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メロン食べ放題

作者: 尚文産商堂

そんなところがあることを知ったのは、小学生のころ。

確か、父親の実家に帰省していた時、祖父母やいとこたちと一緒に行ったのが初めてだったと思う。

なんといっても1時間でメロン食べ放題。

当時の俺にとっては、宝の山なわけだ。

1時間も食べ続けていれば、あとは何もいらなくなるぐらいに満足していた。

まあ、後々親に食べすぎと言われたわけだが、俺にとっては気にすることではなかった。


ただ、それからしばらくは行く機会がなかった。

次にこんなふうにメロン食べ放題に行けたのは、大学に入ったころ。

親に連れられて、ではなくて友人たちと一緒に向かったときだ。

おかげで大食いキャラが定着してしまったものの、まあ、それぐらいは気にするほどではなかった。


そして今、近所にフルーツやスイーツ食べ放題という夢のような店ができた。

毎週とはいかないが、毎月はほぼ確実に行く店になっている。

きっとそろそろ店員に顔も覚えられているだろう。

ただ、小学生のころのあの体験は、俺にとって大きなものになっている。

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