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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第マイナス章 成り立ち
169/220

アレンの能力

「ねぇ、アレン?なんだか機嫌悪くない?」

「…そんなこと…あるかも。」

二人はオルティが黄昏ている間に再び地上に降りた。アレンは未来を見る力がある。大人、つまり成神になると未来の神を名乗ることになる。しかし、アレンはあまりこの能力が好きじゃなかった。

見られる未来は三種類ある。変えられる未来、変えられない未来、自分の命に関わる未来。意識して見られるのは変えられる未来であり、自動で発動して見られるのは変えられない未来と自分の命に関わる未来である。そのなかで、変えられない未来を自動で見せてくるのが嫌だった。まるで、お前では未来は変えられないと言われているように錯覚して。

いつ降りると母親に気付かれず降りられるか何通りもの未来を見ると何時(いつ)でも大丈夫だとわかった。

神には寿命というものがないため、時の流れが早く感じる。そのためオルティは数年の間黄昏ていると能力が言っていた。しかし、その時自動でとある未来を見てしまった。自分の計画が失敗する未来である。人族で行き詰まるらしい。そのせいで機嫌が悪くなった。

(ふざけるな…!絶対覆してやる!)

自分の能力に挑戦状を叩きつけた。




吸血鬼の姿のアレンと人間の姿の精霊姫は道中、狐族に襲われた。どうやら九尾は二人を敵だと判断したらしい。

(歓迎はしない…か。あっ、狐族に化けたらよかったな。はあ…。)

アレンは精霊姫に耳を塞ぐように指示を出し、単純(・・)に指を鳴らす。花火がなるような音がなると同時に狐族の鼓膜を破れ、気絶したところに治癒魔法で治して安全なところに寝かせてから引き続き九尾のいる国に向かった。

(耳が…、キーン…。もう少し手加減すれば良かったな…。)

必然的に耳を塞ぐことができなかったアレンがダメージを残したまま。




敵だと認識されてしまった二人は九尾の部屋に忍び込んだ。

「何者だ!」

「あっ、すみません。吸血鬼でーす。」

「に、人間でーす。」

「吸血鬼に人間だと…?森の中にいた不思議な面子の奴らか?森では済まなかったな。立場上、他種族を堂々と招くわけにはいかんのだ。とりあえず捕縛という形で話を聞きたかっただけなのだ。」

(確かに殺意はなかったな…。けど捕縛も嫌だなあ。)

「何か話したいことがあるのだろう…。」

アレンは目的を話した。

「吸血鬼と人間が一緒にいる時点でなんとなく予感がしていたが、そういうことか。」

アレンは九尾に申し訳ないと思っていた。二人とも吸血鬼でも人間でもないからだ。

(貴方は化けるのが本分なのに、化かしてごめんなさい…。)

ちなみに九尾の化ける力は魔法ではなく異能という扱いだ。

二人はとりあえず九尾に話を通した。

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