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最強の魔法剣士の弟子たち  作者: アクト
第0,5章 コテナ誕生秘話
139/220

完成

「あ、あの私なんかでいいんですか?」

「マリア…、この子はコテナに縁も何も無いぞ…。」

「いいのよ!調度困っていたところだから!それとも他に適任者がいる?」

そう言われるとギルド長が黙る。

「そういえば名前聞いてなかったわね。名前は?」

「シルヴィアです…。」

半ば諦め気味に答える。

「よし!じゃあ今日からシルヴィア女王ね!大体決まってるから後よろしくね!」

「えっ!?」

「か、帰るのか!?」

「だって、国づくりなんて私よりシルヴィア女王の方が詳しいでしょ?お願いねー。」

実際は、幼少期からマリアも王の目線から国を見て、こうしたいああしたいと考えていた時期があり詳しかったのだが、二人はそれを知らない。

「むう、だったら自警団の育成をお願いしたいんだが。」

「えっ?私、気に入った相手しか弟子とらないんだけど?」

「弟子にしろとまでは言っていない…。指導でいいから。」

「ああー、帰りたい…。」

シルヴィアは、全てを押し付けられそうになっていたのが、一部解消されたことに少し安堵した。




さらに約三ヶ月後

(弟子より強くなると困るから難易度下げたんだけどね。弟子より根性がなかったわね。まあ、最初に比べるとマシだけど。)

「マリア、もういいぞ。大体どんなメニューにすればいいかわかったからな。かなり厳しいがな…。」

「やっと終わったわー。」

結果半年で国づくりも終わり、精鋭部隊も出来あがった。




「師匠、どこに連れていく気ですか?」

「とある小国よ。」

「…私行きたくない。ハーフだし。」

「あー、俺も行きたくないな。」

「私も…。」

「大丈夫!見てなさい!」

コテナに着く。三種族が仲良く会話したり、商人が他種族に商品を売買したり、別の種族が協力して畑作りしたりの光景に五人は驚く。

「…何…これ。」

「あら?この子ハーフ?」

「ひっ!」

「可愛いー!」

「えっ?」

獣族の女性がクリスの頭を撫でる。

「気持ち悪くないんですか?」

「へっ?何が?」

「私、ハーフですよ?」

「あはは、変な事を気にしてるのね。ここは、どんな人も受け入れる国コテナよ。ようこそ!偏見のない国へ!」

「う、うわああん!」

クリスが泣き出し、獣族の女性に抱きつく。

「うぇ!?辛い思いをしたのね。」

「ちなみに、この子が鹿十匹を運べる怪力の持ち主で、この子は不死身なのよ。」

「へぇー、面白い人ばっかりねー。」

その言葉には、信じていないという印象はなく、それでいて気味悪がったり、人外を見る目になったりすることはなかった。その様子を見てエリシアもランドも警戒を解いた。

こうして五人はコテナの住人になった。

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