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リーバラッグ侯爵
「では、説明をはじめよう」
まるで大学の教授のような話し方で、ノーフォーク公は話し始めた。
その話し方を続けていると、どうにも眠ってしまいそうになってしまう。
ので、簡単にまとめることとしよう。
連邦貴族という名称で、総称されるその貴族の中で、最も爵位が高いのが、リーバラッグ侯爵である。
原則は連合王国貴族と同様で、違うのは、公爵位はなく、侯伯子男の4階級であるということだ。
連邦が創設以後、新設された貴族の総称である。
さて、リーバラッグ侯爵は、現在いるのが初代である。
紋章は、シティ・オブ・ロンドンのものをそのまま使っている。
また、儀礼的、行政的、執行的な各権をもっているため、ロンドン総督と呼ばれることもあるようだ。
紋章的には、ロンドン市長や大ロンドン市長を継いでいるといえるであろう。
簡単に言えば、新しすぎて分からないということだ。
「……では、ラグストンシャー伯爵位については」
「そちらも、これからお教えします」
ノーフォーク公は、机にあるリーバラッグ侯爵の関連書類を全て丁寧にしまい、それからラグストンシャー伯爵について語り始める。