越後の雪山にて①「スキー!」
海丸くんとキューピーの学校が冬休みになった.
皆が楽しみにしていた、越後にスキー旅行である.
今回は、ポセイドンのオトシャンがどうしても行きたいというので、移動をどうしようかという問題になった.車?オトシャン一人でフェラーリ乗って行かせるわけにおいかないだろうし・・・・
皆が行きたがるので、大人数の移動が一番の問題だった.
参加者のリストである.
ドクトル、はるな、静香、愛ちゃん、健ちゃんと、ママ
神々では、
海丸くん、キューピー、愛染の母ちゃん、デメテルの母さん、アテナに四天王、アポロン(珍しい!)、それにポセイドンのオトシャンである.
ペルセポネは「行きたいなー」といっていたが、冬の間は、いけない.冥界の掟はそれほど厳しい.ハーデスの魔導さんも同じである.4月の終わり、頃ならということで、またの冥界の夫婦はまたの機会にした.
そしてなんと、現地にて、ドクトルの奥さんが合流することになった!
「誰か、忘れてませんか・・・」あ、そうか、ルシフェルの親父の名前が入ってなかったか.まあ彼の場合は大体ついてくるみたいだが・・・
車に分乗してというと、ドライバーが足りない.冬休みの新幹線、上越、長野北陸新幹線は結構混む、荷物が多い、さらにポセイドンのオトシャン、デカすぎて、乗れない・・・
「じゃ、バス借りて、行きましょうよ!」健・愛ママの提案であるが、
「でも誰が運転を・・・」はるなが問題を指摘する.「うちのかかあ、大型二種持っているけど・・・」ドクトルである.
「え!」皆が驚く.
「いつみさん、バスの運転できるの?」静香と、はるなが驚く.
「でも、新潟から出てきてとなると、ダメ元で頼んでみますか・・・」ドクトルは、なんか渋っている.あまり奥さんに借りを作りたくないということなのだろうか?
「じゃ、私が運転しますよ」ママがいう.
再び、皆が「え!」である.
「私も大型二種持ってますよ、いつみさんとは同じバス会社で働いてましたから、私の方がちょっと先輩でしたけどね」
「ええ!」である.このママには謎が多すぎる.ドクトルの奥さんもだが・・・
・・・・・・・・・・・・
ということで、越後の山にスキー旅行である.皆お乗せたバスは、関越自動車道から途中、上信越自動車道に入り、妙高高原まで.ママが一人で運転だが、ほんの4時間足らずの行程である.
宿泊先は、静香の知り合いの夫婦が経営していた、ペンションに泊めてもらえることになった.
健ちゃん、愛ちゃん、海丸は、スキーが初めてなので、ワクワクである.
愛染の母ちゃんと、キューピーは仕事のお付き合いで、別館に定住するようになってからも何度かスキーに行っているから、自分の道具を一式持っている.
静香はもちろん、スキーを履いて大きくなった(ようなものだから、と新潟の人はその表現をよくする)から自分のスキーを持っている.
はるなも経験者だが、大体、レンタルですることが多い.
ドクトルは医者になって初めてスキーを始めたというか、まだ10回していない.医局のスキー旅行が初めてで、先輩にスキー道具一式を買いに行くときに付き合ってもらった.自分のを持っていたのだが、引っ越ししているうちに使い物にならなくなっていた.
アテナ、ルシフェル、デメテル、四天王も皆、スキーは初体験である.
道中つつがなく、妙高高原のペンションに到着した.急いで荷物を下ろして、ウェアに着替えて、自分の板を持ってないものはものは静香に案内してもらって、レンタルスキー屋に.
ペンションの近く、数十メートルのところにある.
そして、そこからスキー場はすぐだ!
静香は、雪の斜面を見ると、「いい、ヤッホー」と滑り出しそうだが、今回は、初心者の引率の役目があるから、
まずは、
愛ちゃん、健ちゃん、海丸くんをスキースクールに案内した.
ほぼマンツーマンに近い形で、ゆるい、短い斜面で、止まり方を教わる.
「いい、ヤッホー!!」と斜面を滑り降りて行ったのは、なんと、はるなとママである.ママは、愛ちゃん、健ちゃんを静香に押し付けて、である.
皆呆然と、見送る.はるなも、ママもすごく上手、なのだと思う.根拠は、両方の足を揃えて滑るからだ!そして、そこそこの勾配のある斜面を下まで滑り降りて行って、すぐに戻ってきた.
「ママ!あいちゃんとお兄ちゃんのこと、置いてけぼり!」愛ちゃんに怒られていた.
「ごめん、ごめん・・・なんか久しぶりにスキー場来て嬉しくなっちゃって・・・」
愛ちゃんと健ちゃんと、海丸くんのことは、スキースクールの先生にお任せすることになったが、はるなと、静香と、ママが交代で近くにいることになった.
「いいヤッホーい」を若い男の4人組が、斜面を滑り降りて行った.
「あれ、四天王の奴ら、あいつら、スキーしたことあんのか?」彼らはスキー初体験である.しかし普通に滑れる.しかもうまい.かなりの急斜面を悠然と滑り降りていく.職人だから、みて覚えてコツを掴むのが上手いらしい.みた通りに体が動くということなのだろう.
「ほお、なかなか、面白そうだな、なあ姉ちゃん、できそうか?」ルシフェルが、デメテルの母さんに話しかけている.
「まあ、止まり方だけわかれば、そんなにむづかしそうでもないから、やってみようか・・・」と姉と弟は、斜面を滑り降りて行った.始めはスキーのいたがハの字だが、そのうちに足を揃えて滑れるようになっている.最高位の神々ならでは、ということなのだろうか?
愛染の母ちゃんとキューピーは?あ、もうリフトに乗っている.あんな高いところまで・・・・
OLか、女子大生風の若いおしゃれな3人ずれの女の子とすでに仲良くなった、アポロンは、3人と一緒に滑りましょうということで、行方不明になった.
「あれ、アテナは?」
貸しスキーやから出てきたアテナは、コマーシャルに出てきそうな、完璧なスキースタイル!!
「アテナ、だからなんでもできるだろ、みてな、これからすーい、すーい、ってあれ?・・・・」
短い、ゆるい斜面にいるアテナは、腰がひけて、八の字のスキー、膝が震えている.
「あ、だめ、そこのいて・・・私、止まれなーーい」といって、前の人は逃げてくれたから、ぶつからずに済んだ.結局転んで止まれた.
いつの間にか戻ってきていた、四天王、
「お嬢にもできないことあんだな・・・」
「アテナ、おめえ、なんでもできるわけ、ではないんだな」父親のルシフェルも初めて見る、娘の苦手である.
アテナも子供達と一緒にスキー教室で基礎を教えてもらうことになった.
あれ、ポセイドンのオトシャンは?
「父上が乗れるスキーの板ってあったのかな?」
残念ながら、ポセイドンが乗れる板はなかった.スノボー?
あの巨体だから、スノボーの大きな板に乗って彼が滑ると、スキー場の雪が半分削り取られてしまう、ということで今回は滑走は遠慮してもらうことになった.
「俺、やることねえと、だめなんだ、なんか手伝わせてくれや」とペンションの主人に申し出た.
ポセイドンのオトシャンは、道路や、駐車場、庭先の雪かきを任された.




