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ゾンビ襲来
マリアはいつものように弟子達を鍛えていたその時、一人の男がやってきた。
「貴方は?」
「お忘れですか?貴方に村をつくってもらったときに世話になった者です。」
(ああ、私の言葉を真っ先に信じてくれた人ね。)
「よくここがわかったわね。」
「それよりもお話が…。」
「なんですって!父様が、ゾンビの研究に!」
『ゾンビ』の研究も『不死身』と同レベルの禁忌で死体を意のままに操るものだった。
「ええ、ゾンビ兵100万で私達の村に攻め込もうとしております。」
「それにしても、まだ国が残っていたのね。」
「馬や人の肉を食べて繋いでいたみたいです。」
それを聞いてマリアは血の気が引いた。
「…、村は、まだ大丈夫なの?」
平常心を装って質問する。
「ゾンビと言うだけあってゆっくりですから。力を貸していただけませんか?」
(父様!貴方は人として終わってる!)
「わかったわ、村を守った後はバランを…滅ぼす!」
「…いいんですか?」
「…私がけじめをつける!」