愛の女神ラヴァ
(シオンチーム)
準決勝。
「それでは、指定位置に立ってください。なおこちらは、神であるため一人です。」
(神までいるんですか!?一人にしたところで誤差のような…。)
見ると女性だった。
(何の女神でしょう?)
「初めまして、愛の女神ラブァよ。戦いが苦手だから特例で参加させてもらってるわ。」
(本来は駄目と。あれ?『真実の目』が嘘と言っている。嘘をつく必要がどこに…。)
シオンは、気になった。
「愛の女神なんですか?」
「そうよ?信じられない?」
本当。
「名前がラブァなんですか?」
「そうよ?安直でしょ?」
本当。
「戦いが苦手なのに何故参加したのですか。」
この質問は、本当に苦手なのか確認するためだ。もし得意なら、普通に質問に答えると嘘になり、訂正すれば本当になる。
「貴方達二人に会いたかったのよ。神が人に直接関わるのは禁止されているし。」
本当だった。その前に、
「何故僕達に?」
「う~ん、ちょっと答えられないかしら。」
「最後に特例で参加しているんですか?」
「そうよ?ちゃんと許可はもらってるわ。」
本当だった。
(あれ?さっきのはなんだったのでしょう?何故嘘をつくのか聞きたかったのに。まあ、いいですか。)
「じゃあ貴方達の成長を見せて。」
杖を構えてくる。シオン達も武器を構える。
「それでは、試合開始!」