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魔水晶女王(俺)は魔王の一人である  作者: ちゅーに病魔
2章 薔薇(ヘンタイ)と魔水晶(俺)
24/30

激突2…だとでも思ったか!

感想どうも。




夕方、ポラリスの中央の異様にでかい時計台を見ると5時半だった。


正直あの時計台は凄まじくデカい、どこぞの赤い電波塔並の高さだ。


街に時計が1つしかないのも頷ける。こんだけ高ければどんなに離れてても見えるからな。


それはそうと今は夕方時でも未だに活気が溢れる市場に来ている。市場には額に第3の目がある三眼族(サトリ)、胴や尻尾の長い半蛇族(ラミア)、コウモリのような羽と細い尻尾が特徴的な淫魔族(サキュバス)、二足歩行の虫の昆虫族(インセクター)、全身が半透明の水人(スライマン)など様々な種族の人が行き交いモノを売り買いしていた。


ポラリスは魔物都市の異名の通り周囲の大半を魔物の生息地に囲まれた都市だ。


当然、その魔物がポラリスを脅かさないように防衛隊が高い塀に常備されているが、それよりも遥かに多いのは俗に冒険者(スレイヤー)と呼ばれる人々だ。


スレイヤーとは国営のスレイヤーズギルドに所属している個人の事を指し、主に魔物の生息地に自ら出向き魔物を討伐することを生業、あるいは副業とする者達だ。


ポラリスの実に7割がスレイヤー登録をしているというから驚きだ。


ポラリスのスレイヤーズギルドは国内でも類を見ない程巨大なギルドなんだとか。


ちなみにポラリスの大部分の収益はスレイヤーズギルドで出たクエストの仲介料、契約料、失敗料の3料から成っているそうだ。


詳しいことはまた今度話すとして、ちなみにこの情報は酒に酔って仕事が辛いと愚痴りながら領主でギルドマスターことヴィッセルさんが言っていた。


まだ夏のせいで大分明るいが、等間隔で吊るされている魔力を込めると光るカンテラのようなものが既に光っていた。


この光のお陰でこの市場は早朝と夕方に食材の販売をしているのだ。


ちなみに俺の服装は最近、板に付いた感があるメイド服に、食材を入れる麻布のハンドバックを片手に下げている。


「お!スドーさん!今日は生きの良い自走赤根(マンドラゴラ)が入ってるよ!」


八百屋の前を通りすぎようとするとキャップに前掛けをした3m程のオークがいた。


豚顔の巨人だ。ビックリするほど引き締まった体つきをしている。どこぞのボディービルダーのようだ。顔も笑ってはいるがキリッと引き締まっている。


前世のエロゲーの孕ませ要員のような想像とは似ても似つかないよな…働いてるし……前世ならエロゲー会社名誉毀損で訴えれるよ、うん。


「そうですか、どれどれ…」


俺はそんな失礼なことは微塵も顔に出さず八百屋の前に足を止めた。


八百屋の前の柵で囲われたケージを見るとまだ葉がついて、根っこの先端が2本の足のように分かれたニンジンが走り回っていた……しかもかなり速い。


うん…これがこの世界のニンジン…いやマンドラゴラなんだよ。


これでも一応、魔物ではないらしい。


「スドーさん美人だから4本で赤銅貨2枚にするぜ?」


「なん…だと…」


赤銅貨2枚だと…地球でニンジン4本約200円…1本50円と地球的には普通だがそれは安い、コッチのマンドラゴラは1本100円ぐらいはするからな。


というかコッチのマンドラゴラは非常に旨い。生のままだと柔らかく甘い煮詰めたニンジンのようなのだが、火を通すと逆に硬くなり生ニンジンのような食感になるのだ。


「じゃあ、お願いします」


「あいよ」


そう言うと八百屋のオークは4本のマンドラゴラをつまみ上げるとテープのようなもので茎の付け根を束ね渡してきた。


それと引き換えに2枚の赤銅貨を渡し依然としてジタバタ動くマンドラゴラを受け取りハンドバックに放り込んだ。


ちなみに麻布のバックな理由はこういう入れると暴れそうなモノを入れても破れないようにする為である。


さて、今日はハンバーグだから後は挽き肉と付け合わせだな。


んー…他にも何か作るか。


「~♪~~♪」


俺は軽い足取りで市場の道を進んだ。鼻唄なんて断じて歌ってない。買い物は楽しくて仕方ない。
























「ただいま」


「おかえりなさいです!」


「あらぁ?早かったわねぇ」


もぞもぞ動く袋を抱えながら家に帰るとリリウムちゃんとローゼが出迎えてきた。


「今日はなんなのぉ?」


「ハンバーグにするつもりだったがマトマトマが安かったからミートボールスパゲッティにするぞ」


マトマトマとはトマトみたいなモノである。違うところは妙にデカく一抱えはあるところだろう。それから大きいニコニコ顔の顔があることか、キモいというよりトマトデフォルメキャラのようで可愛いというほうが印象深い。


ちなみにマンドラゴラのように動いたりは基本しない。


「わー、おっきいマトマトマです」


リリウムちゃんが俺からマトマトマを受けとると顔を正面にして後ろから抱き締めるように持った。


なんか絵になるな、ほんわかブリが半端ない。


「うむ、とりあえず捌くが手伝うか?」


「はい!頑張ります!」


リリウムちゃんはキリッとした、と本人は思っているであろう顔をして胸の前で拳を2つ作った。


最近リリウムちゃんは料理の手伝いをしてくれる。まだかなり覚束無いが可愛いからいいや。


マトマトマは手を話したせいで床に落ちたが全然食えるし形変わらんから問題あるまい。








と、言うわけでキッチンに移動してきた。


「うんしょ……」


リリウムちゃんはマトマトマをまな板に置くと白いエプロンを着けた。


俺は大理石(?)のキッチンの隅に置いてある鉄檻に麻袋ごと食材を突っ込んだ。


「ならまずマトマトマを8つにしようか?」


「はい!」


リリウムちゃんは笑顔で元気に返事をしながら鮪の解体用みたいなデカイ包丁を取り出しマトマトマに向けた。瞬間。


「ヒィィィィィィィィィィィィ!!!?」


突然、マトマトマのデフォルメだった顔が劇画タッチの亡霊のような顔に歪み叫び声を上げた。


マトマトマは動きはしないが自分に危険が訪れると恐怖し叫び声を上げるそうだ。


その怯えきった悲鳴を上げるマトマトマに対してリリウムちゃんは…、


「ていっ!」


「ヒッグッ!!?」


ブシュ……。


特に躊躇した様子もなく眉間に包丁の中腹を当てノコギリのように切断し始めた。


「ヒッ!?ヒギッ!?ヒギャッ!?ヒギッ…ギッ!?ギッ!?ギギッ!?」


「あれー?中々切れませんね…」


リリウムちゃんが包丁を押し引きする度にマトマトマの切り口から赤い液が溢れ悲鳴を上げた。


「よし!たぁっ!」


「ビッ…………………………」


ズコン!


遂にまな板に包丁が届いた。


マトマトマは両断され悲鳴も止まった。


「できました!」


リリウムちゃんは赤い液を手とエプロンとついでにほっぺにもつけて俺に誉めて誉めてとでも言いたそうな目で寄ってきた。尻尾があればブンブン降っているだろう。


とりあえずなでなでしといた。


「こっちは少し危ないから俺がやるよ。リリウムちゃんはマトマトマを8つにしてくれよ?」


「はい!」


リリウムちゃんは包丁を持ち作業に取りかかった。


この世界の人は食材のせいか、狩猟生活染みているせいかは解らんが、基本的に命を奪うことに対して何も抵抗が無いらしい、あの穏和なリリウムちゃんですらこうなのだからそういうことだろう………この世界は俺にとって生きやすい世界なようだ。


「さてと……」


俺は鉄檻からじたばたする1本のマンドラゴラを取り出し、片手で持つともう片手の人差し指の爪を伸ばしてツーっとヘタの回りをなぞった。


遅れてヘタが落ちるとマンドラゴラはよりいっそう激しく足をじたばたさせていた。


更に今度はマンドラゴラを縦に爪でなぞった。


マンドラゴラは二等分され両足は片方づつに別れても大分元気が無くなったがじたばたしていた。


「ふふふーん♪」


俺は爪で薄皮を削ぎ落とすとステック状にしてボウルに入れておいた。


ボウルの中ではピクピクとステックが時より動いていた。


ああ…料理は良い…無心になれるからな…。


今だけは全てを忘れて集中できる。


まあ、今の俺にとって忘れたい事なんて女になった事と………、


既に摘まみ食いしようとボウルにそっと手を伸ばしているローゼことローゼリアこと混沌妖薔薇(クロノスローズ)の事ぐらいだけどな!






~第3回人外魔境~


『今日も物置からお送りする人外魔境だ』


『いえーい、でございます』


『まず最初のお便りといこうか』



A:魔法の消費量で一番多いのってどれぐらいなんでしょうか?



『うむ、消費量か………そうだな幾つか上げると…』


Lv1火球:50

Lv1光弾:500

Lv70一閃氷葬:30000

Lv80天崩:150000


『そんで中でも1番高いのはこれか』


Lv99強欲な奇跡(アルティメット・グリード):500000


『あー、光魔法のLv99でございますね』


『うむ、そうだな消費量はドーンと50万だ。それはそうと魔物と人の魔力値の根本的な違いについて話そうか』


『そうでございますね。そもそも魔力値とは魔力の総量だけでなく一定時間で全回復する魔力の量の事を同時に指すのでございます』


『人なら約半日で全回復で魔物なら1時間ぐらいで全回復するんだ。やはり核がある方が回復力は圧倒的に高い』


『そして魔王になりますと…』


『1秒だ。すなわち俺は光弾ならその気になれば秒間1060発撃てるわけだ』


『次のお便りに行きましょうか、えーと』



A:主人公が生み出した魔物は図鑑に載ってるんだろうか?



『う、産み出したのでございますか!?』


『んなわけねーだろ。俺の想像から作られた産物だからアイビーム君は載ってないな、というかクリスタリアは既存の魔物をクリスタリア化させただけたから基本図鑑には載らん、次だ次』



A:リリウムちゃんの通っている学校ってどれだけ有名でどれくらいの規模があるんですか?



『王立魔物使い学校か………俺は知らん』


『なら私が説明するのでございます。総数約5000人の生徒を抱える学校でございます』


『多くね?そんなに人居なかっただろ』


『あそこは中でも最も成績の良い生徒が集まる特進クラスでございますからね。他の一般の生徒はポラリス中にある他の教室で授業を受けてるんでございますよ』


『そうなんだ……リリウムちゃん頭良かったんだ…』


『まあ、公爵令嬢でございますからね。学はあるのでございますよ』


『そういえばポラリスってドンだけ広いんだろうな?』


『軽く小国ぐらいあるらしいわよぉ?』


『そうなのか、通りで端から橋まで物理的に見えないわけだ………………ん?ってローゼ!?どこから入ってきやがった!』


『入り口からよぉ、面白そうな事してるわねぇ。私も混ぜてよぉ』


『面白くなってきたでございますからね』


『最後は私が読んじゃうわぁ~』



A:激しく動いたら処女膜が破れると聞いたのですが、魔王様達は平気なんですかね



『処女ぅ?』


『で、ございますか?』


『そんなこと言われてもぉ、物心ついた頃にはもう処女じゃなかったものねぇ』


『同じくでございますよ』


『だとしたら確認するにはぁ…』


『………………(そろりそろり)』


『何で逃げようとしてるのかしらぁ?』


『(ビクッ!!?)』


『そう言えばスドー様は処女でございましたね…ぐへへへ…』


『良いわ~可愛いわ~…(わきわき)』


『ぐへへへ…スドー様~…(わきわき)』


『ま、待て!話せばわか』







~自主規制により省略~良い子も悪い子も大きなお友達も真似しちゃダメだぞ♪(がらすと戯れるリリアナちゃんが代わりに写された)~








『………ぁ……………ぅ…(ピクピク…ビクッ…)』


『いやー、どうやら処女膜は無事なようでございましたね(ツヤツヤ)』


『そうねぇ、キレイな膜だったわぁ~(ツヤツヤ)』


『さて…皆さんどしどしお便りを寄せてほしいでございます!』


『またねぇ~』






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