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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第5章 前世の因縁
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目的

扉の方に振り向くと女性が二人いた。片方はシオンにどことなく似ていた。

「オルティ!」

「えっ?彼女が?どうしてここに?」

「それは、当然愛しの息子を連れ帰るためよ。」

オルティは邪悪な笑みを浮かべながら答えた。

「そして、復讐を遂げるのが私の目的。」

一瞬、何の復讐かわからなかったが、閻魔の話を思い出し、人類に対するものだとわかった。

「オルティ、まさかと思うが、人類を滅ぼすつもりか!今は、神が直接人間に干渉するのは、禁止されておるじゃろ!」

「ええ、だから間接的(・・・)に干渉するのよ。手を下すのは私じゃない。この子誰だかわかる?」

「シオンと同じ魂…。しかし、シオンと違って純粋な悪意に満ちておる。…まさか!」

「息子の魂は、優しさと憎悪にみち溢れていた。そして、私は優しさと憎悪を分け、死神を洗脳し、優しさの部分だけ転生させた。ついでに精霊姫の魂も息子と一緒にいたがっていたから、姉弟として産まれさせた。」

(この人が…。)

「何故ですか?」

「その優しさを憎悪に変えるためよ。そして、人類に手を下すのは私の息子。」

「シオンは、憎しみなんかに負けない!」

「実際負けて寝ているじゃない。それに最初の頃に比べれば充分憎悪に染まっているもの。あの男を転生させた甲斐があったわ。母親を殺され、親友も殺すしか救う道がなかった。もう充分でしょ?後は、この子と魂を融合させて、一人の存在に戻すだけ。」

「あの研究者はお前が…!」

気がつくとシオンは女神オルティに抱き抱えられていた。

(いつの間に!)

「フィオナも来ない?歓迎するわよ?貴方は息子に尽くしてくれたもの。」

「嫌よ!シオンを返しなさい!イフリート!」

「任せよ!」

「「我が呼び声に…」」

「そう、…残念ね。」

女神オルティはシオンと、シオンの憎悪と一緒に消えた。

(嫌!シオンを返して!)

「閻魔様!どこに行ったかわかりませんか!?」

「…すまん。」

「…そんな。」

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