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 第19話・ドラゴンスレイヤーの話しと、メイドさんの話し

 


 ジェス兄さんから聞いた話しはこうだった・・・



 この世界の最強種の部類である『ドラゴン』と呼ばれる存在を倒した冒険者は、実はある程度は居る。


 ただ、その職業欄の表示には『ドラゴンスレイヤー・Ⅽ』と表記されている者が多いと言う。


『ドラゴンスレイヤー・Ⅽ』と職業欄に表示されている冒険者は、ワイバーンや地竜と呼ばれる小型(10m未満)の亜竜を単独で討伐した冒険者に対して表示される職業であり、この職業が表示された冒険者は、王国から『騎士』として叙勲され、末端の王国貴族としてではあるが順貴族として扱われ、希望すれば他の貴族家に『騎士』として士官も出来る。


 次に、現在の王国内でも数人だが存在する『ドラゴンスレイヤー・B』と職業欄に表示された冒険者は、その討伐した対象によっても変わるが、基本的には小型の亜竜のワイバーンを同時に2体以上討伐した場合は男爵に叙勲され、小型竜(20m未満)討伐の場合は子爵に叙勲、但し、小型の亜竜であるワイバーンを同時に5体以上討伐した場合に限り『小型竜討伐と同等の功績』として子爵に叙勲、現在、王国内でその職業を職業欄に表示された冒険者の存在は確認されていないが、中型竜を討伐して『ドラゴンスレイヤー・A』の職業が表示された冒険者は、伯爵位に叙勲され、王国国内でも割と重要なポストの役職に就く事となる。

 ※小型の亜竜(10m未満)/ 小型竜(20m未満)/ 中型竜(50m未満)/ 竜種(50m以上)


 では『ドラゴンスレイヤー・S』だとどうなのか?と言うと、竜種(50m以上)を単独で討伐した場合には、侯爵か?辺境伯に叙勲されるらしいが、これまでには実際にそれをなし得た者はいなかった。


 あの屈強な魔族達でさえ『竜種』に出会ったら一目散に逃げだすか? その場に隠れて息を潜め『竜種』が唯々通り過ぎるのを待つしか手は無いのだ、そんな事実を聞かされると、人族が竜種を討伐した時の事を考えるだなんて、ある意味無駄な事でしか無かったし、到底に有り得ない事だが、一応は『ドラゴンスレイヤー』に関する定義書を作成する必要が有った為に『竜種を討伐した場合は、侯爵か?辺境伯に叙勲される』と定めたとの事だった。



 そして、この話しは、当時の親父が『ドラゴンスレイヤー・S』となった時の話しなのだが、当時の母さんが冒険者時代に所属していたクラウンと、親父が当時所属していたクラウン同士が仲が良かった事もあり、何度かクラウン合同のクエストで一緒になるうちに、お互いがお互いの事を気になり始めた頃、アルバ王国内の東部地区に存在する穀倉地帯に近い中規模都市の近郊に、中型の陸亀竜が出現したと言う事で、親父が所属していたクラウンと母さんが所属していたクラウンが、合同でクエストを受注して討伐作戦を実行していた最中に、純粋に『竜』と呼ばれる本来の竜種、しかも『黒竜種』の竜が、良い具合に弱っていた陸亀竜を、冒険者達から横取りしようと乱入して来たのだった。


 しかも、その『黒竜種』の竜は、弱っていた陸亀竜を横取りしただけでは飽き足らず、近くにある中規模都市にも目を付けて、そちらの方にも興味を示し始めたらしく、当時、その場に居た冒険者達の脳裏には、我が物顔で暴れたいだけ好きに暴れて、中規模都市の全てを破壊しつくす竜の姿が思い浮かんだそうで、せめて中規模都市の住民達が逃げ出す時間だけでも確保しようと、一斉に攻撃を開始したらしいのだが、所詮は二つのクラウンを合わせても100人にも満たない戦力、しかも、竜に対して実質的に戦力に成りそうなAランク冒険者は、二つのクラウンを合わせても11人しか居なかった。


 そんな中で突然、竜の目の前に竜よりも大きな光の巨人があらわれたのだった・・・



 結果として、竜は光の巨人の不思議な技で真っ二つにされて倒されたのだが、その竜を真っ二つにしたのが、竜の尻尾での攻撃で発生した衝撃波で、母さんが吹き飛ばされて気絶するのを遠目で見ていた父さんが切れてしまい、しかも切れた際に、それまで発露した事が無かった『光の戦士』の専有スキルが発露した結果、父さんが『光の巨人』として覚醒て竜を倒してしまったとの事だった。


 因みに、キングギドラvs光の巨人の戦いが起こったのは、ダンが真っ二つにした竜の事が原因だったりします。




「それでだなジン、お前の親父さんのダンさんは、『光の戦士』の専有スキルが発露した時には、竜種よりもデカい巨人に成ったそうだ・・・ だったら『竜騎士』と言う職業の専有スキルはどうなんだろうか? 『竜騎士』と言うぐらいだ、普通に考えて騎士は馬に騎乗して戦う騎士の事だよな?・・・ では『竜騎士』とは? もし、竜に乗って戦う騎士と言う意味だった場合・・・ 」


「・・・ 止めときましょう!」


「私も、その方が良さそうな気がするし、『竜騎士』の専有スキルを発露させるにしても、少しでも情報が集まってからの方が良い気がするし・・・ 」と言う訳で、ジェス兄さんとの『竜騎士』の専有スキルに関しての話しと、スキルの確認はお預けと成ったのだが、僕が王都に来て初めてヒルドが遊びに来た際に、ヒルドが何か『竜騎士』の専有スキルに付いて知っている事は無いか?と思い、聞いて見た所、


「旦那様の『竜騎士』のスキル? ああ、あれは妾の旦那様だからじゃ!」と簡単な説明で終わってしまった。


 因みに、うちの親父の様に、巨大なキングギドラとタメを張る様な巨人にも、成らないそうです。




 話しは横道に大きく逸れてしまったが、僕が持っている『竜騎士』の専有スキルで発露した能力の中に、『神眼』と言う能力が有り、その能力を極めれば、自分の周りの状況が完全に停止して見える上に、何をどの様に、どう動いたら最適なのか?が、自然と理解出来る様になる能力らしいのだが、今の段階では周りの状況がコマ送りの様な、スローモーションで見えるのが精一杯だったりするのだが、今回に限っては、突然、目の前に姿を顕したメイド姿の女性が、崩落して来る耐熱煉瓦製の煙突の残骸を全て蹴り飛ばして、僕を助け様としてくれた事が分かれば十分だった。


 追伸、メイドさんが、耐熱煉瓦製の煙突の残骸を全て蹴り飛ばしている姿にも、目を奪われてしまいましたが、そのメイドさんのスカートがふわりと広がって、その中心から伸びる白い脚と、純白の下着にも目が奪われていた事は、メイドさんに気付かれている気がします・・・(汗




 『私、秘密結社に属するメイド40号と申します。 私は今! 物凄〜く、不味い状況下に居ます! 今迄、旦那様がお産まれに成った直後から、旦那様を極秘にお守りして参りましたが、旦那様に私の存在がバレてしまいました! 

 無論、私の存在は旦那様のご両親や妹様達、そしてアルバ王国の王族の方々は勿論の事、私達の存在は神様達以外は知りません、一体全体どうすれば良いのでしょうか!?』と、咄嗟に、旦那様の前に姿を顕わして、煙突の残骸を蹴り飛ばした事に関しては、一切の後悔は無いものの、自分の存在を旦那様に知られてしまった事に対しては、酷く動揺して固まっていたメイド40号であった。



 彼女、いや、彼女達は、この世界とは違う別の世界では『キリングドール』と呼ばれ、高い戦闘能力を誇る殺人マシーンとして、ただ、人々に恐れられるだけの存在だった。


 そんな哀しい存在でしか無い彼女達を、以前から不憫に思った元の世界の神は、最近知り合う機会があった異界の神に相談してみた。


 『他人よりも優位な立場になりたい!と、権力に対する『欲』だけで、国家権力者達に作られた。

 人を殺す為だけの道具としてでしか、生きる道を知らない彼女達を、私は救ってやりたい、この世界は、心優しい彼女達には余りにも残酷過ぎる世界だ・・・』


 『その彼女達って、君が創造した人間なんでしよ? だったら、君がその彼女達を、別の違う道に導いてあげれば良いだけの話しでわ?』


 『それが、彼女達は、私の世界の人間が作った『人造人間』で、どんなに姿形が似てても、例え子を成す事が出来ても、彼女達は『人間達が自分達の姿形に似せて作った道具』でしか無いから、私は、それが悲しい・・・』


 『それで僕の世界に、彼女達を引っ越しさせて欲しいと・・・?』


 『ああ、この世界の人間達の文明は、最早、限界まで膨らんだ風船の様なものだ、後は破裂するか?萎むしか道は無い、その元凶とも言えるアレと共に、彼女達を君の世界に連れて行ってくれ・・・』


 『ああ分かったよ!』と、そんな会話を交わしていた神達の足下には、一つの高度に発展した惑星と、1人の神が指差していた漆黒の月が、太陽の光を受けてその姿を不気味に浮かび上がらせていた。




 そして、この世界に招き入れられた彼女達の仕事は『子守』だった・・・














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