対親友と姉さん
「『守護者』!」
「『使魔』!」
「ぐっ、が、っ!」
『守護者』使った瞬間、精霊達からフルボッコにされる。
(くっ!クレイ強くなったな!だが、それは俺も同じだ!)
クリスの『衝撃砲』がいった。
「『妖精花園』!…ぐあ!」
(ちっ!ダメージを減らしたか。だか、効いているな。)
「我が味方に癒しの加護を…『治癒』!」
その瞬間、エリシアの姉に回復された。
(バランスいいな!ん?)
ハムスターが白い息を吐いている。
(なんだ?)
「『月光』!」
「なっ!?」
クレイの動きが目に見えて良くなった。
(援護役か、あのハムスターは!)
ハムスターを摘まむ。
「させるか!『満月』!」
双刃の薙ぎ刀を半回転させ円を描き、そこから魔力の玉が放たれる。
「うお!ていっ!」
ランドは、避けながらハムスターを場外に投げた。
「ああー!?リンちゃんーー!?」
どうやらエリシアの姉が飼い主らしい。
(…大丈夫だよな?ハムスター。)
そして、クレイとランドが同時に、
「「『スピリッツⅢ』!」」
本気を出す。クレイは黄色だ。
「『一閃』!」
「『如月』!」
一撃がぶつかり合う。そして、互いに攻撃を弾いた。
「「くっ!」」
「Ⅲになれたんだな。」
「そうだ、あの世でも頑張ったんだぞ。」
ランドから笑みが零れる。
「互いに一番の攻撃で決着をつけようぜ。」
「ああ。」
「白き閃光よ、その光で世界を覆え!我が命を代償に…『白閃爆』」
「黄色に輝く星空よ、我が敵に降り注げ!我が声を代償に…『黄星流』!」
白い爆発と黄色の星がぶつかった。そして、ランドとクレイは戦闘不能になった。
「はっ!ふっ!はっ!『剛力』!」
「『魔弾』!『魔弾』!『魔弾』!『魔弾』!『魔弾』!」
エリシアが拳を繰り出し、クリスが援護する。
「こわいこわい!こんなのもらったら一発で寝ちゃう!クレイ!って負けてる!?私一人!?降参!降参よ!私、回復魔法しか使えない!」
(えっ?そうなの?)
試合が終わる。エリシアは今の一言で聞きたいことができた。
「姉さん、どうして傷を治さなかったの?村人から受けた仕打ち痛かったでしょ?」
「…実はね、私あの村の出身じゃないの。前の村でね私のハムスターが死んじゃってね。あのハムスターね。」
場外で寝てるハムスターを指差す。
「私回復魔法しか使えない、いや回復特化だったのよ。その力でハムスターを生き返らせたんだけど、バケモノ扱いされて追い出されちゃった。」
「…。」
「そして、あの村に流れ着いたんだけど、一人で寂しかった。だから、エリシア。私は、貴方に会えたことに感謝しているの。私の傍にいてくれてありがとう。」
「ごめんなさい、姉さん。あの時は…、」
「死ぬ間際に言わなかったっけ?気にしてないわよ。大会が終わったら、また話しましょ。」