こちらも
フィオナ&クリス&フィリス側
三人もまた分身と戦っていた。数はやはり約二十体だった。
「多いわね!退きなさい!」
「邪魔よ!『同調弓』!」
フィオナが新技を放つ。精霊魔法の『同調』を参考にした技だ。フィオナは普段『同調』を視覚に使っているが、他にも使い道がある。触覚、嗅覚、聴覚、味覚だ。この『同調弓』は、触覚に使っている。ただし、共有するのは自分ではなく、敵同士だ。矢が一体を射ると同時に周りの四体も倒れる。ダメージが他の四体にも伝わったのだ。
(五体ずつが限界ね…。)
「『雪月花』!」
クリスも刀で攻撃する。『雪月花』は、三連撃の技だ。一撃目は敵を凍らせ、二撃目は刀から黄色の魔力の玉を放ち中に閉じ込め、三撃目で斬りつけその球体が爆発する。それはまるで氷の花火だ。
「あと十体!」
分身の一体がクリスに向かって黒い弾丸を放つ。フィリスがクリスの前に立つ。
「『玄武』。」
全身を緑の魔力で覆い、クリスを守る。
(あら!ランドにライバルが現れたわね。)
クリスはそんなことを考えていた。
「それにしても面倒ね!『花鳥風月』!」
刀を地面に突き刺す。その瞬間、辺りの景色が夜空に変わる。綺麗な月も見え、風情を感じさせる。そして、それに戸惑っている分身を景色ごと一振りで破壊する。
「これで決めます。『白虎』。」
フィリスは腕を白い魔力で覆い、最後の分身の胸を貫いた。
「急ぐわよ!」
そして、本体のところに向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
フィオナ
双弓技
『同調弓』new !