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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第5章 前世の因縁
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シオンの前世と女神オルティの過去

「エリシアは、恐らく前世はない。新しい魂じゃと思う。」

「そう、ですか。」

残念そうに言う。

「後は、シオンだけじゃが…、聞きたいか?」

言いたくなさそうに言う。フィオナは聞くのを止めることにした。

「本音は、聞きたいですが、無理しなくても。」

「…いや、話そう。だが、まずわからないことがある。何でシオンは魂が半分だけなんじゃ?それに以前はやや男性寄りだったが両性タイプがだったのに、男性タイプになっておる。」

(魂が半分って!)

「いや、心配せずともギリギリ寿命に影響がない。多少疲れやすいとかあるかもしれんが。」

(最悪の事態は、避けているのね。)

「では、話そう。女神オルティを知っておるか?」

フィオナはシオンから聞いたことがあった。

(なぜその女神の名が?)

「魔法も存在せず、人族や魔族といった括りが無い時代、女神オルティと力が比較的弱い神との間に子供ができた。」

(それがシオン?だからシオンの様子を見に来ていたとか?)

「その子が大人になり、精霊姫と一緒に種族を統一をしようとした。そして、魔族と獣族の括りを作ることができた。」

(私の前世と一緒に…。ひょっとして前世の私は生まれ変わったら、シオンと姉弟になりたいって閻魔にお願いしたのかしら。)

(その通りです、姫。)

(それにしても、統一ね。人族はできなかったのね。でも、)

「よくそこまでのことが、できましたね。」

「そう、シオンの前世は、魔法使いの始祖アレンじゃからな。」

「では、魔法使いは、全員シオンの前世の血が混ざっているのですか?」

「ある意味…な。」

歯切れが悪かった。

「次は人族、そして人に統一する、はずじゃった。しかし、魔法の力が欲しいという者が集まり、アレンを裏切ったんじゃ。アレンは殺され、その者達は、その遺体を研究し、自分達の身体に取り込んだ。」

「…。」

「アレンは、死ぬ間際に精霊姫にせめて人族もつくってほしいと遺言を残した。精霊姫は、彼を失った悲しみからか命を削りながら、活動し人族ができた。そして、後を追うように亡くなった。」

(私ってそこまで尽くしていたんだ。)

「それにしても、お主らの魂が行方不明になったときは焦ったぞい。いつの間にか転生しておるし。」

「えっ?貴方がさせたのではないのですか?」

「それは死神の役目なんじゃが、どの死神もやっていないと言うしの。お主らが姉弟で生まれ変わっているを見て、安心したがの。」

(閻魔、いやあの世の住人がやったことではない?じゃあ、誰が?)

「さて、本題じゃがの。シオンの魂が酷く負の感情で汚れておる。魂が半分になったせいで影響を受けやすくなったのもあるが。死神がシオンの魂を洗えば解決じゃ。」

「させないわよ。」

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