能力訓練
「それが自分でもなぜ倒せたか分からないんですよ」
「うーん、今までは魔法に近い能力の人しかいなくて大貴君のような物理は初めてだし、取り合えず訓練してみようか、使ってみないと分からないからね」
「はい」
「あ、美咲ちゃんもついてきてね」
「は、はい!」
それから訓練場に案内された。
とんでもない広さだ。
「あの、風香さんここって何の施設なんですか?」
「言い忘れてたね、ここはベルブや魔力の研究、能力の実証実験をしてる施設で、もしベルブが逃げ出したとき被害を抑えるために地下に作られてるんだよ」
「そんな施設が地下に……」
道理で窓がないわけだ。
「じゃあ能力を使ってみようか、これを叩いてみて」
「大貴君頑張って」
そう言われて美咲から木刀を渡される。
風香さんが設置してある端末を操作する。
すると目の前に電柱くらいの太さの白い棒が出てくる。
この棒は魔鋼棒と言う名前で魔鋼という特殊な鉱物でできているらしい。
【魔鋼】
魔鉱物の一種。
白い魔鋼は魔力をよく通す。
黒い魔鋼は魔力を遮断する。
普通の金属のように加工できる。
白い棒に攻撃することで魔力が連結してある測定器に流れてどのくらいの魔力量なのかを調べることができるという仕組みらしい。
「はぁ!」
叩いてみるが魔鋼棒はびくともしない。
「反応なしか。次、木刀に力を集めるような感じでたたいてみて」
「分かりました」
叩いてみると端末から音がした。
風香さんが不思議そうな顔をしている。
(ダメだったのだろうか)
「もう一回叩いてくれる?」
「はい」
もう一度叩いてみる。また端末から音がした。
「どうですか?」
「凄いね、C83%、C級を倒せるくらいの魔力量だ。物に魔力を込められる能力で間違いないね」
「やったね大輝くん」
「ありがとう美咲」
「じゃあ次は美咲ちゃんの番だね」
「え?私も!?私能力なんて使ったことないですよ」
「大丈夫だよ。美咲ちゃんは魔力を持ってるから」
「美咲、応援してるぞ」
「手を前に出してその手に力を集めて一気に放出する感じでやってみて」
「はい!」
魔鋼棒に向けて手を向ける。
「力を集めて……一気に放出する!」
・・・・・・何も起こらない
すると風香さんが杖を持ってきて美咲に渡す。
「この魔鋼杖でもう一回やってみて」
「はい!……えい!」
・・・・・・
杖の先から白い花びらが大量に出てくる。そして空中を漂っている。
まるで桜吹雪のようだ。
「わぁ、綺麗!」
「凄く綺麗だ」
「美しい。美咲ちゃん、その花びらで攻撃してみてくれ」
「やってみます!」
美咲の上に花びらが集まっていく。
美咲が杖を魔鋼棒に向けると集まった花びらが飛んでいく。
花びらがぶつかると端末から音がした。
「C41%、まずまずだね。能力は花びら召喚と操作だね。桜吹雪と名付けようか」
「桜吹雪……綺麗な名前」
「もう二人とも作戦に参加できそうだね」
『作戦?』
二人の声が重なる。
「二週間後大規模な救助作戦がある。二人はそこに参加してもらうよ」
読んでくださりありがとうございます。
作者のFuleviaです。
今回は主人公の能力とヒロインの能力がわかった回です。
能力が桜吹雪って綺麗でいいですね。
前回のベルブの説明に追加をしました。
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