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おばば様、登場!

冬のある日.

別館の物置の前で、はるなとデメテルの母さんは、白菜の漬物をつけている.


(別館のレシピは末尾に書いてある通りです.興味のある方はご参照ください)


子供たちは、もう学校から帰ってきている.遠くで、キャキャ、おしゃべりしている.


玄関の前で誰か案内を乞うている.


「ごめんくださいまし・・・・」

年配の女性である.

はるなが応対に行った.


「あの、どっちらさまで?」


「・・・・」

年配の女性ははるなの顔をじっとみる.


「え、お前、ヘスティア、ヘスティアだろ、なんとまあ久しぶりで・・・」

「いえ、私ははるなと言いまして、この家に住んでまして・・・」


様子を見にきたデメテルが、

「え、母ちゃん?母ちゃん!」


「ああ、デメテルー!」


老女と、デメテルが抱き合った.

その脇には漬物石を置いた、白菜のバケツが乱雑に置かれている.


「おや!お前は・・・・・」

はるなも、デメテルも訳がわからず彼女の様子を観察していると、なんとそのお婆さんは、漬物石を一つ、持ち上げて


「ゼウス!」と言って漬物石に頬擦りを始めた.


「!」デメテルははっとした.


説明するまでもなく、このおばあさんは、オリンポスの兄弟姉妹たちの母親のレアさんである.


取り敢えず、客室に案内した.


ヘスティアも、ちょうど別館に来ている時だった.デメテルとはるなに話を聞いて、母が来たことは知っていた.ちょっとしたいたずらを思いついた.


客間では、デメテルと、健ちゃん・愛ちゃんのママが相手をしている.


「そんでね、うちの人、無期懲くらったでしょ、看守のヘカトン(ケイル)にちょっとだけ、息子や娘に合わせるから、出してくれって頼んでも、あいつ、一切うん、って言わないのだよ、前にうちの人に捕まって、牢屋入れられたの助けてやったの私なのにね・・・」


「そんで私は、一人で宮殿の隣の離れに住んでるのだけど、息子やら娘たちはどこに行ったか、様子を見に来てくれるのは、ヘルメスと、アルテミスくらいなもんさ.

そんでね、長男のハーデスなんかは時々様子を見に来てくれんだけど・・・」


「はあ、はあ、はい・・・」とのべつまきなしに喋りまくる、ばあさまを相手をしているママは、相槌をちゃんと打つ間もないくらい、話の隙間に、何か自分の言いたい言葉を挟む余地はなかった


「ハーデス、あの子は見かけによらないで、優しい子なんで、お母さん、うちに来て一緒に暮らしましょう・・・って言ってくれるんだけどね・・・」


「はあ、それで・・・」なんとか言葉を挟むことができた.


「わたしゃ、冗談じゃない!って断ったよ、だってあいつ、自分のとこ来いってことは、そろそろ死んだらどうだってことだろ・・・・」


説明するまでもなく、ハーデスは死者の国・冥界の王である.


「はあ・・・・」


そこにヘスティアがお茶を持ってやってきた.

「いらっしゃい」

「おや、あんた、先ほどは、ご丁寧に・・・」


なんと婆さんは、はるなと、ヘスティアの区別がつかないらしい.

続いて、はるながお菓子を持って入っていった.


「おや、あんたが、さっきの子で、それであんたが・・・」

二人の顔を見比べて、「こっちだ!」とヘスティアに抱きついた


「母ちゃん、久しぶりって言っても、時々私ご飯持っていってあげてるんだけどね.」


レアさんは最近物忘れが出てきたらしい.


廊下で数名がドタドタ走ってくる.


「おばば様がきたって、おばば様・・・・」


キューピーと海丸くん走ってきた、愛ちゃんと、健ちゃんも二人について走ってきた


「おお、おお、お前が一学だね、ポセイドンのとこの・・・」と言ってキューピーのほっぺに手を当てて、じっと顔を見る.


「いえ、僕がキューピー、アレスとアフロディーテの子供です」


「僕が、一学です.」


「おやおや、まあ、お父ちゃんに似ないで、小さいこと・・・・」


おばば様が、目を細めて、孫やらひ孫たちの相手をしている隙にこっそり入ってきたのはゼウス=ルシフェルである.


「おや、デメテル、さっきの漬物石がこんなところに・・・いいよ、いいよ、私にも手伝わせておくれ・・・」と言いながらなんとルシフェルの頭をヘッドロックして、外に持ち運ぼうとした


「おばば様、いや、俺は漬物石じゃなくて、その息子の、ゼウス、ほら、あの、石ころは、俺の代わりに親父に食わせたので、ほれ、俺が息子の・・・」


「おや、なんだい、あんたが息子かい、でもこいつ、石のくせに軽いな・・・

自慢の息子のゼウスの頭の中、それはそれは立派な脳みそがたくさん詰まっていて、重かった・・・」

クロノスに赤ちゃんを包む布で覆った石を飲ませたのはこのおばば様である.


尚もおばば様は、ルシフェルの頭を抱えたまま離さない.


「ほーれ、母さん、こっちは本物のゼウスで、漬物石はこっち・・・」

デメテルが外にあった、漬物石を一つ、婆様に渡した.


「あ、そうかい・・・」


「どっちがどっちかわからないね、まあいいか・・・・」


海丸くんと、ルシフェルと、デメテルとヘスティア、はるな、キューピー、皆顔を見合わせて、いった


「婆さん、認知症?」


おばば様はニコニコしながら、お茶を飲んでいる.背筋がピント伸びていい姿勢である.見た感じはこの婆さん只者ではない、雰囲気なのだが・・・・・


これからどおなりますことか、続きをお楽しみに

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


(別館漬物レシピ)


漬ける時期(これが一番重要)

ベスト:11月下旬〜2月(寒くなってから)

理由:

気温が5〜10℃前後 → 雑菌が増えにくい

発酵がゆっくり進んで旨味が出る

昔は「霜が降りてから」と言われていた

今(冬場)ならまさに適期

※暖かい時期にやるなら冷蔵庫必須(後で触れる)

基本の材料

白菜:1株(2〜3kgくらい)

塩:白菜重量の 2〜3%

→ 2kgなら40〜60g

(好みで)

昆布 少々

唐辛子 少々

王道の漬け方(昔ながら・一番うまい)

① 白菜を干す(重要)

半分か4つ割りにして

天日で 半日〜1日 軽くしんなりさせる

水分が抜けて味が入りやすくなる

② 塩をふる

葉と葉の間に丁寧に塩をすり込む

特に芯の部分は多め

昆布や唐辛子入れるならこの時

③ 漬ける

漬物桶や鍋、ビニール袋でもOK

ぎゅうぎゅうに詰める

上に重石(白菜の重さと同じくらい)

④ 待つ

温度5〜10℃なら:

2〜3日 → 浅漬け

5〜7日 → ちょうどいい

10日以上 → 酸味出てくる(古漬け)

途中で水(漬け汁)が上がってくれば成功

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