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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
(番外編)それぞれの日常
158/220

シンの仕事

オルティが帰ってきた頃

「シン様、今戻り…」

「むきゃーー!!」

シンがいきなり奇声を発した。目の前には書類の山。この書類は情報の神フォーメンが作った物だ。シンの仕事は全ての神の現状を把握することであった。現在の神の数は約三億。これを一ヶ月ごとに確認しておかなければならない。一日に一千万の計算である。奇声をあげるのも無理のないことだった。

「オルティ!手伝って!」

「はいはい…。」

そう言ってオルティは書類を見ずに分けていく。全知で確認していっているため見る必要がないのだ。しかし、全知も万能ではない。全知というのは最初から全てを知っているのではなく、発動して必要な情報だけ引っ張ってくるのだ。 それに一度に引っ張ってこれる情報も限度がある。あまりに引っ張り過ぎると精神が崩壊してしまう。脳が耐えられないからだ。そのため、一瞬で終わらせることができない。

とはいっても全知は全知。シンよりも早く自分の分を終わらせた…のだが、

「むきゃーー!!」

「シン様!?お願いですからそんな声あげないでください!威厳が…、神のトップとしての威厳が!ほ、ほら後少しですよ!」

そう言いながらシンの分をこっそり自分の分に追加する。シンが少し落ち着く。

(そして、結局私の方が多く仕事をこなしてしまうのよね。)

昔は兄と一緒にやっていて負担も少なかったのにと言葉を溢しそうになった。




「やっと終わった~。」

シンが床に寝転ぶ。そんなシンを見て、

(ああ、能力だけは一番なのに…。)

溜め息を吐きたくなった。ちなみに後から来たのに、オルティが八割終わらせた。

「ねえ、オルティ。」

「はい?」

「ソラリス…、わかってくれる日がくると思う?」

「…すみません、私が心から納得するまで無理だと思われます。私のせいですね。」

シンが首を横に振る。

「いや、私が軽率過ぎたのよね。アレンを地上に送ったの私だし。」

アレンが亡くなった時のオルティを思い出す。あの時のオルティは完全に壊れていた。ソラリスの気持ちもわかってしまう。

(はあ、でも私は諦めないわよ!ソラリス!)

シンはソラリスを必ず納得させると決意を固めた。

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