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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第13章 エリシアの役目
150/220

存在理由

「な、何だって!?」

ランドが驚く。他の皆も同様だ。それも当然だった。同じ神であるはずのラヴァやルナでさえ様付けで呼んでいた。しかも、創造神の名前はほんの一握りの神しか知らず、ラヴァもルナも知らなかった。そもそも、二人とも直接(・・)会ったことがない。それに、エリシアは神のトップだと説明した。驚くなと言う方が無理がある。

「…何でエリシアがその事を知っているの?」

クリスが動揺を抑えながら聞く。エリシアが何か言いにくそうにしながら口を開こうとすると、

「立ち話もなんだし、座りなさい。」

創造神がそう言うと椅子と机が出現する。

(エリシアと同じ魔法…、いや…)

エリシアの場合は手元から離れると消えてしまうが、この椅子と机は消えなかった。それに驚きながら全員は椅子に座った。

「さて…、何から聞きたい?」

「…では、エリシアは何者何ですか?」

シオンのこの質問に創造神は笑い始める。

「アハハハ!ぷっ、くっ、もうその質問に答えるだけで大半のことがわかるわね。それじゃあ、答えてあげる。私はね、全ての神を束ねているけど、いやソラリスは例外ね。そのせいで、人類を見る余裕がないの。そんななか、数千年前から人類をどうすればいいのか、神の間で議論し始めた。オルティのことが絡んでいるでしょうね。その最終決定権が私にあるんだけど、私は神をまとめるので精一杯。」

ここまで聞いて、シオンとフィオナはエリシアが何者なのか概ねわかった。

「そこで、私は自分の分身を造ることにしたの。『創造』で分身の体を造り、閻魔の奴に協力してもらって、私の魂の欠片をその体に入れてその分身が完成した。それがエリシア。」

(どおりで閻魔のやつ前世確認でエリシアの番は、雑にしてしまったんだな。わかっていたから。)

「ウフフ、どんな体にするか迷っていたら、いつの間にか数千年経っていたから焦ったわ。そして、エリシアを地上に送り、私の目となり足となった。まあ、ほんの欠片だから断片的にしかわからないんだけどね。でも、大事なのは人類は必要なのか否か。」

そんな大事な役割だったのかと全員が焦った。

「期間は自分が何者なのかを思い出し、ここに戻ってくるまで。最初のうちは滅ぼすことを思案してたけど、貴方達が持ち直したのよね。そして、エリシアはここに戻ってきた。おめでとー!見事人類は合格よ!滅ぼすのは無しね。」

そう言って創造神はエリシアを見る。

「お役目御苦労様。」

そう言うとエリシアは涙を流し始めた。

「あの…、私は…、」

「え、エリシア!?どうしたの!?」

エリシアが涙を拭いながらクリスに説明する。

「私の役目は終わった。ということは、必然的に私は創造神の一部に戻るということなの。」

「そういうこと。ごめんなさいね。」

クリスはそれを聞いて絶句する。そして、少しして落ち着いてから準備(・・)を始める。シオンは創造神のその答えに首を傾げる(・・・・・)

「あの、私はどうしても戻らないとダメですか?」

「…ええ、貴女の気持ちは良くわかる。でも、ずっとそのままでは困るのよ。貴女が死ぬと少なからず私の力が落ちてしまう。いつか、ソラリスの堕天使に殺されてしまうわ。」

「私達が必ず守る。それでもですか?」

「戻す方が確実だから…。」

キンッ!

クリスが突然刀を抜き放つ。それを創造神は杖で防ぐ。

「そんなことはさせない!絶対!」

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