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おばば様、「それで、診断は?」

今日は、おばば様のMRIと、結果の説明の日である.

デメテルと、はるなと、ルシフェルが付き添った.


「MRIを撮影する間、おばば様、絶対に動いたりするんじゃねえぞ、動くと検査が途中でストップだからな、病院に迷惑かけんじゃねえぞ」と、息子にきつく、注意されていた.おばば様は、必死にじっとするようにした.


ガンガンと音はうるさいし、何度、顔の前のコイルというを取り払って外に逃げ出そうかと思ったことか.


しかし、皆忙しいのに都合をつけて付き添ってくれるのだ.ここは大人しくじっとしていることだと割り切った.


少しだけ動いてしまったが、できた画像は診断のために評価に耐えるものだった.終わってからレントゲンの技師さんには褒められた.


「鬼丸さん、頑張りましたね」と

このように褒められたのは、いったい何年ぶりだろう、ひょっとすると、1000年ぶり?いやいや、私はそもそも人に褒められたことがなかったか・・・


ドクトルの診察室の前で呼ばれるのを待った.息子も娘も、はるなも何も言わないから、ますます緊張する.


(いったい何を言われるのだろうか・・)


「鬼丸正子様、三番診察室にお入りください・・・」

(この頃は患者さんを、名前で呼ばないで、番号で呼ぶのが流行りだが、ドクトルは、ガンとして名前で患者さんを呼び入れている)


「おばば様、頑張りましたね、大変でしたでしょ」とドクトルも気遣ってくれる.

「はあ、でも頑張りましたよ・・・」


「そう、頑張りました、いい写真が撮れました.そしておばば様の脳はシミひとつない、立派な脳でした.アルツハイマー病と言って、脳の萎縮が起こる病気に特有の、脳の局所的な萎縮もないようです.これは、VSRADっている特別はソフトで解析しています.脳の中に古い、出血や、脳梗塞を疑わせる所見もほとんど見られません.脳の血管に至っては、ほとんど若い若い人の血管といっていいほどです.立派です!」

続いて、採血等の検査の結果である.

貧血はありません.

腎臓の機能も問題なし、検尿では、タンパクも血尿も見られません.

糖尿病ではなさそうですし、LDLコレステロール、中性脂肪も正常、肝臓の機能も問題ありません.甲状腺の機能が悪いと認知症の症状が出ることがあるのですが、甲状腺も問題ありません.ナトリウム、カリウム、リン、カルシウムの異常もなし、


血圧は120台/70から80台で問題なし、不整脈はなくて、心電図も全く正常でした.


おばば様はほっとした.ルシフェルと、デメテルもほっとした顔をする.


認知症の修正可能な14のリスク因子 (2024年報告ベース)

最新のランセット報告によると、以下の14項目がリスク因子とされています。

そして数字は発症に寄与する割合である.


2020年では、認知症のリスクとして以下の12の因子が報告されていた.


教育不足

難聴

頭部外傷による脳の損傷 

高血圧 

過度の飲酒 

肥満 

喫煙 

うつ病 

社会的孤立

運動不足 

大気汚染 

糖尿病  


2024年版 認知症リスク因子は、新たに、視力障害と、高LDL結晶が加わって、14項目のリスクが示された.


【若年期(Early life)】

教育の充実度(5%)


【中年期(Midlife)】

難聴(7%)

高LDLコレステロール値(2024年新追加)(7%)

うつ病(3%)

頭部外傷(3%)

身体不活動(2%)

糖尿病(2%)

喫煙 2%

高血圧(2%)

肥満(1%)

過度な飲酒(1%)


【高齢期(Late life)】

社会的孤立(5%)

大気汚染(PM2.5など)による体調不良(3%)

視力障害(2024年新追加)(2%)



すべての因子のリスクを軽減させるとなんと認知症のリスクは、45%減らすことができるというのは驚くべきことである.いかに生活習慣の改善が、認知症予防に大事かということがわかるというものである.喫煙とか過度の飲酒が意外と低い、難聴がかなり良くないと言うことらしい.この頃は難聴を認知症予防のためになんとかいようという取り組みが、活発になりつつある.

おばば様の場合、物忘れ、記名力障害、遅延再生機能等の高次機能に全く問題はなく、採血その他の検査、生活習慣でもほぼ問題はありません.画像も全く正常ですというかむしろ、97歳の脳でこの所見は、奇跡と言ってもいいくらいです.


「強いて、問題があるとすれば・・・・」ドクトルが言うには、

「強いて問題があるとすれば・・・・」ルシフェルとデメテルが、ドクトルの答えを待ち構えるように聞く


「お一人で暮らすのはちょっと問題かもしれませんね.上記の通り、社会的な孤立、難聴は認知症のリスクになり得ます.誰かと話をする、人のは話を聞くと言うのは大事だと言うことです.時々子供さん、お孫さん、家に行ってあげるか、一緒に暮らしてあげるとか、考えてあげてもいいのでは、と思いました」


と言うことで、レアおばば様は、別館で息子や娘、孫たちと暮らすことになった.








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