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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第7章 血闘
87/220

万能

「はあ!」

パシィ!

クリスが、エリシアの拳を片手(・・)で受け止める。それは、あり得ない光景だった。

(おかしい!クリスが私の拳を止めるなんて、両手でも不可能な筈なのに!)

「どうして!」

エリシアは、思わず叫んだ。

「エリシア。」

「何よ!」

「シオンから聞いた話なんだが、吸血鬼って三種類いるらしい。」

「知ってるわよ!物理特化、魔力特化、万能でしょう!クリスは、生粋の魔力特化の筈よ!」

しかし、ランドは首を横に振る。

「いや、多分万能だ。恐らく今まで人間の血が邪魔していたんだ、きっと。でないとお前の拳を受け止めるなんてありえない。」

「確かに…。じゃあ、フィオナの次に力が弱かったという弱点が無くなったってこと?」

「そうなるな。厄介なことになった…。」

「いつまでも、私の傍にいて。『スピリッツⅢ』!」

クリスの目が真っ赤だ。本能で行動している。

「本気出してきたぞ!」

「なら、こっちも。」

「「『スピリッツⅢ』!」」

「ガー…」

「『骨砕き』!」

ランドの『守護者(ガーディアン)』より先にクリスの技が発動した。

(速い!)

クリスの攻撃がエリシアの左肩に当たる。

メキッ!

エリシアの肩から嫌な音がした。

「くう!」

カリッ!

クリスは、唇を噛んで血を流し、エリシアに飲ませようと接近してくる。

「まずは、エリシアからね。」

「させるか!『盾突進(シールドタックル)』!」

ランドがクリスを弾く。

(助かった…。)

「味方に癒しの加護を…。『治癒(ヒール)』!」

「ありがとう。」

(けど、しばらく動かせないわね。)

依頼を達成したばかりだったため、『全治癒(リザレクション)』を使う魔力が残っていなかった。

(エリシアは、もう厳しい。こうなったら、俺一人で!イメージしろ、『スピリッツⅣ』を!そうしないと勝てない!これも違う、これでもない。いったい何が…。 )

ドンッ!

クリスの魔法が飛んでくる。ランドは、間一髪でかわした。

(あぶねぇ!おっ!これじゃねえか?)

「『スピリッツⅣ』!」

ランドの防具が聖騎士のようなものに変わった。その姿は、シオンの仮説を否定していた。

(人を半ばやめるのが、『スピリッツⅣ』なんじゃないの?)

エリシアが、そうこう思っているとランドが仕掛けた。

(これで、終わりだ!)

「白き閃光よ、我が剣に纏い敵を切り裂け!『聖剣(エクスカリバー)』!」

(成功した!シオンが『スピリッツⅣ』の技は、失敗しやすいと言っていたけど。)

クリスに巨大な白い斬撃が飛んでいく。

「『スピリッツⅣ』!」

(クリスまで!)

クリスの防具がドレスに変わる。

(俺からヒントを得たな!)

「辺りに散らばる銀箔の景色、それは破滅の前触れ!痛みを代償に…『銀世界(ダイヤモンド・ダスト)』!…ぐっ!」

しかし、クリスが使用したのは『スピリッツⅡ』の技だった。本能的に『Ⅳ』の技が失敗するのを知り、『Ⅱ』にしたのだ。

(『スピリッツⅡ』の技だ。いける!)

地面がどんどん凍っていき、やがてランドをも凍らせようとするが、『聖剣』がそれごと消し去りクリスに直撃する。

(勝った!)

「そん、な。私は、ただ、皆と、一緒に、いたい、だけ、なのに。」

こうして戦いは、終わった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ランド

『スピリッツⅣ』new !

スピリッツ技

聖剣(エクスカリバー)』new !

クリス

『スピリッツⅣ』new !

スピリッツ技

銀世界(ダイヤモンド・ダスト)』new !

体力D→B

攻撃力C→A

敏捷B→A

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