ワイバーン殲滅
逃げても逃げても、ワイバーンが湧いてくる。
ズバッ!
ザシュッ!
もう、応戦しないと逃げられなくなってきた。
「埒があきません!無数の風の弾丸よ、我が前にいる敵を撃ち貫け!『無限風弾』!」
ドドドドドッ!
次々と撃っていく。それを見たワイバーンは、散開し始めた。
「逃げても無駄ですよ。」
インフィニティは、文字通り、一度発動するとやめるまで無限に発動し続けることができる。
「私の長所が!負けないわよ。『追尾矢』!」
フィオナが張り合っている。一時間後ワイバーンの殲滅を終わった。
「はあ、はあ。」
「姉さん、大丈夫ですか?はい、マナポーション。」
「はあ、なんでシオンは、疲れないのよ。」
「スキルですよ。同じ魔法を連続して発動したときは、魔力が減りません。例えば、姉さんの『追尾矢』一発の消費魔力を10としましょう。射つたびに20、30と消費しますよね。ですが、僕の場合はあの魔法の消費魔力を50としましょう。しかし、どれだけ撃っても50のままなのです。」
「…狡い。」
「うわー。あっという間に空が綺麗になったな。」
「代わりに大地がね。」
辺り一面がワイバーン、ワイバーン。まるでワイバーンの絨毯だった。所々山になっているが。
「何で最初から使わなかったの?」
「まだ慣れていないので、一か八かでした。」
まだ魔法が使えるようになって日が浅い。実際に腕が痺れていた。
「じゃあ、後は。」
「ドラゴンだな。」
しばらくして最深部に着いた。
「これが…。」
「ドラゴン…。」
「ギャオオオオー!!」
僕達の前に、漆黒のドラゴンが立ちはだかっていた。