♪」と言いながら、物凄く悪い顔で笑って踵を返す親父に続き、
「また明日の日の出前になジン」
「それでは本日は失礼させて頂きます皆様、ゲート、オープン!・・・ ゲートが繋がりましたダン様」
「ありがとうメイヤーさん、」と言って、目の前に出来た空間の歪に飛び込む親父のダン、その後にジェス兄さんが続き、最後にメイヤーさんの姿が空間の歪の中に消えると、ジン達が乗って来ている馬車の横に大きな天幕を設置した後、その横に簡易型の竈をセットして料理を作っていたシオンが、
「旦那様、皆さん、夕食の準備が出来ました。」と声を掛けてくれる。
シオンが準備してくれた料理を食べた後、この日は『宿場町の門前の広場』での野営と言う事も有り、軽いツマミとワインを堪能しながら、平原の西に沈む夕日を眺め、辺りが暗くなると全員で一緒に天幕の中に籠った。
そして、ジン達はハードな夜を迎えるのだった。




