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中東というと砂漠のイメージ?


ベイルートから、アンブロシアを買ってくれた「お客さん」たちに見送られて、一路、イスラエルのエルサレムを目指すことになった、ゼウスであるが、中東というと砂漠の国のイメージであったが、かなり先入観が混じっていたらしい.


ベイルートを首都とする、レバノン、山岳地帯は、高級建材である、レバノン杉で有名である.3000m級の山が連なる内陸部に杉の森が連なる.


海沿いは、地中海気候で、なんとなくギリシャ本土や、クレタ島ににている気候のようで、砂漠はあまり見かけなかった


ゼウスはちょっと拍子抜けして、ラクダたちにもらす


「せっかくお前たちを譲り受けたのに、砂漠があまりなくて申し訳ない・・・」


「いえいえ、旦那、いいですよ、あっしらも、砂漠歩くよりも、緑の多いとこの方が、ゆったり歩けまさー」


ラクダの、ラダーとクダー、今日のゼウスは、ラダーの背中に跨り、荷物の袋はクダーに乗せてある.彼は草木や、動物と話ができる.人里を離れてからは、ずっと彼らとしゃべりどおしである.


「しかし、旦那お若えのに.あっしら獣と話ができるなんててえしたもんでげすな、なんか特別な、道具でもお持ちで・・・」


「いいや、何も・・私は、いつからかわからないが、草木や、鳥や獣、虫、岩や砂、川や海の水とも話ができるんだ.これってみんなができるわけじゃないのかい?」


「旦那、それは立派な特技でさ、人で獣と喋れるなんざあ、これから会いに行く、ソロモンの王様くらいですわな.あの王様は、なんでも天使にもらった、指輪を使うと、あっしらみたいな獣と話ができるそうですぜ・・・・」


「ふーん、そうなのか・・・」


ゼウスは物心ついた時から、人以外とも色々と話をしてきた.友達もそうかと思って観察してみたが、人の子供は、草花や、動物とは話はできないらしい.

母上や、乳母のアマルテイアも話はできるらしい.神と人の違いとはこういうところなのかと、幼いゼウスは思ったのだが.


あ、あとは、時間と空間を自由に動き回るなんてのも、友達の人の子達は誰もできなかったな・・・・


「そうそう、人なんざあ、我々獣の言うことなんざ、全く聞く耳またずで困ったもんですよ・・・」ラクダたちの愚痴である


「なるほど、ソロモンの王様、私にあってくれるかどうかわからないが、その辺の人と、神の違いなどについてもご教授願うこととしましょうか・・・・」


ラクダたちとおしゃべりしながら、比較的緑の多い道を通るので、のんびりした旅である.外が暗くなってきたので、野宿をすることになった.


「よし、ちょっと待っててくれ、道の途中に、枯れた杉の葉っぱとか枝が落ちていた.オリーブもあるかな?ちょっと拾ってくる」


ゼウスはオリーブの枯れた枝とすぎの葉っぱと枯れた枝を、大き袋にいっぱい詰めて戻ってきた.


「それで、さっきのご老人にもらったオリーブの油をまぶして・・・」


「お前たち、ご飯、アンブロシアでいい?口に合うかだけど・・・」


2枚の皿に、アンブロシアを注いで、ラクダたちに与えてみた


「おお、旦那これはうまい!なかなか、栄養も高そうですね・・・」


これは、アンブロシアって言って私たち、ギリシャのものには神の食品と呼ばれているのだけど、正体は、蜂蜜ベースに小麦粉とか、色々混ぜて、あと微量な栄養を補充してあるってだけなんだけどね


「ほお、大したもんでガスな・・」


ただし、こればっかりだと飽きるから、色々、ベイルートの街で、干し肉とか、チーズとか、羊の乳も買ってきた.


「温めて食べようか、あ、でもお前たちは干し草の方がいいかい?」


「いえいえ、旦那、あっしらは、道端に生えている草でもいいわけですからお気遣いご無用になさってくだせえ・・・」


旅の空の下の野宿で、ありあわせの食事だったが、満ち足りた夕ご飯だった.


羊の毛皮を毛布の代わりにかぶって、2頭のラクダと、ゼウスは身を寄せ合って眠った.


乾いて、寒さの厳しい中東の夜空.星の動きはクレタと同じだが、一つ一つの星はより鮮明に見えた.


すぎの枯れ枝の焚き火はいつの間にか消えていたが、寒さを感じることはなかった.

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