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ミケヒロ vs ヒルロージェ 2

ミケヒロは周りを見渡した。

前方7mにヒルロージェがいて、

10m地点には壁がある。背後3m程まで、赤ナメクジが襲ってきていた。

ヒルロージェとミケヒロの丁度中間地点には、電信柱が2本両端にたっていた。


「ヒロヒロヒロヒロ!!もうお前は、何も出来ずおしまいだ!残念だったな!ヒロヒロヒロヒロ!!」


(あと、2秒だ...2秒で俺は食いつぶされる...アイツの言う通り、何も出来ないまま終わるわけにはいかなえ....アイツとの間合いは飛び込んでも届くか届かないか程度、絶妙な距離調整だ。ただ、あの煽られた恨みだろうか?異常に煽ってくる性格をしている。.......ああ、行ける!俺の能力で!一発アイツの顔面に叩き付けれる!!)


一方、ヒルロージェは、

(あーあっけないなあぁ..まあ、私が強すぎるのが悪いんだけど。

まあ、もう少し煽りたいが、あの様子じゃあ2秒後に足を食われて、その後は集られて終わりだ。ああ、責めてもう少し煽りたいなあ...勿論、警戒は怠らずに。)


一秒の内に互いに思考を巡らせる二人。


そして、次の一秒、互いに動き出す!


「お前!後ろの足元まで...」

高笑いをする様子で、ヒルロージェは、ミケヒロの最後の間抜けな1秒を見届ける!


はずだったが、



ミケヒロは諦めていなかった!

(今だ!俺ーえの後ろの足元まで、来ているぞ!的な事を言って、俺ーえの無様な死に様を見届ける!それがお前の行動!足元を見るなら、スキが生まれる!)


ミケヒロの思惑通り、ヒルロージェは、ミケヒロの足元を見ていた。


その一瞬の隙をミケヒロは事前に予測し、逃さなかった。

ミケヒロはその一瞬に叩き込めるすべての力をぶつけに行く!!




ヒルロージェは、無意識に作った自分の隙に、ミケヒロの動く様子が見えた。

「...!!」


次の瞬間、ミケヒロは黒い傘を生み出すと同時に、飛び込んで来た!

しかし、ヒルロージェは、想定済みだ。だからこそ距離を開けておいた。


だが、明らかに当たるスピードで飛び込んできていることを即座に生存本能が理解し、一歩遅れて能力を使ってガードする!


「ビシッ!」





「ダメか...」


「ふー、危ない危ない。」


ミケヒロは攻撃をヒルロージェの頭にかすり傷は作れたが、表面の肉よりも食い込ませる程に傘を入れれなかった。

ヒルロージェの出した大きな蜘蛛の巣のようなものが、傘を減速させていたのだ。


「想定済みなんだよ!人間が煽られて、窮地に立たされてやる事は、



単純明快!



がむしゃらに突っ込むことだ!



攻撃できそうで、出来ない場所に立ったのも、煽ったのも、全部こうなる事を知ってのこと。」


「へえ、頭に傘で傷を作られるのを知って?へーえ。よく考えてるんだねえ!」


ヒルロージェは前方にいるミケヒロにまた苛立ちを感じた。

そしてよく見るとミケヒロの体黄色い液のようなものが、まとわりついている。

(なんだコイツは..この黄色い液は、スピードは!あんなスピードを出せるのが新入りだというのか!?やはり運がいい。こんな逸材を早々に殺せて良かった。)


向き合い互いに動かない時間を得て、しばらくするとミケヒロが、


「お前、俺ーえの三つ目の能力を忘れてないか?」


「何い?」

(いや、これはハッタリだ。案ずるな私。異能力者だから分かる。そんなスピードで成長出来る訳がない。)



そんな事を言ったミケヒロはというと...

(ヤベエ..いくらなんでもこんなハッタリ通じる訳ねえ。てか、3つ対2つは不利すぎる。しかも、この糸に絡まったこの傘。一回消したらもう一度出すまで、一分掛かるんだよなあ...だからここで手を離せば、傘が使えなくなって絶望的!

だからと言って、離さなければ後ろのナメクジに食われてゲームオーバー!

どうすりゃいいんだよ...

あーあ、奇跡的に騙されてくんねえかなあ。)


ミケヒロの足元にはナメクジ達が近づいてくる。


万事休す...

かと思ったその時!


「ンッ!!」

ヒルロージェはミケヒロの足元を見て驚き、背後にバックステップを取る。


そして、糸の張りが弱くなった蜘蛛糸をほぐして、振り向いて、


「オラア!」


ミケヒロは傘を振って、ナメクジ達を振り飛ばす!


そこに生まれたナメクジ達との隙間に、



踏み込み、



ジャンプする!


そしてミケヒロは、向かって右の電信柱に飛びつき、

背中を当て、擦り付ける様に電信柱のてっぺんまで上る!



「はー...本当にハッタリが通じるとは思わなかったぜ...

.....................................................

あっ。」



多少察されていたとはいえ、ヒルロージェの目の前で3つ目の能力が無い事をカミングアウトしてしまった。


「ヒロヒロヒロヒロ!!まあ、そうだろうとは思っていたが、自分で言ってしまうのか!

ヒロヒロヒロヒロ!!傑作だ!ヒロヒロヒロヒロ!!そして、電信柱に逃げる。一応聞くが、これから先の事を考えて取った行動か?それは。」



「そ、そうだよ..」

自信無さげなミケヒロ。



「お前、嘘下手くそだな。私に能力も知力も負けている。だが腹立つ野郎だ!!じきに、その電信柱に赤ナメクジが登ってくる。だが、」


ヒルロージェは、ボール状のものを投げる構えを取り、

「お前の苦しむ顔が早く見たいのでな!!死ね!人間!!」


ヒルロージェは、ナメクジ玉を投げる!


ミケヒロは電信柱から逃れる事が出来ず、次第にナメクジ玉が近づいて、




「ブチャ」








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