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ベルブ  作者: Fulevia
Chapter.2「救助作戦」
8/16

土蜘蛛?

「通信機が使えないですって?」


氷室さんが聞く。


「ああ、さっきからノイズしか聞こえない」


漣さんが答える。

俺が質問をする。

「いつから聞こえなくなった?」

「子供を見つけた時の連絡はできていた。恐らく戦闘中だろう」

「どっかにぶつけて壊したんじゃないのか?」

「そうだったらいいんだが」


冗談を言ってみたが、通信機は唯一の連絡手段だ。

それを失った不安が消えることはなかった。


「早く二階の探索終わらせて三階に向かおうよ、たくや君の家族も探してあげなきゃ」


美咲が話題を変えてくれる。


「そうだな、早く二階の探索を終わらせよう。それと三班と合流しよう」



「おーい大丈夫か!」


話していると曲がり角の方から叫びながら走ってくる。

三班だ。

三班は複数体のD級と遭遇したらしいが特に怪我も無く無事のようだった。

通信機が使えないのは同じらしい。

取り残されてる人々を安全に連れていくためにも階段の安全は確保した方がいいとのことで結局三班と別れて三階に向かうことになった。


「三階でまた会おう」

「おう」


三階へと上がる。

三階の曲がり角は大きな食堂になっていて、そこに人が14人集まっていた。

たくや君の家族もいる。

たくや君で15人全員だ。

あとは下に降りるだけだが、下が安全かどうかがまだわからない。

そこで五、六班の人が下に行くことになった。



俺たち四班と三班は食堂で待機している。

俺は美咲と一緒に窓際の席に座る。


「大貴くん背中大丈夫?」

「ああ、まだ少し痛いけどね」

「あまり無理しないでよ」

「わかったよ」


食堂にある大きな窓から日差しが入ってきている。


漣さんがいろんな人に話しかけている。元気付けているようだ。

氷室さんはたくや君とたくや君の家族達と話している。

星宮さんは三班の人に絡まれていて気怠そうにしている。


「みんな楽しそうだね」

「そうだな」


暗くなった。

日差しが雲に遮られたのだろうか。

そう思い窓に目を向ける。




目が合った。


窓の上の方に巨大な四つの目があった、真ん中の二つは特に大きい。

黄色と黒の虎柄の蜘蛛がそこにいた。

日本に古くから伝わる妖怪【土蜘蛛】その姿に似ている。

鎌のようになっている前脚を振り上げる。


「みんな窓から離れろ!」


そう言いすぐさま美咲の手を掴み窓から離れる。

窓ガラスが粉々に砕け散る。

トラック並みの大きさの蜘蛛が入ってくる。


「なぁ、この怪物もベルブなのか?」


隣にいる漣さんに聞く。


「恐らくそうだろうな」

「あれと戦える気がしないんですけど」

「同意見だ。さっきと同じくC級だろうが大きさが違いすぎる。」

「星宮は人々を東階段から一階まで連れてってくれ」

「はい」

「他は三班の人と協力してできるだけ時間を稼げ」

『はい』


土蜘蛛から距離を取りつつ三班が東、四班が西に展開して挟む。

土蜘蛛が腹部を上げこっちへと向ける。

すると三班の方に背を向けることになる。


土蜘蛛の真後ろの人が一歩前に詰めた。

それに反応した土蜘蛛が素早い動きで振り返り糸の束を放つ。

束が拡散して避けきれずに当たってしまう。



その瞬間、眩しい光で視界が白いに染まり、大きな音が鳴り響いた。

読んでくださりありがとうございます。

どうも作者のFulevia(フリヴィア)です。

今回は取り残されていた人々を見つけることが出来ました。

たくや君が家族の元に戻れてよかったですね。

ちなみに作者は蜘蛛が苦手です。


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