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「人の心を読むのは、本当に難しい」

そもそもそんなことは普通の人にはできないことであるが.


心の声、ダダ漏れと言われる、はるな、自分からは人の心を読もうとは思わないが、読めないわけではない.かなり、かんなぎ能力が高い、静香も同じである.

愛ちゃん、健ちゃんも.無闇に人の心の中には立ち入らないようにしているのは、持って生まれた礼節、のようなものか?


今日、皆が新潟から帰ってくる.

「まだかな、海たん・・・」

「まだかな、ドクトル・・・」


玄関が、ガラリと空いた音がした.

「あ、帰ってきた」

二人の子供は、玄関に全速力で走っていく.


「何だ、ヘルメスか・・・・」

ヘルメスは、二日に一回くらいで別館にくる.重要な情報を伝えにくる、彼本来の仕事があるから


がっかりした二人の子供を見てヘルメスはちょっとしょげる.

「何だ、ヘルメスって、よ、おいちびっ子たちよ、それはねえだろう・・・」


ずしん、ずしん、と大きな足音の後、玄関がやや乱暴にあいた


「あ!」と子供が二人して、玄関に駆けつけるのと、ポセイドンのオトシャンが

「ごめんよ!」というのはほぼ同時だった.


普段は、大喜びの愛ちゃんと、健ちゃんは、今度もがっかりである.


「なーんだどっしんのおとしゃんか・・・」

いつもと違う、子供たちの反応に、どっしんのおとしゃんは、

ヘスティアの姉さんに聞いた「なんかあったんすか?」


「いや、何、新潟に勉強しに行った連中が今日帰ってくるのが、待ち遠しくて仕方ない、ってことなんじゃないかい?」


「あ、そうか、海ぼうたち、新潟にまたいったんか・・・そら、待ち遠しいわな、子供たちは・・・」


次に玄関がガラッと空いた.二人の子供はまた玄関に駆けつける

三度目の正直で、今度こそ、みんなが帰ってきた.


「ただいま!」と元気に入ってきたのは、海丸君である.

「ただいまー」次にアテナが入ってきた.

ちょっと元気がないのか、はるなと静香が入ってきてボソッと「ただいま・・・」


「はい、戻りましたよ」デメテル母さんがゆっくりと入ってきた.その所作は優雅である.


次にルシフェルが、「おう、帰ったぜ」とは言って入ってくる.意気揚々という感じでまるで凱旋将軍だ.


おや?ドクトルは?外でなんかもじもじしているらしい.


「おう、おめえ、何、外でぐずぐずしてやがんで、ほら、入んな」


ドクトルは新潟であったことで、はるなの機嫌を損ねたと思い、なかなか玄関の敷居を跨げないでいる


「なんかあったんですか?新潟で?」健ちゃん.愛ちゃんのママが聞く


「あの、新潟で山姥さんのところに泊まったのですけど・・・」海丸君は最後まで言わない.

「そんでね、その山姥ってのが、なんとドクトルの奥さんで・・・」デメテルも最後まで言わない

「伊都実さん、伊都実さん・・・」うっとりしたような顔でルシフェルが、少し顔を赤らめている


何と,ドクトルは奥さんが新潟にいて、はるなと、静香はそれがショックであまり口が聞けなくなったこと、


そして何と、ルシフェルが、ドクトルの奥さんに一目惚れでデレデレになったこと、


朱鷺の話を聞いた、静香とはるながちょっと元気になったこと,


アテナは相変わらず、食べまくっていたこと・・・・


「あれ、伊都実さんにあったんですか?私も会いたかったな・・・」


皆、「え?」である


ママはドクトルの奥さんと知り合い?


「お子さんたちとも会いました?」

「え!」ドクトルに子供さんがいることもママは知っている?

「あ、そうか、お二人とも子供さん、仕事とか、学校で家を出られたんでしたっけね・・・」


三度、「え!」である.ママはドクトルの家族構成/ご家庭の事情まで知っている?

「健ちゃん・愛ちゃんママ、ドクトルの奥さん知ってるの?」恐る恐る、静香が聞いてみた.


「ええ、小さい頃から知ってますよ・・」

けろりとした顔でママがいう.


一同「えーーー!」である.


「愛ちゃんが、入院していた時も何回か、お見舞いに来てくれましたよ」


「!!!」


「あんなドクトル、何でそういうことちゃんと言わないの」ルシフェルも、ちょっとむすっとしてドクトルに詰め寄る.


「いえ、でも、妻は妻ですし、健ちゃんママとは私なんかよりずっと古い付き合いみたいですし・・・」


神々の世界も狭いが、ドクトルの住んでいる世界もことのほか、狭いようである.


「ねえ、ドクトル、お土産は?」けんちゃんがせがむ

「ねえドクトル、オメーげは?」と首を傾げて愛ちゃんがせがむ


「おっと大事なの忘れてました、万代太鼓、しろと、イチゴあったからみんな買ってきちゃいました」


「やった!!」愛ちゃんと健ちゃんは飛び上がって喜んでいる.

「僕は白から・・・」

「あいたん、いちごの・・・」

もう、食らい付いている.


「あ、かみに残ったクリーム、テーブルに引っ付けないようにね・・・」ドクトルが言い終わる前に、

「あ、っと、あ、紙まで舐めているから、クリームはつかないか・・・・」


アテナと静香、はるなはすでに、笹団子を開けて3人向き合ってこそこそと食べていた.


いつの間にか部屋に来ていたポセイドンは、

「ほお、何じゃこれ?」と柿の種の缶を開けて、そのまま、ジンベイザメかシロナガスクジラが、オキアミを口の中に流し込むように、口の中にジャラジャラと流し込んでいた.


「父上、それ、みんなで食べるやつ〜!」海丸君がすぐに気が付いたにもかかわらず

海の神に柿の種、缶の中、3分の一くらい食われてしまった.


いつもの別館の風景だった.

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