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養蜂の神・アリスタイオス

ある日、健ちゃんが泣いて帰ってきた.蜂に刺されたらしい.幸い、蜜蜂だったらしいが・・・


「甘い匂いのする木箱が置いてあったから近寄ったらね、ミツバチが、たくさん飛んできて・・・」

それで刺されたらしい.


「スズメバチでなくて良かった・・・」

今日は珍しく、パパが別館に来ている.ドクトルと何か勉強の打ち合わせらしい.


「昔、ドクトルのお母さんに、蜂に刺されたあと、治療してもらったことがありましたね.確か、アンモニア、塗られたんでしたっけ・・・・」


「お、随分と昔のことを覚えてますね・・・・」ドクトルも懐かしそうに話す.


兄気分のドクトルにくっついてパパは、山谷駆け回った時代があった.カブトムシやらクワガタを取りに行ったらスズメバチが飛んできたり、

田んぼの畦道を歩いていたら、大きな青大将が、前を横切って、それ以来、虫取りにあまり行かなくなったとか・・・・


健ちゃん・愛ちゃんのパパとドクトルが、ドクトルのおばあさんの家に遊びに行った時のこと.裏庭を散歩していた時.うっかりミツバチの巣に触れてしまった.一斉に飛び出してきた、蜂に、体を何箇所も刺された時のことである.


ドクトルのお母さんは、医者の娘で、姪で、医者の孫で、しかも医者の姉で、医者の母で、ただ、御亭主とご本人は医者でなかったという方である.ドクトルが怪我をした時など、平然と、3cmくらいの、血が吹き出している傷口を消毒して、包帯を巻いてくれた.ドクトルの体には数カ所、その傷が残っている.


「化膿したら、指をもがないともダメかもね・・・」と彼女は息子を脅した.

ちなみに母の父、ドクトルの祖父に当たる人は山奥の小さな村の開業医であった.


蜂に刺された時には、ドクトルのお母さんも一緒に山歩きをしていたから、3人してそこらじゅう刺されたということになる.けんちゃんのパパとドクトルは、泣きながら、しかしドクトルのお母さんは落ち着いて、家に帰って、薬箱からアンモニアを引っ張り出してきた.


見える範囲の針を取り除いて、水で洗って、というところは、今でもそうだと思う.


「蜂の針の毒が、蟻酸という酸だから、アンモニアのアルカリで中和しましょうという考えみたいだけど、なんか余計に痛くなった気がしましたけどね・・・」


「そう、今では、やっては行けない治療ということになってますね.所謂民間の治療でしょうか・・」


健ちゃんは、抗ヒスタミン材を塗ってもらって、痛みはすぐに治ったようである.


ドクトルとパパにミツバチと人間のことについて色々聞いてみた.


海丸くん、愛ちゃん、はるな、ルシフェルも話を聞いている.


海丸くんは、日頃疑問に思っていたことを尋ねる.

「大昔の日本って、養蜂って行われていたのですか?」

「どうして、大昔の日本、養蜂がなかったと思う?なんでそう思う?」ドクトルが逆質問した.


「だって、ギリシャには、養蜂の神様がいるから.アリスタイオスさん、アポロンさんの息子さんなんですね.別館にもこられたことありますよね.いろんな蜂蜜の瓶、お土産にもらった・・・」


「蓮華、アカシア、りんご、みかん・・・・」


ミツバチの作る蜜には、

単花蜜たんかみつと、

多くの花から集められた「百花蜜ひゃっかみつ」があるらしい.


日本や世界でよく知られている主な蜂蜜の種類は以下の通りである.


1. 代表的な単花蜜(花ごとの蜂蜜)


アカシア(ニセアカシア)「蜂蜜の女王」とも呼ばれる.

レンゲ(蓮華): 日本の代表的な蜂蜜.ほのかな甘みと優しい香りで、非常に人気.

ミカン(柑橘類): みかんの花の爽やかな香りと、少しの酸味が感じられる、すっきりとした甘さ.

トチ(栃): トチノキの花から採れる.コクのある味わいと香りが特徴で、紅茶などに合う.

リンゴ(林檎): リンゴの花の香りがほんのり漂う、フルーティーな甘さ.

クリ: ダークブラウンで、独特の香ばしさと少しの苦味がある.パンやチーズに合う.

ラベンダー: 花の香りが華やか.ハーブのような風味がある.

マヌカ(マヌカハニー): ニュージーランドの野生のマヌカの木から.独特の風味が濃厚で、健康目的で人気.

クローバー: シロツメクサの蜜.クセがなく、マイルドな甘さ.


2. 百花蜜ひゃっかみつ

春、夏、秋など、その時期に咲いているいろいろな花からミツバチが集めた蜂蜜.

地域や季節によって味が異なり、深みのあるコクが特徴.


3. その他(樹液や蜜源の違い)

蕎麦そば: 黒っぽく、非常に鉄分が豊富。独特の強い風味がある。

甘露かんろ蜜: 花の蜜ではなく、木に寄生する昆虫の排泄物からミツバチが作った、色が濃くて栄養価の高い蜂蜜.


ミツバチは、周囲にある最も蜜が採りやすい1種類の花に集中して集める「訪花の一定性ほうかのいっていせい」という習性があるため、こうした異なる種類のはちみつが自然と出来上がる、ということらしい.


そばアレルギーの人が、密室で、殺された.蕎麦を使われた可能性がない.しかしそこに落ちていた、蜂蜜、そばのはなから取った蜜だった・・・


推理小説のネタにもはちみつは大活躍である.


日本で用法が盛んに行われたのはいつか?神話時代にはなかったのだろう.担当の神がいないから.ではいつから?


飛鳥時代に、養蜂技術は、百済から伝わったらしい.「古式養蜂」として、江戸時代まで続き、明治以降は西欧方式の養蜂技術が導入されたらしい.


「なんか、いろんな蜂蜜の味、食べ比べてみたい気がしてきませんか・・・・」


みんなで、近くの蜂蜜専門店に行って、何種類か、蜂蜜の小さな瓶を買ってきた.


皆でワイワイ言いながらその味見をした.ミツバチ達と、豊かな日本の自然に感謝しながら・・・・





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