フィリスの自己改造
カンッカンッカンッ!
シオンは、武器を作っていた。
「よーし、できました!予想よりすごいのが!これでクリスのあの古い刀も卒業ですね。」
クリスは、ずっとシオンが初めて作った刀を愛用していた。クリスがまだ魔物を斬ったときに出る返り血に慣れていない時の物だったから、あえて研いでいなかった。
そんなことよりもシオンには悩みがある。
(はあ、ミスリルに愛されているのやら、恨まれているやら。)
ミスリルの山を前に溜め息を吐きながら、シオン一人で愚痴っていた。ランドが当てたものだ。
(やっと、やっと消費したと思ったのに、これですよ。倉庫がいっぱいです。エリシアの魔法に入れてると存在を忘れそうですし。それだと勿体無いです。)
ちなみに、アダマンタイトは武器や防具に使っている。まだ余っているが。
(どうしたものか…。)
「お困りですか?」
フィリスが心配そうにシオンを見る。
「うん…、これをどうしようかと思いましてね。」
「これですか?」
興味深そうに見る。
「ご主人様。この素材私に任せてもらえませんか?」
「いいですよ。このままだと宝の持ち腐れですし。」
「では、三日程時間をください。二割は、使ってみせます。」
「別に無理しなくても…、じゃあ、できる限りお願いします。」
三日後
「おお、倉庫に余裕があるな。」
「フィリスに感謝してください。ちなみに何に使ったんですか?というよりフィリス?綺麗になってませんか?」
心なしか光沢がある。
「実はですね、自分自身を改造しました。」
「…何て言った?」
「自分自身を改造しました。」
「…どうやって?」
「『錬金』で、適した箇所に素材を取り込みました。私強くなったんですよ。」
嬉しそうに答える。
((…まだ強くなるか。))
絶句するシオンとランドだった。
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フィオナ
武器
ミスリルダガー×2→アダマンダガー×2
クリス
武器
研がれていない刀→魔刀ゼロ
ランド
防具
ミスリルアーマー→アダマンアーマー
エリシア
武器
ミスリルガントレット→アダマンガントレット
防具
ミスリルプレート→アダマンプレート
フィリス
攻撃力A→SS
防御力A→SS
敏捷A→SS
回避A→S
武器
ミスリルレガース→アダマンレガース