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研究所
「気持ち悪い森だな。真っ赤じゃねぇか。」
ここは、紅森林と言いかつて戦争でたくさんの血を流れ、そのせいで木が赤く染まったとされている。ランドは、それを少し感じとって気持ち悪いと言ったのだ。
「でもこの木は、本来虹色桜といって鮮やかな色になるんですよ。…血を吸いすぎて紅桜になってますが。」
「詳しいな。」
「…どうやらお出迎えのようですよ。」
スケルトンだ。スケルトンとは、亡くなった冒険者や遭難者の遺体を長年放置して骨だけになり、その骨に人の悪意が充満して魔物になったものだ。
「はあ!」
ランドが大剣を振る。しかし、
キンッ!
「なに!?俺の大剣を弾いただと!?あの野郎、魔物を改造しやがったな!」
「相手にしてられない!ランド!」
「わかってる!『盾突進!」
『盾突進』は、盾に魔力を流して強化し、体当たりしていくもの。
スケルトンを撥ね飛ばしながら進む。4人もランドの後ろをついてくる。
「オラー!」
「右!左!左!右!」
シオンから指示をもらう。こうして研究所にたどり着いた。