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ベルブ  作者: Fulevia
Chapter.2「救助作戦」
7/16

不穏な気配

大きい、C級だ。見た目は黒色の牛のようだが二足歩行をしている。

ギリシャ神話に出てくる【ミノタウロス】と似ている。


「みんなC級だ、鋭い角と爪に注意しろ」


漣さんが警告する。

ミノタウロスがこちらを見つけると唸り声を上げながら身を低くする。


「星宮止められるか?」

「あの大きさじゃ精々5秒止められたらいい方だよ」

「できるだけ長く止めてくれ、その間に天羽が右、俺が左、夜桜が上から攻撃」

「氷室は防御に集中」


「来るぞ」


ミノタウロスが身を一層低くし腕を床に着ける。そして突進してくる。

氷室が厚い氷の壁を作る。

氷壁が突進を食らって大きなひびが入る。

(食らったらひとたまりもないな)


「いくよ」


星宮さんが重力の能力を発動させる。

ミノタウロスが床に少し押し付けられる。

右から漣さんが波の能力を発動する。

発生した衝撃波が当たりミノタウロスが叫び声を上げながら体を左にふらつかせる。

そこを俺が切る。


「!?」


俺の攻撃と同時にミノタウロスが腕を大きく薙ぎ払う。

剣と爪が当たり俺は軽々と吹っ飛ばされ近くの壁に背中をぶつける。

(いてぇ、なんて力だ)


「大貴くん!」

「夜桜カバー!」


花びらが複数の小さな塊となり放たれる。

ミノタウロスの胴体に当たり少し退く。


「大丈夫か天羽」


漣さんに手を貸してもらい起き上がる。


ミノタウロスが叫ぶ。どっから湧いて来たのか。後ろ側にD級が5、6体出てくる。

さっき与えた傷はもう塞がってる。

このまま呼ばれ続けられるとまずい。


「夜桜と星宮は後ろと子供を守れ」

『はい』

「天羽、この班一番の火力はお前だ。俺と氷室が動きを封じる」


ミノタウロスが突進してくる。

氷室さんが氷の棘を飛ばす。

左腕に当たり突進の速度が落ちる。

二足歩行に切り替え右腕を上から振り下ろす。

振り下ろされてきた腕を漣さんが衝撃波で弾き返す。

腕が上に弾かれ隙が生まれる。素早く懐へ潜り込み。

左上から右下、そこから真左に、さらに右上に切り上げる三連切りを食らわせる。

ミノタウロスが倒れる。

もう再生しない。


「よくやった天羽」


後ろの方も片付いたらしく美咲が男の子と一緒に来た。


「大貴くん大丈夫?」

「少し痛いが大丈夫だ」

「合流したら手当してもらおう」

「ああ」


漣さんが男の子に話しかける。


「おい坊主……」


しかし男の子は美咲の後ろに隠れてしまう。


「怖がってるじゃない」


と氷室さんが言う。


「俺ってそんなに怖いか?」


漣さんが若干落ち込んでいる。星宮が慰めている。

今度は氷室さんが話しかける。


「ねぇ、坊やのお名前は?」

「たくや」

「たくや君っていうのね。たくや君は一人で来たの?」

「家族で来んだけどはぐれちゃって……」

「家族はどこにいるの?」

「三階にいるはず」

「三階か……」

「氷室、周りの探索は終わったぞ」

「たくや君、私たち今から三階に行くんだけど、一緒に家族探す?」

「うん」


「みんなちょっといいか」


漣さんがみんなを呼び集める。


「通信機が使えない」

読んでくださりありがとうございます。

どうも作者のFulevia(フリヴィア)です。

今回はC級と戦う回でした。

突然の通信障害、これは不穏な気配が。


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