レミア vs ???1
人間サイド
・レミア
(全て不明)
侵略者サイド
・???
(全て不明)
~1番チーム:レミア~
レミアは、ミケヒロにヒルロージェを任せた後、侵略彗星の方へ向かっていた。
距離はそんなにないので、すぐ着いた。
侵略彗星が落ちたのは、とある中小企業会社の屋上。ロケットが突き刺さっている。
会社の扉が開いていた。きっともう社員は全員逃げたのだろう。
一階は、一辺20mの正方形の工場兼オフィスだった。5階建てだ。
入ろうとした途端、
「ゴゴゴ!!」
そう遠くない位置から、音が聞こえる。
そう、ヒルロージェの能力だ。
(あの現象は、喰い裂きのヒルロージェだ!!?でも、あの方角は...ミケヒロくん!?どうしよう...
んーでも、信じるしかないよね!確か、訓練生のトップ3の一人だもん!何とかしてくれる!)
ミケヒロを信じ、レミアは会社の中へ入っていく。
入って左側に位置する工場部分は、出口近くにペンキが沢山貯蔵されている部分がある。
ペンキは色んな色がある。赤と青と黄色と白があるので、どんな色でも作る事ができるのだろう。
そして右側には部屋の切れ目がなくパソコンが3つ程置かれている。恐らくメインのオフィスではないのだろう。
また、中央はまあまあ広い広間のような何も置いていない空間がある。
右側の一番奥には階段に続く扉があり、一階から行く道は、右奥端から左奥端にかけての階段がある。
階段に向かい入って行くと、地下室に続く階段があり、どうやらこの会社は地下室があるようだ。
階段を登ろうとしたその時!
「ズゴオオオオオンンンン!!」
(何!?この音と振動!上からだ、来る!)
レミアは全力で出口の方に逃げ、音が近づき切った瞬間ダイブする!
レミアは振り返ると、丁度レミアのいた場所を中心に会社の建物が、
半径10m程の円柱型に削れる。
「死んだか生きてるか分かんないんだよなあ。強力過ぎて。俺の力。」
屋上の削れた所スレスレから一階を見ているルトポロアが一体。
体がキリンのような模様をした、パンイチの禿げたタコ唇の姿をしている。
レミアは一階の削れた所から屋上の方を見て、
「狙ったのって、私!?私なら生きてるよ!」
「生きてたか。もう少し待ってから打てばよかったかな。能力。」
(強いこの能力!街中で暴れられると困っちゃうよ!この会社の中で倒さないと!)
「私が相手だよ!かかってきなさい!」
とレミアは挑発するが、
「いや、お前が来い。お前は嫌がるはずだ。この能力を使って町で暴れられたら。敢えて言うが、もう一度出せるようになる。1分後に。」
(1分!?早いよ!しかも他二つの能力に警戒しながらいくのは結構キツイ!)
レミアが動かなければ、相手は街であの能力を使うだろう。
(もう考えてる時間もムダ!早く止めなきゃ!)
そう思い、レミアは空中に向けて手から白い液状の物質を大量に出す!
液体のように動くが、一瞬にして固体になり、高さ3m程の坂道の足場となる!
咄嗟の行動に、屋上にいたルトポロアは反応に遅れ、一歩遅れて、指先にピンポン玉程の火の玉を貯める。
レミアは、火の玉を貯められている間に坂道を登り切り、そこから白い液体を屋上に向けて出す。
次は、レミアのいる地点から屋上にいるルトポロアの肩の上にかけてかかる細長い柱ができる。
(する。嫌な予感が。)
ルトポロアは危機を感じ、貯めた火の玉をレミアの方に打ち込むと同時に、柱から離れるように、屋上の削れた所から離れようとする。
「タコ焼きになっちゃえ!」
レミアは持参のライターを使って、柱を燃やす。すると!
「ボフウウアア!!」
柱は激しく燃えて、屋上まで導火線のように連なって柱が燃えていく!
レミアは同時に、火の玉が自分の作った坂に当たる前に2階に飛び込み、受け身を取る!
「ボオオウワアア!!」
坂も燃え、レミアの作った坂と柱は跡形もなく燃えた。
ルトポロアは柱から出る炎をよけきれず、左腕に火がかかる!
(熱い熱い熱い熱い。予想出来なかった。あの液体の正体。あれは蠟燭だ。しかも、ただの蠟燭ではない。超可燃性の特製蠟燭。あの少女の能力特有の物質なのだろう。だが、火の能力がある。私には。燃えると知れば私の勝ちだ。)
レミアは2階に来ることができて、ルトポロアには片腕に大火傷を負わせることができた。
(よし!まず2階!ここまでくれば後は繰り返しで行ける!)
レミアがそう思ったその時!
「ズゴオオオオオンンンン!!」
(避けなきゃ!避け...)
今度は、会社の丁度中心から半径10mに円柱型に光の柱ができて、削る。
レミアは回避が間にあったが、瓦礫に当たり、会社の出入口のある方向の窓から真っ直ぐ飛び出し、
向かいのビルに身体が叩き付けられ埋まる。
「.......ぐすっ、ぐすっ、もうヤダあああああ!!!!」
レミアは壁に埋まったまま大泣きしてしまった。