表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/16

[共産]プラスマイナス

痩せぎすな男は黙々と働く。

晴れの日は畑の手入れをし、雨の日は暗い部屋で内職を続ける。


大柄な男は働かない。

そのよく回る舌の半分も体を動かさない。

晴れていれば女に声をかけ、雨が降れば寝て暮らす。


しかし、この二人に収入的な格差は無い。

それが共産主義というものだ。

平等の大義名分のもとに、働かざるものでも食べてゆける。


だが、共産主義は崩壊した。

広がり続ける資本主義に飲み込まれていったのだ。

そこからこの二人の生活は逆転していった。


痩せぎすの男は働けば働いただけ豊かになったし、大柄な男は仕事というものに慣れず、その日食うものにさえ困るようになっていった。


痩せぎすの男はそこそこ幸せな生活を送り、結婚し、二人の子供をもち、孫の顔を見る前に死んだ。


大柄な男は最後は乞食にまで身を落とし、誰に知られるでもなく、いつの間にかいなくなっていた。


努力は報われる?

怠け者は身を崩す?

そんなことが言いたいのではない。


人生は、いや。

『人類は』共産主義だ。

同じ分だけ生まれ持った幸福を、一生をかけて使い切っていく。


だからこそ、こう言いたい。

どう生きるかは貴方次第。

そして貴方はどう死ぬのですか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ