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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第5章 前世の因縁
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魔法喪失

「あらあら?お久し振りです、姉様。私は、シーナです。」

「ふざけないで!私は、貴方の姉じゃない!シオンはどうしたの!」

少し悲しそうな顔をすると、こう言った。

「見てわかりません?」

それを聞いてフィオナは絶望した。

(嘘…まさかもう…。)

「人類殲滅の一歩を踏み出すところなので邪魔しないでもらえます?」

「もう…シオンは帰ってこないのね…。だったら!せめて貴女のやろうとしていることを止める!」

「出来れば姉様にも手伝っていただきたかったのですが。」

「誰が手伝うものですか!」

「それに、私を止める?出来もしないことを言わないで。」

「そんなこと無い!」

「では、この姿で戦うとしましょう。」

そう言うと女性ではなくよく知っている男性のシオンの姿になる。

(そんな…。)

目に見えてフィオナが動揺した。

「フィオナ!下がってなさい!私達だけでやる!」

「あ、う、でも…。」

「覚悟ができてからきなさい!」

(私だって両親を殺す場面になったら動揺する。大好きなら尚更…。)

「それでは、まずはー。」

シーナが何かしようとしている。

(させるものですか!)

「ブラ…」

「我が魔法使いの始祖が命ずる。全ての魔法よ、我がもとへとかえれ!」

「スト!えっ?」

魔法が発動しなかった。その前にクリス達からいや、あらゆるところから光が出てシーナのもとへと集まっていく。

(もしかして、あの光は、魔法の才能?)

「これで、精霊魔法以外の魔法は、全て没収できましたね。姉様?やっていただけませんか?エルフが来ると面倒です。」

「誰、が、するもんですか!シルフィード!」

(覚悟できたの?生半可な覚悟じゃ勝てないわよ!)

「「我が呼び声に応えよ!全てを切り裂く疾風の(やいば)刃風旋風(ウインドハリケーン)!」」

巨大な竜巻がシーナを飲み込む。しかし、

「…痛いです。姉様。」

竜巻から堂々と出てきた。大精霊の力を受けても、ほぼ無傷で立っていた。

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