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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第15 闘技場
195/220

暴走

今日は二回戦。『フリーズ』と対戦相手は闘技場で試合開始の合図を待っていた。だが、『フリーズ』の一回戦を見ていたのか対戦相手は酷く萎縮してしまっていた。

(あれじゃあ本来の力も出せないだろうな…。こっちとしては大歓迎だが。)

相手は五人。人数の上では対等であるが相手は腰が引けてしまっていた。 相手は剣が二人、斧が一人、弓が二人である。

「それでは試合…開始!」

「『縮地』!」

シオンは脚力を強化しそのまま突っ込み手刀で剣の二人を気絶させた。

「ひっ!?」

一度試合を見ていたからか動きに反応し、闇雲にではあったが相手はシオンに矢を放った。しかし、矢に特に細工がされていないのを確認しながら矢掴みで防ぐ。

「お、おい!?」

斧の一人に足止めをさせようとアイコンタクトを試みるが、エリシアの拳で既に気絶していた。

「はい、終了ー。」

最後に残り二人をクリスの『魔弾(ブラスト)』で倒した。

「しょ、…えっ?」

審判が判定を出そうとした瞬間、対戦相手五人がすぐに起き上がってきた。

(まあ、一回戦の相手が弱かっただけ…、…!)

フィオナが一人で納得していると、剣の一人が突然目の前に現れ横凪ぎに剣を振った。フィオナはバックステップでかわす。

「全然動きが…、それよりも…」

今のは避けなければ体が真っ二つになっている程、鋭く力強く振られていた。つまり、殺意があったということになる。

「ニクイ…、ヒトガ…スベテガ…」

「おい、シオン!これは…」

「操られてる?」

「ウオオオーーー!!」

「!?」

五人が一斉に黒いオーラで覆われた。勿論、スピリッツではない。

「『守護者(ガーディアン)』!」

非常事態だと判断し『守護者』を発動させる。が、五人はランドを無視してシオンとフィオナの方へ向かっていった。

「なっ!?もう一度!『守護者』!」

再度発動させるが、やはり効果が無かった。

(何でだ!?失敗していないはず…!)

シオンは剣二人を相手取っていた。

(本人達に意識は…無いですね…。やはり、誰かが…。ふん!)

シオンは一人と鍔競り合いに持ち込む。力はほぼ互角。シオンはここで敢えて力を抜き、刃を受け流しバランスを崩したところに首に一撃を入れた。が、気絶しない。

(どう考えてもおかしい…。あれで気絶しないのは…、くっ!)

一人とやりあっている間に背後からも剣が襲ってくる。それを間一髪でかわす。

(すみません!)

最終手段として四肢を切断し、動きを封じることにした。結界から出れば元に戻る。そう自分に言い聞かせた。一人の右腕を切断する。しかし、その右腕はそのまま地に落ちることなく、シオンの首に飛んできた。

(えっ!?ぐっ!あぐっ!)

その右腕はシオンの首を絞め始めた。

(どう…なって…、意識が…、)

そこでエリシアがシオンと右腕を空間魔法で引き離した。

「げほっ!ごほっ!げほっ!」

「大丈夫!?」

エリシアが駆けつけてくる。

「だ、大丈夫です…。姉さんは…?」

よく見るとフィオナの方にはランドとクリスが駆けつけていた。

(どう考えても二人の命を狙ってる。最悪…消す!)




フィオナの方も苦戦していた。ランドが盾になろうとするが、矢がランドの盾をすり抜ける(・・・・・)

(くそ!守れねぇ!)

「おい、フィオナ!大丈夫か!」

「あ…う…、へ、平気…よ。」

相手が放つ矢もフィオナの矢と同じように追尾機能がついており、頭と心臓を守るように敢えて肩や太ももで受けていた。それでも、予想より弱っている。

(毒かと思ったが、治癒魔法もシオンの薬も効果がない…。どうなってんだ…。しかも、あいつらをどうやって倒せばいいのかわからねぇ。結構、いいのが入ってるはずなんだが…。)

ランドの言う通り、『魔弾』が何発も当たっている。

「シネーーー!!」

フィオナに斧が振り下ろされる。

「ちっ!死ねとか言っちゃってるし!もう試合じゃねぇな!これじゃあ殺し合いだ!『防壁(プロテクト)』!」

ランドの得意な防御魔法を発動させる。本来ならそう簡単に破れない。だが、その斧は一撃でヒビを入れた。

「おい、クリスまだか!」

クリスが静かなのは操っている誰かを探しているからである。クリスが指を指す。

「見つけた…。堕天使…。」

その指の先には人間のふりをした堕天使がいた。

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