死者蘇生
「着きましたね。」
(シオンの気配察知すげぇ。最後に見た師匠並なんじゃあ。)
「じゃあ、壊すわね。」
ちなみに『フリーズ』に普通に扉を開けるという選択肢は無かった。
ドカーン!!
クリスが扉を壊す。
「行くわよ。」
「また、出てきましたね。」
「仕方ねぇ。シールド…」
「ダメよ、それをすると気付かれてしまうわ。」
「扉はいいのかよ。」
「…あれは、例外よ。」
「はあ、それにしても、どれだけたくさん…、ん?あれは!」
よく見ると人が混ざっていた。しかし、目に光が宿っておらず、胸には核のような物が埋め込まれている。死体だ。
(あいつは、どこまで人の命を弄べば気が済むんだ!)
「応戦しますよ!」
「スケルトンは、剣が通らねぇぞ。」
「スケルトンは、光が弱点です。フィ…姉さん、お願いします。」
「天から降りし裁きの光よ、我が敵に降り注げ!『断罪光』!」
辺りに光の弾丸が降り注ぎ、スケルトンは全滅した。
「後は核…」
ランドが気づいたときには、シオンが全ての核を破壊していた。
(速いな。)
シオンの歩調が急に悪くなった。
「シオン?」
(何でしょう?この胸騒ぎは。)
さっきから、進んではいけないとシオン直感が言っていた。
(でも進まないと。)
しばらく歩く。すると、とんでもないものが出てきた。
「かあ、さん?」
亡くなった当時の姿でアリスが片手に剣を持って立っていた。