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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第7章 血闘
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衝動

「クリスー。クリスー。」

「…え!何!」

「最近どうしたんですか?心ここにあらず、でしたよ。」

「そ、そう?」

最近クリスは、どこかボーッとしている。まるで、何かを悩んでいるようだった。しかし、シオンは別のことと受け取った。

(体調が悪いんでしょうか?後で風邪薬でも作っておきましょう。)

「そうよ、クリス。さっきだって壁にぶつかってたじゃない。」

そのため、クリスの額が少し腫れている。

「…。」

その時、クリスの目が紅く輝いた。

(ん?今、クリスの目が一瞬紅くなったような?気のせいですかね。)

しかし、一瞬だったためシオンは気のせいだと思った。

「姉さん、ランドとエリシアが依頼達成報告してくるので、クリスをお願いします。僕は、用事を思い出しました。」

シオンは風邪薬を作るために素材を集めようと考えた。

「わかったわ。」

そして、二人だけで帰ってもらった。しかし、この選択がこの騒動の始まりだった。




「家に着いたわね。クリス、料理ができるまで寝ていなさい。」

フィオナが家にある食材を漁る。

(何か消化に良いものを…。)

そこで、フィオナはクリスの様子がおかしいことに気付いた。

「…。」

「クリス?」

「はぁはぁ!」

「ちょっと、だいじょ…」

「来ちゃダメ!フィオナ!」

すると、フィオナはクリスに床に押し倒された。

(どうしたの!?)

「ちょっと、やめ…」

カリッ!

クリスが唇を噛んで血を流す。それは、以前シオンにしようとしたことと同じだった。

「止めなさい、クリス!それは、洒落にならないわよ!」

「わかってるのに、止まらない!ああ、フィオナ、いつまでも私の傍にいて。」

よく見るとクリスの目が紅くなっている。

「くっ!シルフィ…むぐ!」

「させない…。」

大精霊を呼ぼうとするが、クリスに口を塞がれる。

「ん~!」

必死に暴れるけど、足を絡め片手(・・)でフィオナの両手を押さえつけられる。

(いや!動けない!)

「飲んで、フィオナ。」

「んー!!」

クリスの唇とフィオナの唇が重なる。フィオナの口の中にクリスの血が流れ込む。

ゴクッ!

フィオナはその血を飲んでしまう。

(シオン、私…。)




「私の指示通りに動いてね。」

「はい、ご主人様。」



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