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斬鉄閃


右手の木刀をセイエイの首元に振るが、しゃがみ、避けられる

蹴りを顔に向けて浴びせようとするが、後ろに下がられ、又も避けられた

続けて両手の剣で連撃を繰り出すが、、、

結果は解っていた、セイエイは欠伸をしながら剣で受け流した


セイエイ「ほれほれ、そんなものか?期待外れじゃなぁ、、、」

セイエイが左手に持った木刀を暇そうにクルクルと回す

、、、どう立ち回ろうが、避けられるな、寧ろ、スタミナが削られてくだけだ、、、ならば

セイエイ「、、、来ないのか?では、、、わしから行くかのぅ」

セイエイが木刀を構え、一瞬のうちに接近してきた

「んなっ」

瞬間移動の魔法でも使ったのではないか、と疑う程の速さ、そこから斜めに振り下ろされた木刀を、なんとか右の木刀で受け流し、横をすり抜け、左の木刀を体ごと、回るように振る

セイエイ「あよっと」

が、セイエイは木刀を背中に回し、防ぐ

、、、今か

右の木刀を、地面を滑らせるように投げる

セイエイ「ぬおっ?」

一瞬セイエイは驚愕の表情を見せるが、、、ひょいっと跳んで木刀を避ける

セイエイ「ほほう、面白いことをするな、、、だが、片方の剣で、どこまで防げるかのぅ」

セイエイが再度急接近してきて、木刀が振り下ろされる、、、

その時

セイエイ「ぬおっ!?」

後ろから何かに足元をすくわれたようで、セイエイが尻餅をついた


セイエイ「一体なにが、、、む?」

尻餅をついたセイエイの横には、俺が投げた木刀が置いてあった

「自分の勝ち、でいい?、、、ですか」

セイエイ「、、、魔法か?」

メッセージウィンドウが開く

レベルが上がった

体力 +1 筋力 +1 ウィンド レベルアップ

「その通りです、風魔法を込めて、戻ってくるようにしていました、、、あ、魔法使っちゃ駄目でしたか?」

クロのスキルで、武器をブーメランの様に投げる技があった

それを知った時に、何かしらの方法で似たようなことが出来ないか、と考えていたのだが、、、

なんとかぶっつけ本番で上手くいってよかった

セイエイに手を差し伸べる

セイエイ「くふっ、、、はぁっはっは!!いや、恐れ入った、、、勝負とは常に何が起こるか解らない物じゃからな。

魔法を想定していなかったわしの負けじゃ!剣の腕はまだまだひよっこじゃが、、、面白い、まさかわしがこんなに呆気なく負けるとはのぅ」

俺が伸ばした手を、セイエイは掴み、起き上がった

「それじゃあ、、、」

セイエイ「うぬ、咲、その娘を解放してやりなさい」

咲「ですがセイエイ様、、、」

セイエイ「約束は約束じゃ、はようせい」

渋る咲をセイエイが説得し、、、少女は解放された

少女「、、、ぁ、ぁりがとうございます」

少女が僅かにだが、ぺこりと頭を下げる

「ん、どういたしまして」

少女「、、、なんで私を助けたんですか?」

少女は警戒しながら尋ねる

「これといった理由は無いけど、、、救える限りの人は救いたい、と思っただけだ」

少女の横を過ぎ、クロを首に巻く

少女「そうですか、、、馬鹿なんですね」

振り返ると、少女が呆れたような、微妙な表情を浮かべる

「馬鹿?どこが」

少女「普通はもっと、、、お金とかを報酬にするんじゃ」

戦っている間に咲に聞いたのだろう、報酬として開放を頼んだことを

「ん〜、、、成る程、価値が割に合わないと、そう言いたいの?」

少女はゆっくりと、首を縦に振る

「、、、じゃあこうしよ、自分は欲を果たす為に、君の命を助けたんだ」

少女「欲、、、?身体ですか、変態ですね」

少女は顔を少し赤くし、胸元を手で隠した

「欲と言っただけでそう反応する方が変態だろ、、、」

少女「じゃあなんですか、、、仕事の依頼ですか?」

少女、これを華麗にスルー

「いや、欲と言っただろ、、、知識欲だ」

少女は少し考えた後、俺を睨みつける

少女「、、、忍びの里の場所は教えませんよ」

忍びの里、、、恐らく、忍者のクラスになれる場所であろう、、、正直凄く興味がある

「まぁ、興味はあるけど、、、教えてくれないならそれでいいよ、、、君の名前を教えてくれ」

少女「は、、、?」

少女は呆気に取られ、ポカンとする

「どんな名前なのか気になったの、だから、教えて?」

その言葉を聞くと、少女はクスクスと少し笑い、安心したのか。溢れそうになった涙を手で拭き取ると

少女「、、、(レン)、、、貴女の名前は?」

「フィアだよ、よろしくな、恋」

恋に手を差し伸べる

恋「、、、」

恋は無言で手を僅かに触れると、一瞬のうちに消えた

セイエイ「さて、、、フィアよ、今回の報酬じゃ」

セイエイの方を見ると、本を投げ渡された

「これ、、、斬鉄閃じゃ、、、」

キャッチした本は紛れもない、俺が恋から取り返した斬鉄閃のスキルブックだった

セイエイ「お主に授けよう」

毛利「セイエイ様!?」

セイエイ「毛利よ、この技は戦向きとは言えない、お主が手に入れても、持て余すだけだ、、、ならば、フィアの様な、異世界からの冒険者に託した方がいいと、わしは思う」

毛利「っ、、、しかし」

納得いかないのだろう、毛利がセイエイに歩み寄ろうとする

咲「よせ、毛利」

毛利「咲、、、お前もこの冒険者の肩を持つか!?」

咲「、、、セイエイ様の意見に賛成しただけよ」

未だ言いたいことはあるようだが、毛利が苦虫を潰した様な顔をしつつ一歩下がった

、、、一瞬俺を睨んだ様な気がする

「嬉しいですけど、、、そんな大切な物、いいんですか?」

セイエイ「はっはっは、、構わん、それに、お主が言ったのであろう?優秀な人材を殺すのは惜しい、と、ならば、優秀な人材が生き残れる様に尽くしてやろう、と思ってな」

セイエイはそういうと、にこりと笑った

「、、、ありがとうございます」

スキルブックを開き、中の文字を見る


なにかが流れ込んでくる、、、

思わず目を閉じると、見覚えのない、雨の降る街中に立っていた

目の前には、ぼやけた一人の男、その男に対して、身体が自分の物ではないような感覚の中、刀を目で捉えられない速さで振る

と、目の前のぼやけた男の身体が真っ二つに分かれ、消えた、、、


不思議な感覚の中、その映像が自分に確実な成長を与えてたことだけは、ハッキリと感じた


目を開けると、スキルブックが光りに包まれ、消えていった

そして、、、メッセージウィンドウが開かれた

スキル 斬鉄閃 を習得した

メニューからスキル説明を見る

斬鉄閃

消費SP 10〜100

消費するSP量によって、威力、間合いが変化する

斬属性武器使用時、あらゆる物を一閃する


セイエイ「さて、習得しても、まだどんな物か解っておらぬだろう、、、一度受けてみるか?」

、、、折角だし受けておくか、どの程度の威力なのか、どう使えばいいのか、さっぱりだからな

「そうですね、、、じゃあ、もう一戦だけ」

クロを再度置き、セイエイの前に立つ

セイエイ「では、、、お主に特別に見せてやろう、、、我が斬鉄閃を」

セイエイが壁に立て掛けてあった日本刀を居合いの構えで持つ

同じく日本刀を一本取り、身を守るように持つ

セイエイ「、、、ぬっ」

、、、?来ないのか?

セイエイ「ふぅ、、、老いたわしでは、、、二回が限界かのぅ」

セイエイがはあっとため息を吐いた

その時、足元に持っていた日本刀の破片が二つ落ちた

「、、、え?」

速いどころじゃない、見えなかったどころじゃない、、、感じ取ることさえも出来なかった

それに、明らかに刀が届く距離じゃない、、、


しかもそれを二回、、、やっぱりこの人、凄い

セイエイ「さて、咲、わしのこの後の予定はないよな?」

咲は頷いた

セイエイ「お主が望むのであれば、稽古をつけてやろう、、、どうじゃ?」

おお、やった、強い人と戦えば経験値的にも美味しいだろうし、なにより、、、もうちょっと戦いたかった

「是非、お願いします」

返事をすると、、、なんとなく、セイエイが喜んでくれた様な気がして、自分も嬉しくなった

セイエイ「はっはっは、そこまで喜んで貰えるとはな」

、、、そんなに喜んでる様に見えたか?

と、首を傾げていると

セイエイ「尻尾じゃ、あと耳も」

気付いて確認すると、尻尾を、猫が喜んでいる時のように、ブンブンと振ってしまっていた

耳も普段よりピンとなっている

セイエイ「クールに見えるが、可愛らしいところもあるんじゃな」

「ほ、ほっといてください」

ホッホッホッと笑うセイエイを無視し、日本刀を構えた

尻尾と耳を動かさないように練習しないとな、、、折角ポーカーフェイスしてても意味がなくなってしまう


三時間後

レベルが上がった

戦才 +1 敏捷 +1

「はぁっ、はぁっ、、、」

セイエイ「ふむ、このぐらいにしておくかの」

つ、疲れた、、、斬鉄閃の練習から二刀流の練習、魔法の練習、、、とてつもない三時間だった

「ぁ、ありがとうございました」

セイエイ「うぬ、今日はもう遅い、泊まっていくといい、、、とりあえず風呂に入って参れ、その後飯にしよう」

セイエイはそこまで疲れていないようだ、、、ご老体なのに、恐ろしい

「はい、、、ありがとうございます、、、あ、あの」

何とか息を整えた

セイエイ「む?」

「仲間モンスターがいるので、その分もお願いしていいですか?」

セイエイ「ほほう、サモナーでもあったか、、、解った、そう伝えておこう、風呂の方も、、、っと、モンスターはどういったものだ?」

「人型です、毛とかも問題ないかと」

セイエイ「ふむ、風呂の方も入れてやって構わんぞ」


ご飯の前に風呂にはいって来い、とのことなので、マフラーを抱えて脱衣所に入る

、、、男湯か、女湯、、、

、、、、、女湯に入った


脱衣所

うちの近所に昔あった銭湯よりも断然綺麗だ、、、そんなことを考えつつ、マフラーを外し、手のひらに乗せる

「クロ、人型になっていいよ」

マフラーからドロン、と煙が出て、クロがお姫様だっこされた状態で現れた

「ごめん、ずっとマフラーのままにしちゃってて」

クロをゆっくりと下ろした

クロ「、、、大丈夫、寝てたから」

「そっか、、、とりあえず、話聞いてでしょ?入ろっか」

装備をメニューから解除し、タオルを巻いて、風呂場に入った

、、、クロの着替え?、、、見てない、見てないよ


風呂場

風呂場への扉を開けると、そこには

竹の柵で囲まれた、シャワー等の設備もしっかりとした、湯煙溢れる露天風呂だった

クロ「、、、?私の家のと違う」

「これは露天風呂ってやつだね、火山活動の一環で出来る、、、まぁ天然の風呂だな、滑りやすいから気をつけて」


身体を洗うためにシャワーの前へ行く

クロ「、、、主、これ、なに?」

「あ〜、、、クロの家にはなかったな」

クロの家で風呂は借りたが、でかい桶?を風呂として使う、かなり古い時代の風呂だった

、、、仕方あるまい

「仕方ない、洗ってあげる、、、そこに座って」

クロをシャワーの前の椅子に座らせる


「ええっと、シャンプーはこれか、クロ、目を瞑ってて」

シャンプーをボトルから取り出し、クロの髪の毛を洗う

クロ「あ、主、、、なんか、、、変な感じ」

鏡越しにクロの顔を見ると、普段は表情を動かさないクロも、初めての感覚に、気持ち良いような、くすぐったいような、困惑しているような、色々な感情の混じった表情を浮かべる

「シャンプーも使ったことないの?でも、普通に髪サラサラ〜」

まぁ代用品が有ったのかなぁ?と思いつつ

わしゃわしゃと洗い、シャンプーを洗い流す


「、、、身体もか?」

クロは頭上に?を浮かべる

身体も洗ったことない、、、のか、まぁ湯船入るだけでも体は一応清潔か

女の見た目とはいえ、男的にはアウトだよなぁ、、、、、まぁ一緒に入ってる時点でアウトか

「、、、解った、今回はやってあげるけど、次からは自分でやってよ?」

クロ「、、、?解った」

そうだよ、ペットの身体を洗ってやるのは飼い主としては普通だし、うん、問題ないね


年齢制限的にカット


「ふぅっ、、、んじゃ、自分は自分の洗うから、先に入ってて」

結構胸あるよなぁクロも、、、

まずい、これ以上考えんな、さっさと洗おう

椅子に座り、シャンプーのボトルを取ろうとする

クロ「、、、クロも、主、洗う」

「え?」

クロがそう言い、シャンプーを手にかけ、俺の髪の毛を洗い出した

「お、おおう、、、成る程、斬新な感覚だな」

いきなりで戸惑ったが、なされるがままになる

なんというか、少しくすぐったいような感じもあり、初めてとは思えないクロの手つきから、気持ちよさもあった

クロ「、、、主の髪、綺麗」

「ん?ありがと、、、クロのも綺麗だよ」

クロ「、、、うん」

シャワーでシャンプーを流された

クロ「、、、身体も」

やはり流れ的に来るか、、、

「ストップ!、、、前は自分でやらせてくれ、後ろをお願いしていい?洗いにくくてさ」

クロ「、、、?前も」

「頼むよ、後でなんかしてあげるから」

、、、そういった知識は無いのだろうか?

クロ「、、、解った」


同じくカット


温泉の中に二人でゆっくりと入る

「はぁ〜〜っ、、、凄い良い」

こちらの世界に来てからの疲れが一気に吹き飛んだような気がする、、、久し振りに全力で動きまくった為、疲労困憊満身創痍だったのだが、、、嘘だったかのようだ

クロの方を見ると、

クロ「、、、ほぅっ」

ポケ〜っと、完全にリラックスしきっていた

「良い湯だねぇ、、、」

クロ「、、、ぅん」

いつまでもここにいたい、、、そう考えつつ、二人で嗜好の一時を過ごしていると

ガラガラっと、風呂場への扉が開く音が聞こえた

ちらっと振り返ると、タオル一枚で裸を隠した、女将軍の咲が入ってきた

咲「む、お主は先程の冒険者と、、、こやつは?」

咲は疑問と同時に、警戒の表情を浮かべる

「クロって言う、自分の仲間モンスターだ」

クロはぺこりとサキに頭を下げる

咲「、、、その二尾、耳、、、妖狐か?」

驚愕の表情を浮かべながら、咲が髪を洗いだしつつ尋ねる

「そうだよ?珍しいのか?」

咲「それはそうだ、人型になれる程の力を持つ妖狐、、、まさか、妖狐の里を見つけたのか?」

、、、また新しい言葉が出てきたな

「妖狐の里、、、?クロ、知ってるか?」

妖狐の里やら忍者の里やら、、、なんだか今日一日で色々な言葉を聞くな、、、

クロ「、、、、、前住んでた」

、、、ふむ

以前住んでいて、そこからあんなとこに移住した理由、、、後で考えるか

「その妖狐の里?ってとこに行ったわけではないんだけど、、、何でその里の存在を知ってる?」

咲「、、、昔、どこの山だったか、修行として山に登ったことがあったんだが、遭難してしまってな、、、その時妖狐に助けてもらったことがある」

、、、ふぅむ、本当か?


咲「因みにこのことは内密に、と言われているので、他言しないように、、、里なんて大規模な物の存在、どうやって隠しているのか解らないが、見つかりたくないらしい。実際私も礼をしようと探したのだが、それ以来見つけられなかった」

まぁ、力を持つ種族なら、そういう力もあるだろう

クロ「、、、そんなにいいところじゃない」

咲「、、、そういえば、お主に聞きたいことがあったのだ」

クロの呟きで何かを察したのか、話題を逸らしてくれた

身体も洗い終わったサキが湯に入る

咲「先の忍者のことだ、、、もしお主が家に保管していた大事な物があの忍者に盗まれても、許すのか?」

「、、、成る程、つまり咲はこう聞きたいの?、、、お前はセイエイ様に盗みを許すように言ったが、お前が盗まれた場合でも許すのか、と」

咲「まぁ、そういうことだ」

考えるまでもないことだ

「許すよ、一回は、、、勿論、人にもよるけど」

咲「、、、どういうことだ、人種、性別、年齢で対応を変える、と言いたいのか」

咲の目付きが鋭くなる


「、、、人種、性別は別にどうでもいいけど、年齢は多少、それに、相手の性格、何を考えてるか、とかで考えるだろうね」

咲はイマイチ要領をつかめていないようで?を浮かべている

「仮に盗まれたとして、相手の年齢が低ければ、許す確率は高い、何故か、罪の意識が薄いかもしれないし、何かしらの事情があると考えられるから」

咲「、、、まぁ解らなくもないが」

「次に、性格、仮に捕まえて、何故盗もうとしたかの問答で、納得出来る様な理由か、それを話す態度はどうか、それが本当か、盗みの常習犯か、とかを考える」

咲「先程の娘とは問答する前から見逃すように言っていたではないか」

「それはまぁ、、、勘っていうか、門に張り付いて寝てるような子が、下衆な性格してないことを願ったけだよ、あとはセイエイ様に言った通り」

それを聞くと咲は納得したのか、くすっと笑い、それもそうだな、と言ってくれた

、、、固い人かと思っていたが、笑うことも出来るんだな


そろそろ出ようか、と思っていると、隣に居たクロが肩に寄っかかってきた

「、、、クロ?」

どうしたんだろう、と顔を覗くと、、、顔は真っ赤で、気持ち良さからとはまた違う、ボケ〜っとした表情だった

、、、間違いなくのぼせてる

「悪い、クロがのぼせちゃったっぽい、氷とか頼める?」


部屋に運んで一通りの処置をして、落ち着かせた後、咲に廊下に呼び出された

「んで、なんの話?」

咲「先程の、、、クロ?のことだ」

「ん?、、、あ〜、自分も最近知り合ったから、なんでクロが妖狐の里に対していい印象を持ってないのかとか、わかんないよ?」

まぁ、、、本当はだいたい、仮説は出来てるんだけど

咲「そうではない、、、あの妖狐、危険だぞ」

「危険?、、、どうしてそう思った?」

まぁ病んでるとこあるし、危険ではあるんだろうけど

咲「目だ」

「、、、まぁ確かに」

クロは、笑うことは基本ないが、表情を変えることはちょくちょくある、、、目に光を宿さないまま

咲「なんというか、、、闇魔法を使えそうな目だった」

「、、、闇魔法?使えたら何か不味いの?」

、、、使える、ということはとりあえず隠しておこう

咲「知らないのか?使える魔法の種類はランダムらしいが、光魔法と闇魔法は、その人の性格、生き方、考え方、などにより使える人が決まる、、、らしい」

闇魔法使えるような奴はろくな奴じゃないぞ?と言いたいわけだ

咲「つまり、闇魔法を使えるということは、、、言いたいことは解るな?、、、といっても、使えないんだろうが」

、、、成る程、隠しておいた方がいいかもしれないな、、、

まぁ、闇魔法を使える、と知っていても受け入れてくれるような人達とのみ関係を持っていけたなら、使ってもいいだろう

「へえ、そういうのあるのか、、、まぁ、忠告ありがと、でも、大丈夫だよ」

咲はその言葉を聞くとため息をつき

咲「はぁ、、、忠告はしたからな」

咲は立ち去っていった


翌日


「では、、、昨日はありがとうございました」

セイエイ「うぬ、また稽古をつけてやろう、いつでも来るがよい」

深くお辞儀をして、クロと共に城を出た


サウザンドリーフ

アワーホーム

「ただいま〜」

アワーホームの扉を開けると、とてとてと走っている様な足音が聞こえ、

シア「フィアさん、、、生きてたんですね」

相変わらずクールに振る舞っているが、ホッと小さく息を吐いたのを見逃さなかった

「心配かけてごめんね、、、あと、この子、俺の仲間モンスターになったクロ、ほらクロ、挨拶」

カードに入っていたクロをシアの前に出す

クロ「、、、よろしく」

小さく頭をぺこりと下げた

シア「よろしくお願いします」

シアも習うように礼をする


「まぁそういうことで、部屋一個空いてたよね?金はちゃんと二人分払うから頼める?」

流石に同じ部屋というのは、、、まぁ一緒に風呂入ってる時点で、、、いやいや

シア「えっと、、、フィアさんが行方不明になってる間に、部屋は埋まってしまいました」

と、いうことは、新しく入居者が決まったってことか

?「シア〜?お醤油どこ〜?」

新しい入居者だろうか、子供のようか、明るい声が、聞こえてきた

「、、、んん?」

何処か聞いたことがあるような、、、

シア「ちょうどお昼を作っていたんです、部屋のことは後にしましょう、ご飯の量はたくさんあるので、、、その方は箸とか使えますか?」

「ああ、問題ないよ」

三人で居間へと移動した


一週間お疲れ様でした

金曜日が来ると凄く気分が高揚します

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