リターネア vs ロロコモモ2
人間サイド
・リターネア
1.木材と釘を出し、2つのものの間をその2つの物質の材質で埋める。
2.不明
3.不明
侵略者サイド
・ロロコモモ
1.空間ごと物を食べる事の出来る能力。一部不明。
2.不明
3.不明
リターネアが叫んだと同時に、電車は止まり、運転手や乗客は全員降りて逃げた。
リターネアは腕が食われた事に余り苦しむ様子を見せなかった。
「...ねえ、腕食われたんだよ?苦しいでしょ?悲しい言葉、言わないの?」
「そんな事言ってる暇はないのよ。私には。」
リターネアは強い痛みを感じながら、千切れた片腕にもう片方の腕の手を当て木材と釘を出し、
形作り歪だが腕を再生する。
リターネアは作った腕を見て、
「..まあ後で修正すればいいかしら?」
(それにしても、緊急ブレーキがかかるタイミングで攻撃して体制を崩させる..脳筋かと思ってたけど、全然脳筋なんかじゃないわ。次から気を付けないと。)
「...まあいいや。どうせ苦しいし。」
ロロコモモは悲しそうだが、どこか喜びが萎え切っていない様子だった。
(コイツは気付いていないだろうけど、腕が無くなると腕から抽出出来る能力エネルギーが無くなって、今の私は能力が弱体化してる。おまけに腕を存在させているのは私の能力だから、その分も私の能力エネルギーから引かれてしまう。早く決着を付けないと。まずあれを言わないとね。)
「..私の能力の一つに、まずはじめに数を言って、言った数字の分だけ歩くと足から爆炎を上げて、最初に言った数が大きいほど威力が大きくなるっていう能力がある。」
リターネアは急に別の事を話し出した。
「..うん。なぜ今?何で言った?..まあ全部腹の中だったら一緒だよね!」
ロロコモモは襲い掛かる体制を取る。
その瞬間、リターネアは
「3!」
と言い、走り出した!
(速い!さっきまでは、守るものに意識がいっていただけか!?でも...)
ロロコモモはリターネアが来るまでに、一歩前に飛び出す。
「...っ!」
リターネアは少し顔色を悪くする。
リターネアとロロコモモとの距離は3歩強程だが、ロロコモモが一歩詰めた事によって、2歩強程になる。
おまけにロロコモモが食らう能力を使おうとして、リターネアはいち早く止まらなければならない状況になてしまった。
「食われるか?避けれるか!?」
ロロコモモはノリノリでリターネアを待つ。
リターネアはもう加速しながら2歩走ってしまっている。
次の一歩を踏めば近づき過ぎて食われて死ぬ。
(食える!食える!楽しいな!)
次の瞬間、
リターネアは走るポーズのまま不自然なスピードで後ろに少し戻り、そのまま走り出す!
ロロコモモは食らう能力を使うが攻撃をすかしてしまう。
その動いた距離はロロコモモが詰めた一歩分。そのまま3歩を2歩目の位置で踏み、
リターネアの最後に踏み込んでいない方の足が赤く光り始め、次にその足を前に綺麗に蹴るように突き出し、ロロコモモの顔のほうに向け、
「ボカン!!」
足は爆発を起こす!
ロロコモモは顔に直撃し、
「いぎゃあああ!なんだあの変な動きは!言葉では表せないー!」
「スライドよ。電車の慣性が無くなった事で、スライドが安定して使えるようになったから、使ったまでよ。」
ロロコモモは顔に大きな火傷の痕ができ、リターネアの攻撃でノックバックして、電車の先頭に戻された。
すると突然、リターネアは片腕に違和感を覚えた。ロロコモモに食われた方の腕だ。
リターネアはその歪な腕を先から肩までなぞるように見る。
「...はっ!?」
リターネアが思わず声を出した。リターネアの目先には、肩の地点から錆びるような模様ができていて、肩の大半を占めていた。
「それは、ボクの口から出たんだなあ!錆は身体を侵食して、口から中に入れば身体は完全に壊れる!
これで悲しい言葉、出るかなあ!」
「でも、貴方が動けない程のダメージを受ければ治るのよね。」
「そう!え?」
「貴方にダメージを与えた瞬間、違和感が消えたの。考える事が出来る相手かと思ったけど、こんな簡単に自分の能力を言ってしまうなんて、やっぱり貴方馬鹿ね。ミケヒロに並んで馬鹿だわ。」
「お前、も...もっと食ってやるぞ!」
「ブラフね。」
「へ?」
「もう貴方の食らう能力はほとんど使えない。さっきの爆発を起こした時、攻撃範囲が著しく減ったんだもの。体力の限界が近いのね。貴方。」
「グキッ!」
ロロコモモがそう言った。
「”ギクッ!”でしょ!それじゃあ骨が折れてるみたいになっちゃうわよ!..じゃあ貴方を倒してもう終わりにしてあげる。4!」
リターネアは一歩バックに使い、そこから走り出す。
(コイツ、ボクの攻撃や言動に全く怯まない!だけどなあ..)
リターネアは最後の一歩を踏む手前の空中でスライドを発動させる!
スライドで最後の一歩をロロコモモの近くに来て踏み、蹴り上げるポーズを取る!
「ボカアアン!!」
蹴り上げた足は爆発し、ロロコモモに向けて爆発した!が...
「ううっ!」
ダメージを食らったのはリターネアだった。
リターネアはノックバックして、爆炎の煙が収まった後にロロコモモの方を見つめると..
ロロコモモの身体が、薄いピンク色の飴みたいなもので包まれていた。
「この全身に纏った飴衣は!能力攻撃を全て跳ね返すんだなあ!全身に纏っているからボクには攻撃できない!さあ悲しい言葉を言うんだ!さあ!」
「...悲しい言葉?それって絶望してネガティブな事を言えって事?」
「そうだよお!」
「.....言えない。」
「いや、その3つの能力じゃあボクに勝てない!負けるって良いよ!ボクは嫌だけど!」
「弱音なんて吐けるわけないわ!そんなにグズグズしてたら、ミケヒロにまた超される!私は彼の前に居続けないといけないのよ!」