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イースウェイ

「、、、よかった」

俺の言葉が予想外だったからか、涙を流したまま、驚愕の表情を浮かべ、ティアが顔を上げる

「子供が人を殺す姿なんて、見たくないからさ、、、戦わなくちゃいけないことになったら、ティアは隠れてて」

ティアの頭を優しく撫でてあげた


ライ「か、かっこいいタルー」

冷やかす様にライが俺をどつく

海「まぁ、それもそうだよな、寧ろ、魔物に対しても、戦えるとは思わなかったし」

、、、殺せます、なんて言われたらどうしようかと思っていたのは秘密だ

クロ「、、、大丈夫?」

ど突かれた俺の代わりに、クロがティアを撫で出した

おお、、、クロがそんなことをするなんて、、、

、、、正直言うと、クロがそこまで他人に気を使えるとは思わなかった

ティア「ぅん、、、ありがとう、クロお姉ちゃん」

盗賊に会わないことを願いながら、森の中に入った


閉迷の森

森の中は不自然なまでに静かだった

「、、、モンスターさえいない、、、?」

そう、、、盗賊どころか、モンスターも僅かにしか見当たらなかった

ライ「、、、どうなってるんだ」

海「皆目見当もつかん」


イースウェイ領

、、、何事もなく、一時間程で森を抜けてしまった

ライ「、、、あの村長、、、騙したな」

ライが僅かな怒りと疑問を含んだ、、、よく解らない表情を浮かべる

「それはないでしょ、、、モンスターさえ少ないなんて、、、異常でしょ」

、、、何かしらのイベントがあって、もう終わってしまったのか?

原因は解らないが、人を殺さずに済んだことに、自然とホッとした


翌日


イースウェイ

現実ではビルがとてつもない量立っていたが、果たしてどんな街中になっているのだろうか、、、と期待しつつ、他の街にはない、魔法のゲートをくぐり街の中へと入った

ティア「わぁ、、、すごい」

ゲートをくぐるとまず目に入ったのは、街のど真ん中にある、超がつく程大きな学校

それの周りには、やはり東京、人が多い故か、現代と変わらないマンションやらデパートやら、、、サウザンドリーフに比べると、リアルっぽさが一番あるのではないだろうか

海「まるでシティエリアだな、、、」

道行く人の格好に注目すると、魔法都市の名前は伊達ではないのだろう、物語上でよく見る様なとんがり帽子にローブ、といった魔法使いの姿をした人が多く見られた

ライ「そういえばシティエリア行ったことねぇな、、、明日でも行ってみるか」

「ず、随分急だね」

明日って、、、まぁ予定もないけど

NPCはシティエリアに連れて行けないようなので、ティアには留守番してもらうことになるだろうが

ティア「フィアお姉ちゃん!あそこ!あそこいこ!」

ティアにグイグイと引っ張られ、イースウェイ内を回った


デパート内に入ったり、はたまたクレープを食べたり、色々なことをしていると、すっかり日が暮れてしまった

「そろそろ宿探そっか」

ティアの手を握りながらそう言い、ふと、空を見上げると

前方に複数の何かが浮いているのが見えた

「ん、、、?なにあれ」

徐々に近づいてきたそれは、、、他の魔法使いとは一風変わった、魔法陣やらが沢山描かれたオシャレ?な服装の少女が箒も無しに飛び、後ろには、彼女を追っているのだろう、五人程の魔法使いが箒で飛んでいた

少女「しつこいわね!」

少女は此方に気がついたのか、俺たちの前に着地し、品定めをするようにそれぞれの胸元を見る

ライ「なんだこいつ」

少女「ん〜、あんたは駄目ね、この小ちゃい子もだめ」

焦っているからか、一目見てすぐライとティアに駄目、の烙印を押す

海「、、、どうする?」

クロ「、、、?」

海を一瞬見てからクロを見ると、、、まるで指名手配中の殺人鬼を見た様な、驚きと怯えの混じった様な表情を浮かべる

少女「なっ、、、」

慌てて目を逸らし、俺の方を見ると、、、またも驚愕したかと思うと、僅かにニヤリと笑い

少女「ちょっと失礼するわよ!」

少女が触れようとしてきたのでティアの手を離し、バックステップ

「、、、君は誰?何で追われてるの?」

避けられたことに驚いたのか、またもニヤリと笑い

少女「、、、メア」

メア?はそう一言だけ言い、急加速して俺の胸元にタックルをしてきた

ぶつかる!と思った瞬間、、、

メアの身体は自分の中をすりぬけ、、、いや、自分の中に消えていった

ライ「なっ!?」

海「うわ、身体乗っ取られる奴だろこれ」

ティア「えっ?、、、えっ?」

クロ「、、、主、平気、、、?」

それぞれの反応を聞き流しながら、自分の身体の違和感を探す

胸に手を当て、意識を集中するが、、、特に異変は感じなかった


魔法使いA「大丈夫ですか!?」

少女を追っていた魔法使い達が、俺たちの前に着地する

「、、、あの少女は何者なんですか?」

魔法使い達は、少女のことを話すべきか否かそれぞれの顔を見合わせて迷っているようだ

、、、迷っているってことは、少なくともある程度は知ってるってことだよな

意を決したのか、リーダー格の様な魔法使いが口を開いた

魔法使いC「、、、解りました、内密なことですので、、、他の皆様は離れていてくださると助かります」

離れても結局話すと思うんだが、、、そう思いつつも、みんなから離れた場所へ行き、周りに人の気配がないことを確認し、Cは口を開く

魔法使いC「彼女はメア、私達魔法ギルドが独自に生み出した、夢魔法の産物です」

夢魔法、、、?

魔法使いC「夢魔法とは、他者の夢の中に侵入し、悪夢を見せ、心を壊す、、、という目的の為に作られた魔法です」

「かなり驚異的な魔法ですね、、、眠っている相手に対してなら確実に勝てる」

魔法使いC「ええ、、、そして、その夢魔法、を概念化させた物が彼女、メアです」

「が、概念化、、、?」

概念、、、その言葉の意味はなんとなく解るが、、、概念化?

魔法使いC「既存の魔法を魔道書にすることは、難しいですが確かに存在します、更に、存在しない魔法を作るのは、それを遥かに凌ぐ難易度です、、、しかし、魔法ギルドの力を持って研究を重ねた結果、夢魔法として生まれたのがメアです」

、、、??

「、、、なぜ概念化なんてことに?」

魔法使いCは言いづらそうに一言言った

魔法使いC「、、、失敗したんです」

「まぁ、、、そう簡単にはいきませんよね」

魔法使いC「はい、魔法自体は完成したのですが、、、本に収まらず暴走し、研究者達は目覚めぬまま、、、原因は解りませんが、メアはあのような人型に」

、、、俺、もしかして絶体絶命?


魔法使いC「とりあえず、何か問題が起こった場合は、魔法ギルドの方にご連絡ください、、、それと、あまり他言なさらないように、、、どうか、よろしくお願いします」

そう言い残し、魔法使い達は飛んで行った


ライ「んで、どういう感じだったんだ?」

ライ達の元に戻るなり、興味深そうにライが近づいてきた

「あんま詳しいことは言えないけど、、、とりあえず今は大丈夫、何か自分に異常があったら魔法ギルドを訪ねろ、って感じ」

流石にこれだけでは納得いかないだろう、案の定ライが教えろ教えろとうるさかったが、、、案の定スルー

海「、、、まぁ、口止めぐらいされるよなぁ」

「千里眼、みたいな魔法もあるかもしれないからね、、、とりあえず宿を探そう」


そしてここからzeroへと続きます


3月2日

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