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魔水晶女王(俺)は魔王の一人である  作者: ちゅーに病魔
1章 魔水晶女王(俺)と最弱少女(リリウム)
9/30

ベイオウルフ家の食卓

感想ありがとうございます!誤字脱字はビシバシ言ってください。





「……何でだよ…」


俺は厨房の鍋の前でトマトのようなものとニンジンのようなものとタマネギのようなものとコンソメ風の固まりやその他の調味料などを鍋に入れてミートソーススパゲッティのミートソースを木製のヘラでかき混ぜていた。


「何で俺が…」


俺は着てる服に目を落とした。


それは白と黒を基調とした服だ。


それは丈の長いスカートと袖や襟などにフリフリがあしらわれた服

だ。


その服は究極の萌を体現する服だ。


それは男のロマンだ。


そう、それは。


「……メイド服着てるんだよ…」


メイド服だったりする。


「なぜだ?……なぜだ俺は……」





それは20分程前に遡る。


『師匠!これ着て下さーい!』


『なに?ってグハッ!?……本物のメイド服じゃないか!!』


『はい、着てくれませんか師匠…?』


『いや…俺には尊厳が有ってだな、それを着るのは尊厳をゴミ箱にポイして、学校裏の焼却炉にぶちこみ、更に残った灰を畑の肥料にしてピーマンを栽培するような事で…』


『そうですか…ダメですか…私の家…貧乏ですからメイドとか雇えなくて…少し憧れてたんです…ごめんなさい……』


『……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………ちょっと待ってろ』



回想終了。





いや…ほら…俺にも尊厳とか有ったさ…でもなぁ…。


「わぁ…ホントにメイドさんです!料理作ってます!わぁ……働くメイドさん……素敵ですぅ…家にメイドさんがいますぅ…」


後ろでこんな嬉しそうにされたらなぁ………ほら、美少女は生まれながらに幸せになる権利があるんだよ、だから仕方ない…仕方ないんだ。うんうん。


「そろそろ出来るから家族呼んでこいや」


もうパスタはゆで上がって麺にオリーブオイルがからめられております。


食材をそのまま食べてたからこの厨房には味付けの為の調味料が多いこと多いこと…砂糖、食塩、バルサミコ、オイスターソース、コンソメ(?)、ラード、チリソース、ケチャップ、マヨネーズ、料理酒、味噌、醤油、みりん、豆板醤、カレー粉、ウスターソース、魚醤、腐乳、しょっつる、柚子胡椒まで有りやがる……待て…この酒瓶は…沖縄のコーレーグースか……どうなってんだ異世界の食文化は?


ま、嬉しい限りだけど。


「はーい!」


とたとたとリリウムちゃんは走って行った。


この厨房のカウンター越しにテーブルがある。


作ったものを直ぐに食べれるようにだろう、無茶苦茶庶民的な貴族だな。


「ふう…こんなもんか」


え?そんなことよりなぜ俺が本場物のメイド服を普通に着れるのか気になる?


ふっ…我が妹に着せていたからに決まっておろう!


ドレスやらメイド服やら色々な(コスプレ)を着せては写真を撮る過程で妹に服を着せていたのだ!


ちなみに妹は未だ小学生だったので一緒にお風呂に入るなどざらだ!


幸か不幸かその影響で大概の女物の服なら着せれる(着る)事が出来るようになってしまったのだ…………無論メイド服や元から着ていたドレスや鎧も例外ではない。


ちなみにドレスと鎧は脱いだ瞬間にキラキラと淡い光になって消えました。着る服がメイド服しか無くなりました、まる


え?リリウムちゃんとかの服借りればって?………………入ると思ってんのか?主に胸が。


胸と言えばこのメイド服も胸が窮屈で若干苦しいです。


「師匠…私の胸は…小さくは無いです……師匠が大き過ぎるだけです……」


「うぉっ!?いつの間に!?」


「師匠が遠回しに私の胸が小さいと言った辺りからです……」


あぶねぇ…妹との事を思い出してたら熱がはいっていつの間にか思っていた事を声に出してたらしい。


それはそうとリリウムちゃん?


ハイライトの無い目をしながら無言で俺の胸を凝視しながらぶつぶつ言うの凄く怖いから止めてください、お願いします。


「おー、いい匂いだ…マトモな食事などいついら……」


目にハイライトの無いリリウムちゃん(黒)の後ろからヴィッセルさんが話ながら入って来た。


いつ以来のら、まで言ったところで俺に気が付き言葉を止めた。


「……家にメイドが…メイドが…うぅ…」


リリウムちゃんのお父さん!?そんなことで男泣きしちゃダメだろ!せめて貴族として。


「おー、ミートソーススパゲッティなのです」


気が付けば隣に鍋を覗きこむリリアナちゃんがいた。


コイツ…さっき見た時はまで居なかったはずなのだが……いや、電波少子について深く考えるのは止めよう…うん。


「これで全員か?」


リリウムちゃんはまだ目が怖かったのでリリアナちゃんに聞いた。


「そうなのです。今はこれで全員なのです」


「ん、そうか。じゃ、お前ら座ってろよ。運んでやるから」


『はーい』


よい返事ですね。皆さん。


とりあえず今後の事は飯を食べてから考えるか、俺は食べる必要があるかどうかは疑問だが。


……しかし…やはり胸がきつい…せめてもう少しバストの大きいメイド服は無いのだろうか?……ってリリアナちゃん?俺が考えてたことリリウムちゃんに伝えなくていいから!ってリリウムちゃん目が怖い!マジで怖いから!その目できっとクローラーワーム追い払えたよ!?……ってヴィッセルさん!、スパゲッティ食べて美味しすぎる…とか言いながら号泣しないで!絵面が不憫過ぎる!


あー……もう…食事一つでなんだこのカオスは?…俺…就職先間違えたかな?


俺の疑問は決して晴れることは無いのであった。





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