夜空の星座①「ケイロンはケンタウロスの賢者」
ケンタウロスをご存知だろうか?
体のお臍から下は、馬、おへその上は、人間の形をしている.ギリシャの神話に出てくる異形のものどもである.
ケンタウロスと呼ばれるものども、だいたいにおいて、乱暴で、行儀が悪い.
嫌われ者のならず者が多い.
友達の結婚式に、招かれて、花嫁を手込めにしようとして、大騒動を起こしたり、
川の渡守をしているときに、ヘラクレスの奥さんを連れ去ろうとしたり
・・・・・・
ケンタウロスの一族には社会的に不適合の人が多かったらしい.
ケイロンは違った.ケンタウロスなのだが、賢者と言われる.
そして彼は何より、血筋が違った.最高神と同じく、クロノスを父とする.ゼウスとは兄弟ということになる.しかし、ケイロンはオリンポスの最高神と、その兄弟姉妹たちとは、母親が違う.クロノスは奥さんのレアの目を盗んで、馬に化けて、浮気相手を探していたらしい.
動物に化けて怖い奥さんに隠れて浮気をしようと言うところは、誰かに似ている?
「うん?誰かって、俺のこと?呼んだ?」とルシフェルが、いう.ゼウスは彼のギリシャにおける名前である.
父のクロノスは問題のある人だった.彼の一味のティターンと、ゼウスたち、オリンポスの一党との戦争は、ティターノマキアと呼ばれる大戦争だった.このことについてはいずれ必ず書く予定である.
馬に化けたクロノスが、ニンフのピリュラーと交わってできた子がケイロンである.母親の名前、ピリュラーと言うのは、菩提樹の意味だそうである.菩提樹は、パーリ語及びサンスクリット語の“budh”という語根に由来し、覚醒する、転じて知り尽くすまたは完全に理解するという意味をもつ.おそらく、ケイロンの知性は母親譲りなのだろう.
幼い頃に、アポロンとアルテミスに、色々と教えを受けた.彼らと兄妹のように山の中で育った.本当は、彼らが、甥、姪で、ケイロンはおじさんに当たるのだが、昔は自分より年下のおじさん、おばさんなど、ざらにいたものだ.
ケイローンはアポローンから音楽、医学、予言を、
アルテミスから狩猟を学んだという.
ケイローンはペーリオン山の洞穴に住み、薬草を栽培しながら病人を助けて暮らしていた.
英雄たちに請われて、馬術、弓矢も教えたという.
彼の弟子と言われる英雄たちは錚々たるものである.
名前を列挙してみると、
ヘーラクレース
アキレス
イアソーン
双子の兄弟、カストールとポリュデウケースも彼の弟子らしい.
カストールには乗馬術と剣術を、
ポリュデウケースにはボクシング(拳闘)
を教えた可能性がある.
英雄ではないが、
アクタイオーンも彼に養育されたし、
アポロンは息子のアスクレピオスの医術の師匠に、ケイロンを選んだ.
弓を持つケンタウロスは、ケイロンを表し、知恵の象徴であるらしい.
ヘーラクレースとその他大勢の粗暴なケンタウロスたちとの争いに巻き込まれ、ヘーラクレースの放った毒矢が誤ってケイローンの膝に命中し、不死身のケイローンは苦痛から逃れるために、ゼウスに頼んで不死身の能力をプロメーテウスに譲り、死を選んだ.
その死を惜しんだゼウスはケイローンを星座の一つに加えた.「射手座」がそれである.
星座になった英雄たちは隣に誰がいて、隣は誰で、と言うことで、色々問題が起こることがあるのだが.射手座の近くには、何かあったっけ?
次に、大熊座と、小熊座がなぜ海に沈まないか話をしようと思う.




