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ボクがウサギで異世界転生  作者: 似星
3章:プティスの村興し編
29/30

【第二十七羽】

長いこと更新できなかったお詫びに連続投稿。

といっても、どちらも短いのですが……

 『ふんふんふ~ん♪』


 どうも、マティアスです。

 スライ……スロープで一通り遊……安全確認をして、最下層に自分の寝床を増築しました。

 みんなで寄り添って生活するのもいいけど、こうやってプライベートな部屋があるのもいいものですよね。 


 『マティアス様、土をいじって何をしていらっしゃるのですか?』


 そんなプライベートルームであることをしていたら、ナティから疑問の声があがった。

 今ボクは魔法を使って土いじりをしている。それに何の意味があるのかわからず声をかけたんだろう。


 『んー?んっふっふ、こうすればわかるかな?』


 『えっと、これは……土で出来た人形、でございますか?』


 そう、土人形。魔法で地下マンションを構築した際、なんとなく思いついたので実践してみたのだ。

 始めたばかりというのもあって、造形はあまりよろしくない。ふしぎな感じで躍らせたらMPが減りそうなフォルムだ。

 ちなみに大きさはボクよりも小さい。小さめのフィギュアくらいかな?

 『その通り。で、これをこうしてー……』


 『わっ、立ち上がりました。こちらにおじぎをしてますね。これはご丁寧にどうもです』


 土人形におじぎされて律儀に返すナティにほっこりしつつ、さらに人形を魔力で動かす。

 見た目もぎこちなければ動きもまだまだぎこちない。でも最初の最初よりは少し良くなって来てる。

 細かい造形と細かい動作の練習。うん、これは魔力操作の訓練には持ってこいだね。


 フィギュアっていいよね。前世で持ってなかったけど。なんかカタログ見て満足しちゃうけど、いいよね。

 ポーズ用の人形なら持ってたから、人型の関節可動制限なんかは知ってるんだけどさ。


 始めたばっかりだから、小さいフィギュアサイズじゃないとろくに動かせないけど、この調子ならすぐ等身大サイズも動かせるよ


うになりそうだ。

 ボク自身の器用さというより【魔導の理】の補正が凄いんだと思う。じわじわレベル上がってるしね。

 けど、結果上手くなるならどっちでもいいや。ともかく毎日練習しよう。


 『あっ』


 しばらく集中して土人形を動かしてたら、横からシュノワにかっ攫われた。

 小さいモノがグリグリ動いてたから狩猟本能が刺激でもされたんだろうか……。


 「キュルゥッ」


 足で人形をがっちり固定して、頭部位を嘴であぐあぐ……いや、ゴリゴリしている。

 頭の形がだんだん歪んでいく人形。なんというか、エグイですシュノワさん。


 っとと、あのままだと飲み込んじゃうかもしれないから止めないと……!




★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★




 巣穴を作った翌日。


 みんなの寝床は確保したし、魔法で綺麗な水場も作った。

 結界の魔力も補充――無駄に5年ほど維持できるくらいになってたのは内緒――した。

 プティス達に【領主の号令】を駆使してよほどのことがない限り領地から出ないように言い含めた。


 ちなみに今回シュノワはお留守番だ。

 万が一の時に領地から出ても戦えるシュノワがいればより安全になるというのもあるし、申し訳ないけどシュノワを乗せたままだ


と本気で走れない。

 当然シュノワ本人は行きたがったけど、いろいろな手で説得してなんとか納得してもらった……ハゲなくてよかった。


 まだまだ領地が万全とは言い切れないので1秒でも早く戻ってきたい。

 エルフの村ですぐに苗がもらえるかもわからないし、持って帰る手段もすぐ準備できるかもわからない。

 だったら短縮できるところは短縮していく方向で進めないとね。


 『よし、もう大丈夫かな?忘れてることはないかな?』

 『ふふっ、ここまでしていればこの辺の生物ではどうしようもありませんよ』


 ナティがボクの過保護ぶりに、微笑ましいものを見るような目をしながらで応えてくれる。

 むむぅ、だって心配なものは心配じゃないか。突如あの大蛇みたいなのが現れて暴れない保障だってないし。

 流石にあのクラス相手だとシュノワじゃまだ実力が足りない。


 とはいえ、ずっと心配してここに留まっても良いことはないし、ささっと行ってきちゃおうね。


 「きゅっきゅ~!」


 「「「きゅっきゅゆ~!」」」


 みんなの見送りを背中に受けて、いざエルフの集落へ!




 《というわけで、ごきげんよう》


 「……え?し、神獣様!神獣様ではございませんか!?」


 はい、道中フルカットでお送りいたしました。

 だって、全力で走っただけで特になにもなかった――あったかもしれないけどぶっちぎった――んだもん。

 おかげで前回あれだけ掛かった道が1日半で終わっちゃったよ。ふっ、また世界を縮めてしまった……


 偶然なのか、今日の門番は以前ここに立っていた二人組だった。

 ボクに気づいた途端、片膝をついて頭を下げる。

 いや、そういうノリいいから……恥ずかしいから……


 「ほ、本日はどのようなご用件でしょうか?」


 《もっと気楽にしていいよ?今日はちょっと相談があって来たんだ》


 「相談……でございますか?」


 「ともかくこのような場所ではなんですので、中へどうぞ。族長の下へご案内しましょう」


 《ありがとう。えっと……》


 そういえば、この二人の名前は聞いてなかった気がする。


 《二人とも名前を教えてもらっていいかな?あとボクのことも"マティアス"って呼んで欲しい》


 正直、神獣様って呼ばれるのはむず痒い。

 むず痒いうえにそもそも人……じゃなくて、獣違いだからね。


 「は……はいっ!私はディアンと申します。マティアス様!」


 「わ、私はドリーノです。マティアス様!」


 《うん。改めてよろしくね、ディアン、ドリーノ》


 「「はい!!」」


 うわぁ、凄い感極まった表情してる。うっすら涙まで浮かべてる。

 ボクそんな偉いもんじゃないよ。ただのロイヤルミルクティな感じのプティスだよ。


 そのあと、ディアンの肩に乗せて貰い――どちらが案内するか揉めたのはお約束か?――ながら、族長さんの家に直行した。


 「おお、神獣様。ようこそお越しくださいました」


 《こんにちは族長さん》


 軽く挨拶を交わして、さっきと同様お互いに名前を名乗る。

 ナイスミドルなエルフの族長こと、ゼトラスファトラスさん。長いのでゼトラスさんと呼ばせてもらうことになった。


 「して、マティアス様はどのようなご用件でこちらへ?」


 《実は平原でプティスの集落を作っているのですが、食料がちょっと心許なくて》


 「なんとっ。神獣……いえ、マティアス様がお作りになる集落ですか。それは素晴らしい」


 《えっと……そこで、ラシュディアっていう野菜の苗を譲って欲しいんです》


 「ラシュディアですか。我等がエフェルト族が育てている野菜でございますな」


 それからラシュディアがプティスに合った食料であること、何かしらプティスの身で物を運ぶ手段を探してることを伝えてみた。


 「なるほど、そういうことでしたら我等エフェルト族。協力は惜しみませんぞ」


 あっさりと了解してくれたゼトラスさん。情けは人の為ならずってこういう時のことなのかもね。

 とか考えつつ、御礼の言葉を綴ろうとしたその時。


 「あーっやっぱりここにいたっ。プ~ティスく~ん!」


 突如、乱入してきたお騒がせ系お姉さんのフィリトゥリさん。そして攫われるようにして抱きしめられるボク。


 「これ!何をやっておるかフィリトゥリ!」


 《あー、うん。ども、フィリトゥリさん》


 『マティアス様の抱っこ……いいなぁ、フィリトゥリさん』


 「すいません族長!ここにアホ姉が飛び込んだと聞きまして!」


 登場するだけでここまで場を盛り上げ(?)られるフィリトゥリさん。マジパネェ。

 あの、当たってるのでもう少しお手柔らかにお願いします……

 過保護なマティ君。両親との別れと一家離散寸前になったことがやっぱり心のどこかに引っかかっていたり。


 再びエフェルトの集落へ、ラシュディアゲットは確定しました。

 フィリトゥリさんは積極系ヒロイン?いや、ただの動物好きの可能性もw

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