表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あっちとこっち  作者: rurihari
1 狩人
3/142

1-3 海を眺めて物思い

 家を出た僕はJR三宮駅で降りて立ち読みができるジュ○ク堂が開くまでプラプラするつもりだったが、電車に揺られている間に海が見たくなって乗り越して須磨で降りた。


因みにJR三宮駅は東海道本線、神戸駅から東が東海道本線で神戸駅から西が山陽本線だ。駅はショボイいけど。などといつか雑談で披露した蘊蓄を頭に浮かべつつ乗り越し精算を終えて駅を出て西へ。

須磨浦公園に向かう。

 

4月初めの朝、海からの風は冷たく、ユニ○ロのライトダウンを着て来たけどやっぱり寒い。

だが公園の松林にあるベンチに腰掛け、何故か海を見ていると感動を覚えて寒さが気にならなくなってくる。

 

そうかカイルは海を見たことがなかったっけ。


 カイルがいる年輪都市は直径100kmに及ぶ巨大な町だが、周りは遥かに広大な大森林に囲まれている。

年輪都市に川や運河は通っているが市民が狩人として出歩く都市の周囲には海は存在しない。

ゲートを通って他の都市から来たもの以外で年輪都市で生まれ育った者は海を見たことがないのだ。


自分の見た夢に引きずられてんのかな?とも思うが気が済むまで波を見ながらあっちのカイルの知識をこっちの僕が反芻する。

あっちでも科学技術と異法士の存在の違いについて思ったがこうして現実世界?に戻ると更なる違いを実感している。

僕が電車の中で感じたのはこっちはお年寄りが多い。

日本は世界でも超がつく高齢化社会で65才以上の人が人口の1/5を超えているそうだ。

比べて昨日の夜にみた夢の中じゃあっちのカイルが仕事に行ったとき30人ほどの外壁修理の仕事仲間に65才くらいに見える人はいなかった。

みんなの年齢を聞いて回ったわけじゃないけど赤髪亭のお客さんの中にもお年寄りは少なかった。

 

 カイルの記憶によるとあっちの都市じゃ社会保障はない。少なくともこちらのように健康保険による治療や年金制度はなかったはずだ。

しかも骨折の添え木はあったが外科手術なんてものはなかったと思う。

そして子供の病気には投薬の覚えがあるが老人に対する薬って痛み止めしかなかった。

血圧計なんてあの世界にあったかな?

そのことから考えると糖尿とか高脂血症とかの生活習慣病なんて病気である状態として発見されてないのかもしれない。おそらくはあっちの人口ピラミッドはきれいな三角形をしてることだろう。


 医療技術だけじゃなく、娯楽やそれに伴う文化、科学による文明の利器とその恩恵の多様性は遥かにこっちが進んでいる。

あっちに異法なんて理屈のわからん謎技術があったところでこちらの内燃機関による移動手段に代わるものはない。歪門みたいな移動手段があっても歪門は繋がっている場所にしか行けない。

それに巨獣なんてものがこっちに実際にいたら自衛隊の武器で一気に殲滅できると思う。ただあっちでは巨獣は利用価値があるから倒せるからと言っていきなり絶滅したら代替素材がないことには困ると思うけれど。

これから先はともかくあっちの今までは生きていくことに人生の大部分のエネルギーが使われていて、それを文化とかに向けるのは年輪都市の発展により生きていくことが容易くなったこれからなのだろう。




 寒いので自販機にホットコーヒーを買いに行く。硬貨を入れてジョー○アのカフェオレを買って再びベンチに腰掛ける。

 

 切符を買う時やさっきの硬貨を自販機に入れることに違和感を感じたがあっちには貨幣も紙幣もなかったことを思い出す。

全ての市民が受けることになっている学校を卒業する時に中央庁舎に呼ばれてカードが作成交付されて市民として登録される。そしてカードは源力が物質化したもので出来ているそうで念じればかき消えて源力として体に吸収されている。

 このカードを持つことで市民であることが証明できる以外にカードが現金であり、銀行のカードも兼ねている。

どういうことかというと年輪都市では貨幣や紙幣は存在しない。

市民カードでやり取りされるピプというカードに表示される数の単位が日本でのお金の代わりなのだ。店頭の買い物は相手のカードと自分のカードによりピプの移動で行われる。これはカードの所有者同士がカードを触れさせて、買うる側がいくらを渡す、売る側がいくらを受け取ると許可しない限りはピプは移動しない。

税金の徴収もこのカードで行われており一定期間毎にカードに入金された金額から12%ほどのピプが差し引かれることになる。

つまり盗難されても使われる心配もなく、そもそも盗難されても念じれば自分の身の内に戻る。

脱税を許さず、富める者、貧しい者の区別なく徴収されるというわけ。お金のやり取りは全てデータで行うという今の日本からしても考えられないデジタル?な仕組みだ。

そういや赤髪亭で作ってもらう昼の弁当が40ビプとか50ビプだから日本のコンビニ弁当が¥398とか¥498であることを考えると¥10が1ビプってところか。

弁当を基準にするのも何だが過去と現在の貨幣価値を比べる時はお米で比べるとか聞いたことがあるからあながちおかしくはないのか?


 年輪都市の先人達の苦労をカイルが習ったあっちの歴史で思い出す。

年輪都市に限らずミトラにある文明は一度破綻の危機に瀕した事があったらしい。その辺はずいぶん前のことなので年輪都市には資料がない。その理由の一つは年輪都市の前身がカードシステムが作られた時代、あるいはその前に捨てられた廃墟とされているからだ。

今の市民たちは他の地域にてた紛争、戦争などで都市が侵略を受け、残った市民が殺されるか逃げられるかの賭けで都市間移動のゲートを使って逃げてきた子孫に当たる。

ゲートを使ってまで逃げた市民を敵対者は追ってくることはなかったが、ゲート以外あるものは打ち捨てられた廃墟とその周りに広がる大森林。再び移動しようにもゲートを開ける力を持つ異法士は逃げてきた都市側におり、こちらに逃がすために何度も何度もゲートを開いてこちらに人を転移させてくる。

避難者の転移が終わり、この地に来れたのは一万人近い人間。

しかしそれが避難希望者の全てはなく、他の人間は開門能力を持つ角付き(異法士)が殺されてしまったためどうなったかわからない。

  

そして逃げのびてきた者たちに訪れたのは安息などではなかった。


 まず廃棄された都市のせいかカードシステムは作動しない、そして源力が体に満ちてこない。異法士はその力を発露するための源を失い、人間の持つ普通の力だけで暮らしていくことになった。

その上に廃棄されてからこうなったのか元から意図してそこに作られた都市だったのか、廃墟の周りはまるで前人未到のような大森林。

気温は亜熱帯なのかそれとも熱帯地方の高地といったところ。

それまで住んでいた都市では見たこともない巨大で強大な獣(巨獣)、爬虫類(巨竜)、猛禽類(巨鳥)、節足動物類(巨蟲)、そして幻妖(巨妖)の存在がこちらに牙を向けてきた。

身体の弱い年配者は餓えと健康状態の悪化により次々と命を落とし、体力と抵抗力が低い子供たちは病気に抗いきれない。

元気な大人たちも次々に襲ってくる敵と戦って傷つき、倒れ、命を落とす。


戦争という災厄から逃げた先にあったのは更なる地獄だった。

 

過酷な環境に人は神に祈ったが、当然神はなんら彼らを助けることもなく死者の数は増えていき、絶望の中で彼らは信仰を捨てた。 


 生き残った人々は食べられる物を森林から探し出し開墾をしながら生き延び、次の世代に入れ替わるころには前世代技術者たちがなんとか廃墟地下に残されていたカードシステムを復旧させた。

再び源力が体に満ちるようになり、新たな異法士が誕生するようになった。

しかし異法士を指導できる先人たちは既に少なくなっており、未熟な異法士たちは修練と実戦を兼ね、命を危険に晒しながら巨獣と戦い、廃墟の上に作られた集落を広げて町へと変えていく。


 また当初の人々の指導者が行ったのは信仰の破棄、そして人口の増加策とヒト種族とそれ以外の種族との混血の推進だった。

信仰の破棄の目的はおそらくは宗教対立を防ぐため、人口増加はただ巨獣と戦うだけでなく開墾や栽培も含めて労働人口を増やすために早期の結婚と出産の奨励、そして種族間の差別や対立を防ぐための相互の同化目的だろう。


 ちなみにあっちでは猫だか山猫だか虎だとか、とりあえず猫っぽい感じの獣人種族がいる。

他にも獣人族はいるようなのだがそれらの種族は数が少ないのか、それゆえにヒトとの混血の末に特徴を失くしたのかカイルは年輪都市では見かけたことはない。

 

 獣人種族とはいっても猫の頭に人の身体ってなエジプト神話のバステトみたいなものではない。

 犬歯の発達や爪が厚くて鋭く尖る、頭髪から肩、背中にかけて濃い体毛があり、血の濃さによっては前腕や脛の外側に濃い体毛を残す人もいる。いわゆる猫耳は存在している。

中には目がよりつり目っぽかったり、眉の形が違っていたりと人と異なる特徴は出るものもいるが大きくヒトとは違わない。

そもそも器質的に大きく違ってるのであれば混血どころか互いに同じ言葉すら操れない。

僕としては人間がサルから進化したのなら、彼らは猫から進化したととでも?なら何で交配が可能なんだ?

と異法のことと同様にあっちの神さんか世界に突っ込みたいが夢の世界に突っ込んでも仕方がないのだろうか?

 

 宗教の廃止については抵抗する人はいたものの、祈りがなんの益体もなかった、そして偶像に祈ることに安らぎを覚えていられる暇がないほど生活環境が悪かったことから勢力は強くはなく、世代が変わるうちにその抵抗も無くなったそうだ。だが宗教は捨ててもそれらを起源とする各行事は今も年輪都市に祭りとして残っている。

 神には祈らなくても犠牲者を弔うことは当然行われ、人々が暮らす生活圏には個別の墓を作るような余裕がなかったことと宗教を捨てたことで宗派別の弔い方にも拘らず死者全てが共同墓地に葬られ、個人が好きな時に悼むことになった。


 新たな異法士が生まれ、複数の角付き(歪門が作ることができる異法士)が誕生したことで、ほかの都市のゲートと物資の行き来ができるようになったがカード機能は初めて発行された状態になっていたため、カードに表示されるピプは0。

他の都市に移ろうにも無一文で経済活動がある世界に行くようなものだ。

それが分かっていた当時の指導者は巨獣が存在できるほどの豊かな大森林を開墾し、その土壌を生かして他の都市と取引できる農作物を大規模に栽培して外貨ピプを稼ぐ方針を示し、一層の都市の労働人口の増加と農地開発を推し進めた。

 他の都市からの移民や技術者も信仰の破棄などの方針を飲めるものはどんどん受け入れた。更に巨獣という存在はどうやらミトラ世界でも大森林があるこの大陸?にしかないため、素材や肉でも都市間の交易品となっていった。

 

 土の異法士が増えたことで脅威であった巨獣に対して町どころか農地ごと外壁で囲んで安全を確保するようになり、人口が増えてはそれを外に広げる。するとかつての外壁は取り壊されて環状の大路として利用されるようになる。

人口の増加・農地の拡張を続けることでそれを繰り返した結果、上から見ると同心円の環状路がある今の年輪都市となった。


 その間に金属の材料の調達や加工のための探索と定住、家畜の放牧を目的にしたものなどの衛星都市が作られて現在につながるらしい。


 現在の都市の運営は都市上層部と古老、衛星都市の代表者とで合議の上決められている。

 この古老といわれている人たちは一般には全くその姿も知られていないそうで、年輪都市における宗教信仰の禁止、人口増加策の継続を訴えており、カードシステムを管理していることもあって隠然とした力には逆らえないらしい。



 ぼちぼちカフェオレの缶も冷めてきたのでタブを空けて甘いオレを飲む。携帯で友人と連絡を取ろうかとも思ったがもう少し夢の整理をしよう。



 あっちの世界に存在するファンタジー小説の登場人物が使う魔法のような力「異法」について。

 カイルは使えないのであくまで見聞きしたあるいは学校での知識になる。

 

 異法はあると便利程度のものから、その力が都市生活に組み込まれているほど必須なものなど多岐に渡って使われており、極々希だが複数の力の種類を行使することが出来るものもいると聞く。

土木作業の肉体労働を主にやってたカイルは土の異法士と水の異法士は見たことがある。この二つの能力者は特に都市においては有用な能力者だ。他には今のカイルの最も身近なところに火の異法士がいる。

 

 土の場合は土を自在操ったり、岩や砂での成型や加工、強化をする。上位能力者は金属の精製及び加工までもこなすそうだ。

都市の及び住宅の増築に便利な力で、更に農地で土を掘り返したり、巨獣と戦う場合でも防御に足止めと異法士の中では一番人気だ。

 

 水の異法士は水や流体を操る。他にも空気中の水蒸気から水を集めたりできる。 

その水を依頼されて畑に巻いたり、河からの水を取水し飲める水にするために不純物を除いて浄水化、それに下水では有機物を分けることで浄化したりと都市の運営には土の異法士同様に重要や役どころを担っている。

戦いにおいては流体を操る力で水を高速で動かしたり射出したりできるので、手ぶらなのに刃や投擲武器を持ってるようなもの。

 

 そして都市での移動で使ってる「歪門」も異法士の力によるもので能力は空間操作。離れた二つの地点の空間を「歪門」として繋げることが出来る。また歪門を作る以外にも都市間を結ぶゲートを繋げることができるので異法士というよりも「開門者」とも言われるほか、身体的な特徴から「角付き」とも言われる。数が他の異法士よりも極端に少ないので戦闘に参加してるのを聞いたことがないので戦いに異法を使えるのか不明。

自分の意志で歪門を使えることから悪用されると犯罪に繋がるほか、歪門の維持や川の源泉から空間をつなげて街の飲み水として引っ張ってきたりと都市には必要不可欠な存在となっており、何の不自由もない生活が約束されているがその数は極端に少なく全員市の管理に入ってると聞く。


 他にも前述の火の異法士や風の異法士がいる。異法士とは呼ばないが源力を操って治療に生かす医術士や精神系の能力者が存在する。


 異法を使うには元となる力が体に貯まっている状態でないと使えず、無限に異法を使うことは出来ない。

その体に満ちる力を源力と呼んでいる。

この辺は一樹の記憶にある娯楽のゲームにあった魔法を使うMPに相当する。

源力を体に留めておける総量は個人によって異なる。

異法を使って同じ仕事をしてもその回数は源力の保有量の違いより個人によって違いが出る。また仕事が同じでも源力をどう扱うかで消費量も変わるそうだ。この辺が異法が技術として修練が必要になる理由なんだろう。源力の貯蔵量は体質によるものだがそれをどう使うかは異法の修練で変わってくるということか。

 そして異法を行使して減った源力は時間が経てば元に戻る。

源力は目には見えないが町で一晩休めば総量は元に戻る。ところが同じ町でも衛星都市ではその源力の回復ペースは遅く、外壁を出て町を離れると源力の回復ペースは極端に落ちる。このことから都市内あるいは都市の下から源力が供給されていると考えられている。

 

 また個人がどんなタイプの異法を使うのかは体表に変化が出るため外観で分かる。

何故外観でわかるのかというと源力を身体から外に出して異法として発現させるため、異法を使えるものはその噴出する場所が変化する。

 

 歪門を作るような空間に作用できる異法士の外見変化は皮膚の一部が硬質化する変化が起きる。その形は皮膚から盛り上がったり、その部分が尖る場合はよく目立つため、角付きと言われ、源力の総量も他のタイプの異法士より膨大である場合がほとんどである。


 異法士はその力を使って貴族として支配者階級になりそうなものだが、特権階級となるには異法士の数は多すぎた。

それに使えるものがみんな強力な力を持っているわけでもないこと、異法士の発現は遺伝には関わっていないこともある。そして都市の安定維持を最上の目的とする都市上層部が都市内の揉め事を絶対に許さない。

そのため異法を仕事に応用できるものは力を持たないものよりも効率が上がるため、その分 収入が良いくらいで特権階級というほどにはなっていない。


 そして異法士になるにはどうすればいいか?

通常は学校に通って卒業に市民カードを貰う時に素質なのか偶然なのか不明だが発現する。

自分のカードを作り、カードを源力として体に溶け込ませると源力が体に満ちるようになり、その力を異法として外に発露し操れる場合は身体の一部に変化が出るというわけだ。

市民の一員としてカードを交付された際に異法を習得できることを『都市の祝福』と年輪都市の連中は言ってる。

そして「祝福」を得たものは身体の一部の変化以外にもカードそのものにも変化が出る。


 時折カードを作る前から身体に源力が満ち、異法を使える場合がある。当然修学中やその前ということなので幼い場合は悪用やトラブルを防ぐために異法を使えないように精神系の術士から制限を受けることになる。

 

 一番身近にいる火の異法士とは大家さんの娘のアンジェのことでまだ学校を卒業していないのに子供の頃から髪や爪が赤くなり異法が発現した。

そして火の異法者の力は発熱。

実家の赤髪亭の厨房で料理をしてるのは竈の火を使わず手に持った鍋やフライパンを直接熱することで料理をしてるわけだ。


 カードを所有するのが学校を卒業してからってことはそれまでは市民ではないということ、つまり納税の義務がない。

じゃ、どうやって買い物するかというと親のカードの使用許可機能を使ったり、衛星都市から年輪都市の学校に来てる連中は親のカードとリンクしてるコピーカードを作ってる。親のピプを使ってるわけだから無駄遣いすると一発でわかる。

なおコピー元のカードは親の市民カードなのでその息子や娘の身体に源力として溶けることはなく物質化したままである。

 カイルのように家族を失ってるやつらは都市が運営してる寮に無償で入れるので親のカードがなくても生きていけるけどね。将来の市民のうぜいしゃには初期投資は惜しまないってことだね。

 つらつらと異法士についての知識を引き出してきたけど使えないカイルにはあまり意味がない。 

 

 それにしてもここまで鮮明にあっちのことを覚えてるけどこれってやっぱり僕が見た夢なのかな。

明晰夢っていうのならこれらを夢日記と控えておけばいずれあっちで思い通りの行動が出来るようになるんだろうか?

こっちじゃ冴えない僕だけどあっちでカイルが望めば成功して金持ちになった上にモテモテのバラ色人生になるのかな?どう考えても既に両親も死別して異法も使えないんじゃ無理っぽいけど。

向こうには「元気な女の子」と「綺麗な女の子」と「可愛い女の子」が近くにいるだけで嬉しいけどさ。

そう思って大家の娘のアンジェ、同じ下宿のコーリン、ヴェガの顔を思い出していた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ