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海丸・成長の証④「オリンポスの最高会議にて、リバイアサンの封印いかに?」


 日本の10月は、「神無月」と言われる.神々が巷からいなくなる月という意味である.いなくなった神様たちはどこにいったのか?

出雲国である.同地では10月は「神有月」というらしい.


どう言った神様が集まるのだろうか?

「八百万の神々」が、大国主命を議長として、「神議り(かむはかり)」を行うとされる.


八百万柱もの神々による直接民主制?あるいは、八百万というのは「たくさん」という例えかよくわからない.


ギリシャはオリンポスの山でも、神々の最高会議が開かれる.こちらは代表による民主制である.12神が代表の中枢である.開催の時期については、伝わっていない.

日本のように、10月に開催ということは決まっていないらしい.


神々の序列は、以下の通りである.そう、代議員それぞれの立場は同等ではなく、序列がある.


1.ゼウス(ここではルシフェル)

2.ヘラ

3.アテナ

4.アポロン

5.アプロディーテ

6.アレス

7.アルテミス

8.デメテル

9.ヘパイストス

10.ヘルメス

11.ポセイドン

12.ヘスティア


ディオニソスが12番目と言われる場合もあるが.なんでも、ヘスティアがその席をディオニソスに譲ってもいい、と申し出た、と言われるが、酒と宴会と、アル中教団の神が、神々の一人ではあんまりだろう、ということで、ヘスティアが12神にとどまった、とする.それに、ヘスティアが12神とすると、男女の割合、6人、6人で均等になるが、ディオニソスとした場合、男女のバランスが大幅に崩れてしまう.


ハーデスもオリンポス政権の創業以来の主要な神の一人だが、管理する領域が冥界なので、地上と、天界、海を支配する12神の一員からは外されているが、会議には折に触れて参加している、という事情である.


円卓を囲んで席順は、

子の方角つまり、真北にゼウス

右手、丑の方角にアテナ、左手、亥の方角にヘラが座る.

寅の方角はアポロン、

真東、卯の方角はアフロディーテ、

辰の方角は、アレス、

巳の方角はアルテミス、

真南、午の方角はデメテル、

未は、ヘパイストス、

申は、ヘルメス、

真西、酉の方角に、ポセイドン、

そして、戌の方角は、ヘスティアである.

根拠はいろいろある.まず、真北は、北極星が位置する.不動の天帝のいちはここにきまっている.玉座にある、ゼウスの頭上、すぐ、40度の角度見上げた位置に、北極星が見える.北方は、序列、の高い女神を拝し、その他の神々は、序列により、30度ずつ、均等に配しているということである.本当にそうか?という人がいるかもしれないが、配置してみると、それしかないのかと気がしてきた.


議題はいくつかある.今回の中心議題は、

「リバイアサンの封印を解くべきか?」という問題である.

父親のポセイドンから、議題が提起された.


神々が順に意見を述べる.


「あの子の、封印、そろそろ解いても良いかも、と私は思う.」アテナがいう.別館で、海丸君のことをよく見ている.このところ、かつての力はそのままに、その使い方に関して、目覚ましい進歩が見られるということが理由である.彼には大人にも負けない、自制心がある、と言うのが、アテナの意見である.


「リバイアサンの成長が目覚ましいことは私も認めたい.ただし、人の子供との交わりの多い神、もう少し我々の管理下においた方が良いのでは?」ヘラの意見である.彼女としては、神々の寵愛を一身にうける、愛子の、守護をこの若い神に任せるべきだか、どうかということについてはまだ不安がある.


「あの子がいたから、うちの子がぐれたりしないで、八幡さまの修行、終了できたようなもんだからね.息子の友達にあんなできた子がいて、母親の私としてはありがたいことです.」アフロディーテの意見である.うちの子というのはキューピーのことである.


「キューピーと、リバイアサン、お互いに切磋琢磨し、良い方向に成長しつつあるということは、私も認めたい.しかし、キューピーの弓の師匠である、八幡大菩薩様、キューピーはまだまだ修行が必要とされました.成長の余地があるからです.リバイアサンについても、まだまだ伸び代があると思う.もう少し我々が導く必要があるのではないかと考えますが・・・」アルテミスの意見である.


「若いだけに以前のあやつのように、めちゃくちゃなことしないとも限らない.若気の至りというやつだ.私も、もう少し指導を継続すべき、封印はまだ解くべきではないと考える.」軍神アレスの意見である.


「若いやつ、一生修行だ.でもそのうちに、独り立ちさせてやらないとな.でも今ではない」ヘパイストスは短くボソリといいことを言う.


「あいつ、真面目すぎるんだよね.なんでも自分でやらないと、独り立ちも、監視されていたらできないのでは?」自由放任で少し道を踏み外しがちなアポロンの意見である.


「ヘルメスはどう考えるか?」ゼウスが訪ねた.

「お前も奴のことはよく見ておろう」

「へい、あっしからみると、海坊、あ、いや、リバイアサン、確かにいい感じで、大人の神の仲間入り、できそうなところまで、成長したことは確かだと感じます.ただし、まだ、奴には迷いが多い、気がします.もう少し、わっしら、大人が見守ってやった方がいいのではないかと思います.」普段は飄々としているように見える、ヘルメスは、父である最高神の忍び旅の供をして全国行脚をしてきたから、人を見る目が確かである.


「なるほど」最高神は同意する.彼もヘルメスの意見には一目置いている.


「そう、あの子は本当に真面目で、学びの姿勢が半端ではない、と私も思う.人間の世界で、稲作を始めるとき、彼は率先して、計画の遂行に手を貸してくれた.その点だけから見れば、いつでも独り立ちできるとは思う.それがいつか、ということになろう.ただし、問題は、彼が非常に優しい子でもあるということである.知恵とやさしさ、この二つの本来は徳になるべきことが、彼にとっては時に重荷になりうる.知恵と優しさ故に、彼の悩みは深い.」デメテルの意見である.


「もうちょっと、大きくならないとね.あの子、遠慮して、お菓子もご飯もあんまり食べないんだよ、すぐ人に譲っちゃうんだろね、弟妹たちにね、ははは、ポセイドン、あの子の封印解くのは、もうちょっと大きくなってからでいいんじゃないかい」ヘスティアおばさんの意見が議論の流れを決定付けた.


「最高神、あなたの裁定は?」序列2位の女王、ヘラが尋ねる.


「私は、まだ、リバイアサン、独り立ちには早いかと思う.今のままで完成、と言うには、惜しい.まだ、教育の余地がある、と思う.そう遠くないうちに封印を解く日は必ず来る.なに、慌てることはない、もう少し見守ってやろうではないか、有望な若者をな.しばらくは、我々がさらに教え、導いてやるべきだと思う.よって、今回の議題、結論は、封印の解除は、時期尚早.どうだ、ポセイドン」


「ははあ、仰せのことよく理解いたしました.」


オリンポスの最高会議では、海丸君=リバイアサンの封印解除は未だ時期尚早という結論に至った.


最高会議の議決については後日、父神から海丸君本人に伝えられた.

海丸君自身はというと、重い責任を今背負うことの重圧を考えると、神々の議決は妥当だと感じていた.父神が少し残念そうなのはそれもよく理解できたのだが.






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